茨木市総合計画

お問い合せ
kikaku@city.ibaraki.lg.jp

会議の名称	茨木市総合計画審議会第3回
開催日時	平成16年10月28日（木）午後5時30分開会　午後7時30分閉会
開催場所	茨木市役所　南館10階大会議室
出　席　者	【審議会委員】國井和郎、志水紀代子、室﨑生子、赤﨑弘平、小尾義則、北野　義幸、滝端真理子、井上勝美、大島一夫、松本利明、朝田充、原田弘毅、土方正英、冨村貫、松本秀夫、高本幸義、土肥佳代、小山邦夫、上村智子、田中祥嗣【参与】南助役、北川水道事業管理者、川上総務部長、松本総務部理事、松本企画財政部長、津田市民生活部長、奥原健康福祉部長、池上環境部長、齊藤建設部長、廣重建設部理事、中島都市整備部長、石橋都市整備部理事、越水管理部長、八木学校教育部長、松山生涯学習部長、河井消防長【策定委員】長尾謙吉
欠　席　者	齊藤愼、石井強
事　務　局	刈谷企画調整課長、塩見課長代理、神谷係長、小西主査、阿曽主事、石井主事補　他
次　　　第	1）開会 2）案件　　　（1）総合計画・基本構想（案）の修正について　　（2）総合計画・基本計画（案）の修正について　　　（3）パブリックコメントについて　　　（4）総合計画（第4次）に係る答申案について　　（5）その他　今後の日程について 3）閉会
配布資料	資料1：基本構想修正案資料2：基本計画修正案資料3：総合計画パブリックコメントへの対応案本構想修正案資料4：茨木市総合計画について（答申案）（参考資料）第2回第1、2専門部会会議録第3回各専門部会会議録（確認用）第2回審議会会議録
傍聴者	0名

■議事の内容（一部は要旨）：（敬称略）

1）開会

刈谷課長　本日は、茨木市総合計画審議会委員の皆様には大変ご多用のところご出席をいただきまして、誠にありがとうございます。それでは、茨木市総合計画審議会設置条例第6条第1項に基づき、國井会長に議長を務めていただき審議をお願いいたします。

國井会長　委員の皆様には、ご多用のところ当審議会にご出席を賜り、厚くお礼申し上げます。会議に入ります前に、事務局から本日の出席状況について報告してもらいます。

刈谷課長　本日の委員の出席状況を報告申し上げます。審議会委員総数22人中、ご出席は20人、ご欠席は2人です。従って、過半数の出席をいただいていますので、茨木市総合計画審議会設置条例第6条第2項により、会議は成立しています。以上です。

國井会長　それでは、ただ今から、茨木市総合計画審議会を開会いたします。会議は2時間程度を予定していますので、よろしくご協力の程お願い申し上げます。なお、第1回会議において決定されたとおり、会議は公開としておりますので、この点をよろしくご了解いただきたいと思います。案件の審議に先立ちまして、本日は、資料が多いように思いますので、まず、事務局に配布資料の説明を願いたいと思います。

刈谷課長　本日の配布資料について、ご説明します。1点目は「基本構想修正案」です。続きまして、「基本計画修正案」です。続きまして3点目は「総合計画パブリックコメントへの対応案」です。4点目は「茨木市総合計画について（答申案）」です。これはA4１枚ものと基本構想、基本計画がセットになっています。以上4点の資料と、別に会議録を用意しています。2回目の完全版は全員、3回目の確認版はそれぞれの部会員のお手元に配布しています。また2回目の全体会の会議録も配布しています。

國井会長　次に、各専門部会においては、それぞれ3回ずつ、熱心にご審議いただきありがとうございました。審議の結果について、各部会長から報告していただきたいと思います。まず、第1専門部会の志水部会長、お願いします。

