BOOKガイド
更新日:2025年04月06日

ノンバイナリー協奏曲
「もう息子とよばないで」と告白された私の800日
アミア・ミラー/著 集英社 2025年
突然、アミアは息子からノンバイナリーだと告白されました。ノンバイナリーとは、ある日の気分は男性、翌日は女性、とジェンダーを決めない生き方です。ジェンダーにまつわる議論は様々ありますが、親や家族の立場はどうでしょう。この本には、子供を認め愛するまでに時間がかかったアミアの心の浮き沈みやモヤモヤ、そのリアルな感情が綴られています。最終章の爽やかさが素敵です。

ひとり暮らしでも大丈夫!
自分で自分の介護をする本
小山朝子/著 河出書房新社 2023年
いずれ誰もが迎える老後。その時いったいどうなってしまうのだろう、と不安を抱えている人は多いのではないでしょうか。高齢者が周囲に迷惑をかけず、たとえ一人になっても公的なサービスを上手に利用して、ひとり暮らしを貫き通す。その知恵と方法を提供してくれる頼りになる一冊です。

へこたれてなんかいられない
ジェーン・スー/著 中央公論新社 2025年
「今日もなんとか生きていく!」とおとなが元気をもらえる一冊。自身の体、親、仕事、友人のことなど中年の毎日にはいろいろあります。それでもインディペンデントな存在(自分らしくいられることを最優先、思考停止せず、大勢に流されず、やりたくないことをやらずに済む)で生きている著者ジェーン・スーの言葉が心地いいのです。

ひとりみの日本史
大塚ひかり/著 左右社 2024年
「独身」という独特の切り口で、神代の伝説から近世の文学作品を通じて男女の在り方を捉えなおす一冊です。「ひとりみ」を昔から日本人は理想としていた、というのです。その背景にはいつの世にも変わらぬ「自由」への希求があり、結婚や家族のあり方に示唆を与えてくれると著者は語っています。

戻れないけど、生きるのだ
男らしさのゆくえ
清田隆之/著 太田出版 2024年
何気ない日常から誤ったジェンダー意識を刷り込まれているかもしれない、と気付かせてくれる清田隆之のジェンダー・エッセイ集です。男らしさや男性性にまつわる当事者研究者である著者が、人気ショート動画やバラエティ番組、気になるコラムや小説、自身の体験など、日常をジェンダーの視点で検証し続けます。

女の子が死にたくなる前に見ておくべき
サバイバルのためのガールズ洋画
北村紗衣/著 書肆侃侃房 2024年
「もうダメかも」を「楽しく生きよう!」に変える映画を100本紹介する本です。クラシックな名作から近年の話題作まで、労働問題、恋愛とセックス、フェミニズム、クィア、人種・民族など、多様な視点から厳選されています。ネタバレが気になる方は、目次のジャンルやキャッチコピーから映画を選び、紹介文は鑑賞後に読んでみても。
- この記事に関するお問い合わせ先
-
茨木市 市民文化部 人権・男女共生課
男女共生センターローズWAM
〒567-0882
大阪府茨木市元町4番7号
電話:072-620-9920
ファックス:072-620-9921
E-mail rosewam@city.ibaraki.lg.jp
ローズWAMのメールフォームはこちらから