ワクチンの効果と副反応

更新日:2024年04月15日

ページID: 63842

日本では現在、ファイザー社、モデルナ社、武田社(ノババックス)及び第一三共社(ダイチロナ)のワクチンが薬事承認されており、予防接種法における接種の対象となっています。これらの新型コロナワクチンは、いずれも新型コロナウイルス感染症の重症化を予防する効果が期待されています。

一方、接種後の主な副反応として、接種部位の痛み、疲労、頭痛、筋肉痛、悪寒、関節痛等が報告されています。また、稀な頻度でアナフィラキシー(急性のアレルギー反応)の発生も報告されていますが、医療機関ではすぐに対応できるよう医薬品等の準備をしています。
なお、ごく稀ではあるものの、ワクチン接種後に心筋炎や心膜炎を疑う事例が報告されています。接種後、数日以内に胸の痛みや動悸、息切れ、むくみ等の症状が出たら速やかに医療機関を受診してください。

副反応についての相談先

大阪府新型コロナワクチン専門相談窓口

ワクチン接種後の副反応等に関する相談に専門の相談員が対応します。

設置期間 : 令和6年4月30日まで ※令和6年度の定期接種にあわせ秋冬にも設置予定
電話番号 : 050-3613-9605(平日の午前9時から午後6時まで)
ファックス : 06-4400-9419

厚生労働省新型コロナワクチンコールセンター

新型コロナワクチン施策の在り方などに関する問い合わせに対応します。

電話番号 : 0120-700-624(午前9時から午後9時までの毎日)

 

ワクチンの効果

XBB1.5対応ワクチン

新型コロナウイルス感染症の重症化予防を目的として接種します。

オミクロン株対応2価ワクチン(従来型/BA.1又はBA.4/5)の臨床試験で中和抗体価の上昇や有効性が確認されていること、非臨床試験からヒトでの免疫応答の予測が可能と確認されたことを踏まえ、非臨床試験における本ワクチンの追加接種によりXBB.1.5に対する中和抗体の生産が認められたことから、有効性が期待できるとされています。

なお、令和6年度からの定期接種に使用するワクチンは、現在の主流であるウイルス株の状況やワクチンの有効性に関する科学的知見を踏まえて、当面の間、国において毎年見直されます。

ワクチンの副反応

ファイザー社のXBB対応ワクチン

ファイザー社のXBB対応ワクチンについて、各年齢において、接種後数日以内に次のような副反応が報告されています。

発現割合 症状
6か月~4歳 5~11歳 12歳以上
50%
以上
易刺激性 疼痛、疲労 疼痛、頭痛、疲労
5~
50%
疼痛、発赤・紅斑、
腫脹、傾眠、頭痛、
食欲減退、下痢、
嘔吐、筋肉痛、疲労、発熱、悪寒
発赤・紅斑、腫脹、
頭痛、下痢、筋肉痛、関節痛、悪寒、発熱
腫脹、発赤・紅斑、
下痢、筋肉痛、
関節痛、リンパ節症、悪寒、発熱
1~5% 関節痛 嘔吐 嘔吐

易刺激性:機嫌が悪い状態、疼痛:注射部位の痛み、腫脹:注射部位の腫れ、傾眠:眠たくなる様子

モデルナ社のXBB対応ワクチン

モデルナ社のXBB対応ワクチンについて、接種後数日以内に次のような副反応が報告されています。

発現割合 症状
50%以上 疼痛、頭痛、筋肉痛、疲労
5~50% 腫脹・硬結、発赤・紅斑、悪心・嘔吐、関節痛、リンパ節症、悪寒、発熱
1~5% 遅発生反応(疼痛・腫脹・紅斑等)

硬結:接種部位が固くなること、リンパ節症:注射部位と同じ側の腋の腫れや痛み、

遅発生反応:接種後7日後以降の痛みや腫れなど

第一三共社(ダイチロナ)のXBB対応ワクチン

第一三共社のXBB対応ワクチンについて、接種後数日以内に次のような副反応が報告されています。

  10%以上 1~10%未満 1%未満
局所症状
(注射部位)
疼痛、熱感、腫脹、
紅斑、そう痒感、硬結
遅発性反応(紅斑、
腫脹、そう痒感、
熱感、硬結、疼痛)
発疹、リンパ節腫脹
血液   リンパ節症 リンパ節通、
リンパ節炎
精神神経系 頭痛   感覚鈍麻、傾眠
消化器     嘔吐・嘔気、下痢
皮膚   発疹 そう痒感
筋・骨格系 筋肉痛   関節痛、背部痛
その他 倦怠感、発熱 腋窩痛 悪寒

