BOOKガイド
更新日:2025年06月01日

ミス・パーフェクトが行く!
横関大/著 幻冬舎 2021年
主役の莉子は東大卒で厚労省キャリア、しかも現職総理大臣の隠し子です。パワフルで有能な活躍ぶりは爽快感満載です。厚労省を退職し、問題だらけのファミレスや病院を立て直し、CAのセカンドキャリアというあまり注目されなかった問題も解決してしまいます。痛快でコミカルな連作短編集です。

こうして、ともにいきている
多屋光孫/著 汐文社 2024年
力強いタッチ、鮮やかな色、リズミカルな言葉で命の輝きが描かれた絵本です。自然界の生きものはバランスよく住み分けられて存在します。その中で人間は快適さ豊かさを求め、自分の正しさを主張するがゆえに「ともにいきる」場所を破壊していないでしょうか。作者の問いかけにあなたは何と答えますか。

ダイエットはやめた
私らしさを守るための決意
パク・イスル(チド)/著 梁善実/訳 明石書店 2023年
ありのままの自分を認め、愛するのは難しいことです。この本の背景は韓国ですが、遠い外国のお話ではなく、日本でも小学生の間でダイエットがブームになりつつあります。著者も外見至上主義にとらわれ、摂食障害になるまでダイエットをしていました。やがて、「ボディポジティブ」に目覚め、ナチュラルサイズモデルなどとして堂々と活躍するまでに成長しました。その過程を描いた軽快なエッセイ集です。

女性たちの韓国近現代史
開国から「キム・ジヨン」まで
崔誠姫(チェ・ソンヒ)/著 慶応義塾大学出版会 2024年
女性たちを主語に韓国の近現代史の見直しに挑んでいる一冊です。著者は朝ドラ「虎に翼」の考証も手掛けました。まさに「ヒョンちゃん」を彷彿とさせる女性たちが実際に存在していたことを知り、胸に迫るものがあります。儒教が支配的な時代に男性支配の下で、悩み、戦った人々の歴史です。

キャリアブレイク
手放すことは空白(ブランク)ではない
石山恒貴・片岡亜紀子・北野貴大/著 千倉書房 2024年
言葉が文化をうみだす!かつて仕事をしていない期間をキャリアブランクといいました。近年、人生の転機に仕事を手放す期間のことをキャリアブレイクと表現し、共感する輪が広がっています。その期間に資格取得や転職、生活の見直し(生活拠点・家族の関わり等)をし、人生を自ら創造する責任を伴う面白さが紹介されています。

なぜ、愛は毒に変わってしまうのか
中野信子/著 ポプラ社 2024年
「毒親」に反応してしまう人へ人生の一助になることを願って書かれた本です。脳科学者・心理学者の視点から様々な症例や実験を紹介し、環境や体験の心理的な出来事による脳へのダメージ、それによる人生への悪影響を懸念されています。人類から毒親がなくなる日が来るのか暗澹たる気持ちだと言いながら、過去の解釈と未来は変えられると著者は語っています。
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