志水部会長　それでは、第1専門部会の報告をさせていただきます。第1専門部会の審議の結果として、ご報告をさせていただきます。当部会では、部門別計画「第1章　こころすこやか福祉充実都市の実現」、「第5章　個性かがやく文化創造都市の実現」、及び「第6章　構想の実現に向けて」を対象として、3回にわたり熱心な審議をいただきました。
　第1章の福祉関連では、これからの時代、行政が出来ることと出来ないことを明確にする必要があるのではないか、また、若年者から高齢者まで地域の人が協力して、目指すべき姿に向かって取り組むべきであるなど、これからの地域福祉サービスの担い手についての議論がありました。そして、福祉サービス受給者の表現については注意深い配慮が必要であるとの指摘があり、これらの意見を踏まえて原案を一定修正することとしました。
　第5章の教育関連では、新しい生涯学習センターでの講座の拡充の方向についての意見があり、キャリアアップにつながる講座を拡充する方向で施策を進めるよう改めました。また、文化事業推進の核となる新たな施設の整備について、既存施設の整備・活用も視野に入れて検討する表現としました。
　学校教育につきましては、特に学校の安全対策について、議論が集中したことから、学校施設の整備、衛生設備の整備、開かれた学校づくりの方向も合わせて、児童・生徒の安全確保の視点から整理をしました。お手元資料「基本計画修正案」の8ページから9ページにかけて表記しているものです。
　青少年の健全育成については、行政が立ち入ることの出来る領域、出来ない領域をよく理解したうえで、表現に配慮すべきとの意見を踏まえ、一定の修正を加えることとしました。
　続いて、第6章の市政運営の方針に関しては、｢情報の公開と共有｣の部分で、行政と市民とが情報を共有するにはおのずから限界があることから、開かれた市政を目指して、積極的な情報提供を進めるべきとの意見を踏まえ、この趣旨に沿った修正をすることとしました。
　また、これは第2専門部会でもご意見があったとうかがっていますが、計画に目標数値を持たせること、あるいは、進行管理において政策レベルでの評価システムが必要ではないかとの意見がありましたので、｢自治体運営の推進」の部分を修正し、目標を明らかにした計画行政の推進と行政評価手法に基づく事業管理を施策の方向として定めることとしました。
　以上のような内容で、第1専門部会としてのまとめとすることを、部会員の大方の賛同を得て決定しています。
　なお、全体を通じて、文章や文言の表記についての発言がありましたので、これらについては、事務局に全体の文章整理を依頼しました。また、事務局からは、総合計画の印刷製本版には、巻末に用語解説を付加する旨の説明を受けています。
　文章や文言の整理をした内容については、先日の調整会議において、部会長としてあらかじめ内容確認をしました。いずれも、原文の趣旨を変えずに、より適切な文言や言い回しへの修正がなされたものと確認しています。
　第1専門部会の審議結果の概要については、以上です。

國井会長　志水部会長、どうもありがとうございました。では、続きまして第2専門部会の赤﨑部会長、お願いします。

赤﨑部会長　第2専門部会の結果について、ご報告をさせていただきます。当部会では、部門別計画「第2章　くらしやすらか安心実感都市の実現」、「第3章未来はぐくむ環境実践都市の実現」、「第4章　活力あふれる生活躍動都市の実現」及び地域別構想を審議の対象としており、3回にわたって担当委員の熱心な審議を行いました。
　第2章の「災害に強いまちづくり」では、まず「目指すべき姿」と「将来計画」との整合性についての意見があり、一定整理をしました。そして、災害時に市民がどう対処するかの視点で施策展開が必要であるとの意見があり、災害時の行動や避難場所などの防災知識の普及と市民の自主的な防災組織の結成促進を施策の方向として追加することとしました。
　また、｢災害対策の推進｣の項では、狭隘道路の拡幅整備、細街路網の整備、そして都市計画道路のそれぞれについて、災害対策なのか生活環境の整備なのかの整理が必要との指摘があり、この整理を含めて文言の修正を図りました。
　第3章の環境問題への対処では、新たな都市環境問題であるヒートアイランド現象への対応も必要であることから、ヒートアイランド対策の記述を加えることとしました。また、都市景観に関する部分では、最近国のほうで景観緑三法という新しい法体系があります。これは、良好な都市景観を形成するための規制や支援等所要の措置を講ずるための法制度上の整備でありますが、この景観緑三法に対応する取り組みについても必要であるとの指摘があり、記述を加えることとしています。
　第4章の産業振興及び都市基盤整備については、まず、中心市街地への交通流入をいかに減らし、快適な市民交通体系を確立するかが議論となりました。中心市街地への通過交通を減らすことを目的に中心地域を東西に結ぶ路線を整備すること、広域幹線道路の整備を促進することを施策として盛り込むこととし、交通政策の考え方にも組み込むこととしました。
　また、中心市街地活性化については、近隣都市を含めてその主体に学生を活かすこと、回遊性のある商業地区づくりの視点を活かすことなどの意見を踏まえて、その趣旨に沿った修正を行いました。観光振興についても、西国街道や東海自然歩道など、本市の地域資源をよりＰＲしつつ、広域的な回遊性を持たせた観光コースの設定が必要との意見を踏まえて、加筆修正をしています。
　農業振興については、農業教育、農業学習、食育なども含む学習の視点が必要との意見を踏まえまして、加筆いたしました。
　地域別構想についてですが、北部地域においては、下水道整備の方向について、中心地域では、交通運用の改善について、南部地域では、北大阪流通センター及びその周辺に観光資源としてニュアンスを加えるべきといった意見がありました。それぞれ、各委員の意見の趣旨に沿って文章修正を施すことといたしました。
　なお、事務局に依頼した、文章や文言の表記の整理の他、用語解説等についての対応は、第1専門部会と同様としています。
　第2専門部会における審議の概要については、以上ですが、本部会所管のまとめについては、大方の部会員の賛同を頂いていることを申し添えます。