武田社(ノババックス)のワクチン(令和5年12月25日をもって接種終了)

武田社(ノババックス)のワクチンについて、接種後数日以内に次のような副反応が報告されています。

発現
割合
初回接種 追加接種
1回目接種後 2回目接種後 3回目接種後 4回目接種後
50%
以上
  圧痛 圧痛、疲労、
疼痛、筋肉痛
圧痛、疲労、
疼痛
10~
50%
圧痛、疼痛、
疲労、頭痛、
筋肉痛、倦怠感
疼痛、疲労、
筋肉痛、頭痛、
倦怠感、関節痛
倦怠感、頭痛、
関節痛、発熱、
悪心・嘔吐、
腫脹・硬結、
紅斑
倦怠感、頭痛、
筋肉痛、
関節痛、紅斑、
悪心・嘔吐、
腫脹・硬結
1~
10%
関節痛、
悪心・嘔吐、
発熱
悪心・嘔吐、
腫脹・硬結、
紅斑、発熱
  発熱

疼痛:注射部位の痛み

腫脹・硬結:注射部位の腫れ、固くなること

予防接種健康被害救済制度

一般的に、ワクチン接種では、副反応による健康被害(病気になったり障害が残ったりすること)が極めて稀ではあるものの、なくすことができないことから、救済制度が設けられています。
救済制度では、予防接種によって健康被害が生じ、医療機関での治療が必要になったり、障害が残ったりした場合に、予防接種法に基づく救済(医療・障害年金等の給付)が受けられます。
新型コロナワクチンの接種についても、健康被害が生じた場合には、予防接種法に基づく救済を受けることができます。

各種副反応等報告と専門家による評価について

1月26日時点で、厚生労働省が公表している各種副反応等報告と専門家による評価は下表のとおりです。それぞれの報告に関して、現時点でワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められないとされています。

国に報告された件数

「死亡」

「心筋炎」

「心膜炎」

ファイザー社
(12歳以上、従来型)
241,910,062回接種

1,779件

α1件
β10件
γ1,768件

312件

α1件
β0件
γ311件

106件

α0件
β0件
γ106件

ファイザー社
(12歳以上、オミクロン株対応2価)
69,560,343回接種

125件

α1件
β0件
γ124件

24件

α0件
β0件
γ24件

9件

α0件
β0件
γ9件

ファイザー社
(12歳以上、オミクロン株対応1価(XBB.1.5))
11,446,395回接種

10件

α0件
β0件
γ10件

0件

0件

モデルナ社
(従来型)
79,211,452回接種

229件

α0件
β1件
γ228件

189件

α0件
β0件
γ189件

42件

α0件
β0件
γ42件

モデルナ社
(オミクロン株対応2価)
10,686,369回接種

15件

α0件
β0件
γ15件

2件

α0件
β0件
γ2件

0件

モデルナ社
(オミクロン株対応1価(XBB.1.5))
1,404,138回接種

2件

α0件
β0件
γ2件

1件

α0件
β0件
γ1件

0件

ファイザー社
(5~11歳用、従来型)
4,154,887回接種

3件

α0件
β0件
γ3件

7件

α0件
β0件
γ7件

2件

α0件
β0件
γ2件

ファイザー社
(5~11歳用、オミクロン株対応2価)
228,663回接種
0件 0件 0件
ファイザー社
(6か月~4歳用、オミクロン株対応2価)
478,542回接種

1件

α0件
β0件
γ1件

0件 0件
武田社(ノババックス)
343,624回接種

3件

α0件
β0件
γ3件

1件

α0件
β0件
γ1件

0件
評価記号について

α=ワクチンとの因果関係が否定できないもの、β=ワクチンとの因果関係が認められないもの、γ=情報不足等によりワクチンとの因果関係が評価できないもの

全国で接種後に死亡として報告された事例(コミナティ筋注)

第100回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和5年度第15回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和6年1月26日)の資料によりますと、コミナティ筋注の副反応疑い報告において、令和3年2月17日から令和5年10月29日までに新型コロナワクチン接種後に医療機関または製造販売業者から死亡として報告された件数は従来型ワクチンが1779件(うち、4回目以降接種後の事例は51件)、オミクロン株対応(BA.1及びBA.4/5)2価ワクチンが125件(うち、4回目以降接種後の事例は120件)の計1904件です。

また、令和5年9月20日から令和5年10月29日までにオミクロン株対応(XBB.1.5)1価ワクチン接種後に、医療機関または製造販売業者から死亡として報告された件数は10件です。

なお、10月29日までに報告された1914件のうち、ワクチンと死亡との因果関係が否定できないものと国で認定(評価)された件数は2件です。

従来型及びオミクロン株対応2価ワクチン

  男性 女性 不明 割合
10歳代 5人 6人 1人 12人 0.6%
20歳代 20人 8人 1人 29人 1.5%
30歳代 32人 8人 1人 41人 2.2%
40歳代 32人 27人 2人 61人 3.2%
50歳代 71人 37人 3人 111人 5.8%
60歳代 104人 76人 3人 183人 9.6%
70歳代 277人 172人 1人 450人 23.7%
80歳代 322人 312人 6人 640人 33.6%
90歳以上 113人 238人 7人 358人 18.8%
不明 10人 8人 1人 19人 1.0%
986人 892人 26人 1904人 100%
割合 51.8% 46.8% 1.4% 100%

オミクロン株対応1価(XBB.1.5)ワクチン

  男性 女性 不明 割合
10歳代 0人 0人 0人 0人 0.0%
20歳代 0人 0人 0人 0人 0.0%
30歳代 0人 0人 0人 0人 0.0%
40歳代 0人 0人 0人 0人 0.0%
50歳代 0人 0人 0人 0人 0.0%
60歳代 0人 0人 0人 0人 0.0%
70歳代 2人 1人 0人 3人 30.0%
80歳代 2人 2人 0人 4人 40.0%
90歳以上 0人 1人 0人 1人 10.0%
不明 1人 1人 0人 2人 20.0%
5人 5人 0人 10人 100%
割合 50.0% 50.0% 0.0% 100%

 

主な死因
  • くも膜下出血
  • 脳出血
  • 脳梗塞
  • 心筋炎
  • 急性心筋梗塞
  • 心不全
  • 大動脈解離など

全国で接種後に死亡として報告された事例(スパイクバックス筋注)

第100回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和5年度第15回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和6年1月26日)の資料によりますと、スパイクバックス筋注の副反応疑い報告において、令和3年2月17日から令和5年10月29日までに新型コロナワクチン接種後に医療機関または製造販売業者から死亡として報告された件数は従来型ワクチンが229件(うち、4回目以降接種後の事例は30件)、オミクロン株対応(BA.1及びBA.4/5)2価ワクチンが15件(うち、4回目以降接種後の事例は13件)の計244件です。

また、令和5年9月25日から令和5年10月29日までにオミクロン株対応(XBB.1.5)1価ワクチン接種後に、医療機関または製造販売業者から死亡として報告された件数は2件です。

なお、10月29日までに報告された246件のうち、ワクチンと死亡との因果関係が否定できないものと国で認定(評価)された件数は0件です。

従来型及びオミクロン株対応2価ワクチン

  男性 女性 不明 割合
10歳代 1人 0人 0人 1人 0.4%
20歳代 14人 3人 0人 17人 7.0%
30歳代 17人 1人 0人 18人 7.4%
40歳代 18人 4人 0人 22人 9.0%
50歳代 31人 4人 0人 35人 14.4%
60歳代 19人 13人 0人 32人 13.1%
70歳代 25人 19人 0人 44人 18.0%
80歳代 25人 20人 0人 45人 18.4%
90歳以上 9人 17人 0人 26人 10.7%
不明 1人 2人 1人 4人 1.6%
160人 83人 1人 244人 100%
割合 65.6% 34.0% 0.4% 100%

オミクロン株対応1価(XBB.1.5)ワクチン

  男性 女性 不明 割合
10歳代 0人 0人 0人 0人 0.0%
20歳代 0人 0人 0人 0人 0.0%
30歳代 0人 0人 0人 0人 0.0%
40歳代 0人 0人 0人 0人 0.0%
50歳代 0人 0人 0人 0人 0.0%
60歳代 0人 0人 0人 0人 0.0%
70歳代 0人 0人 0人 0人 0.0%
80歳代 0人 0人 0人 0人 0.0%
90歳以上 1人 1人 0人 2人 100%
不明 0人 0人 0人 0人 0.0%
1人 1人 0人 2人 100%
割合 50.0% 50.0% 0.0% 100%
主な死因
  • くも膜下出血
  • 心筋炎
  • 大動脈解離
  • 虚血性心疾患
  • 急性循環不全
  • 心不全など

全国で接種後に死亡として報告された事例(コミナティ筋注5~11歳用)

第100回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和5年度第15回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和6年1月26日)の資料によりますと、コミナティ筋注(5~11歳用)の副反応疑い報告において、令和4年2月21日から令和5年10月29日までに新型コロナワクチン接種後に医療機関または製造販売業者から死亡として報告された件数は従来型ワクチンが3件(11歳女性、11歳男性、11歳男性)、オミクロン株対応(BA.1及びBA.4/5)2価ワクチンが0件の計3件です。

また、令和5年9月20日から令和5年10月29日までにオミクロン株対応(XBB.1.5)1価ワクチン接種後に、医療機関または製造販売業者から死亡として報告された件数は0件です。

なお、10月29日までに報告された3件のうち、ワクチンと死亡との因果関係が否定できないものと国で認定(評価)された件数は0件です。

全国で接種後に死亡として報告された事例(コミナティ筋注6か月~4歳用)

第100回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和5年度第15回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和6年1月26日)の資料によりますと、コミナティ筋注(6か月~4歳用)の副反応疑い報告において、令和4年10月24日から令和5年10月29日までに新型コロナワクチン接種後に医療機関または製造販売業者から死亡として報告された件数は1件(1歳男性)です。

また、令和5年9月20日から令和5年10月29日までにオミクロン株対応(XBB.1.5)1価ワクチン接種後に、医療機関または製造販売業者から死亡として報告された件数は0件です。

なお、10月29日までに報告された1件のうち、ワクチンと死亡との因果関係が否定できないものと国で認定(評価)された件数は0件です。

全国で接種後に死亡として報告された事例(ヌバキソビッド筋注)

第100回科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和5年度第15回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和6年1月26日)の資料によりますと、ヌバキソビッド筋注の副反応疑い報告において、令和4年5月25日から令和5年10月29日までに新型コロナワクチン接種後に医療機関または製造販売業者から死亡として報告された件数は3件(29歳男性、74歳男性、75歳女性)です。

なお、10月29日までに報告された3件のうち、ワクチンと死亡との因果関係が否定できないものと国で認定(評価)された件数は、0件です。

全国で接種後に死亡として報告された事例(バキスゼブリア筋注)

第88回科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第18回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和4年11月11日)の資料によりますと、バキスゼブリア筋注の副反応疑い報告において、令和3年8月3日から令和4年10月9日までに新型コロナワクチン接種後に医療機関または製造販売業者から死亡として報告された件数は1件(57歳、男性)です。

なお、10月9日までに報告された1件のうち、ワクチンと死亡との因果関係が否定できないものと国で認定(評価)された件数は0件です。また、10月10日から10月28日までに医療機関または製造販売業者から死亡として報告された件数は、0件でした。

バキスゼブリア筋注(アストラゼネカ社ワクチン)は令和4年9月30日をもって予防接種法に基づく接種が終了しました。

それに伴い、死亡事例の報告がなくなったため、直近の資料を掲載しております。

この記事に関するお問い合わせ先

茨木市 健康医療部 健康づくり課(保健医療センター)
〒567-0031
大阪府茨木市春日三丁目13番5号
電話:072-625-6685
ファックス:072-625-6979
E-mail kenko@city.ibaraki.lg.jp
健康づくり課のメールフォームはこちらから