2）案件
　（1）　総合計画・基本構想（案）の修正について

國井会長　赤﨑部会長、どうもありがとうございました。それでは、会議次第に従って、順次会議を進めていきたいと存じます。本日の審議案件の第1番目、総合計画・基本構想の修正について、事務局から報告をしていただきたいと思います。事務局、お願いします。

刈谷課長　それでは、1件目の案件「総合計画・基本構想の修正について」ですが、資料として、お手元に「基本構想修正案（審議会指摘事項検討案、事務局検討案）」を用意していますので、当資料に基づいて説明したいと思います。当資料は、これまで当審議会において、基本構想について提起のあった意見と検討案をまとめた「審議会指摘事項検討案」と事務局が字句修正をまとめた「事務局検討案」の2部で構成しています。「審議会指摘事項検討案」は、第2回全体会議で提起された委員の皆様からの意見と専門部会での議論も一定踏まえて、修正案を表記したものです。「事務局検討案」は、文章の趣旨には修正を加えることなく、誤字や不明瞭な字句の修正とわかりやすく文章の整理のみを行ったもので、審議会において文章の不備が指摘された内容を踏まえて、事務局で修正した方が良いと考えられる箇所を洗い出し、まとめました。
　それでは、資料に基づきまして簡単に説明します。
　1ページを開くと、該当箇所、発言者、意見、事務局答弁、対応案となっています。
　まず、「自治体規模の拡大を目指した市町村合併が進行している」という表現について少し意見がありました。対応案ですが、「自治体の規模拡大を目指した」という内容を修正して、「地方分権時代に沿った内容にある自律的なまちづくりを目指した市町村合併が進行しています。」としています。単なる規模拡大ではないということで、地方分権時代にあった形で進めなければならない、ということです。
　続いて、同じページの下ですが、意見として、「この図が現状を示しているのなら計画図にすべき。」とあり、やはり図面は正確に計画と実線を分けるべきだろうということで、対応案として、「都市骨格図等の図面で、予定路線は点線で表示する。」としています。
　それから、ここで討議はしていませんが、第2回目の全体会議で人口の議論に相当の時間を割きました。目標人口が多すぎるという意見もあり、期待を込めてもう少し増やせばどうか、という意見もありました。事務局の理解としては、現状の数値を元にした説明可能な計算上の数値がベースになるべきということでご理解をいただいたものとして、修正対応案には修正していません。ただ、高度成長期のように大幅な人口増減がある場合は、見直しの余地もありますので、ご了解いただきたいと思います。
　続いて2ページです。中心市街地についてですが、対応案を見ると、「ＪＲ茨木駅周辺と阪急茨木市駅周辺、及びそれらを結ぶ一帯は、質の高い中心地としての機能の集積と美しい街並みの整備を進めます。」とあります。現在茨木市で中心市街地活性化を命題にしているので、その文言をとらえ「質の高い中心市街地としての機能の集積と美しい街並みの整備を進め、活性化を図ります。」としています。ただ中心市街地の具体的な議論は基本計画で対応します。
　その他、高層マンションの議論もありましたが、基本計画で対応としています。
　2ページの下では、目標数値や行政評価、目指すべき姿といったキーワードで目標設定型の総合計画を目指すべきではないか、という意見があり、本日欠席の齊藤委員の意見にもありますように、基本計画で目指すべき姿を描いて、それを具現化していくのではないか、ということです。また、基本構想の2ページには、「基本計画に基づき実施する施策及び事業については、別に計画を作成し、その実現を図ります。」と明言されていますので、基本計画で対応するということでご理解いただきたいと思います。審議会での直接の指摘に基づく修正は以上です。
　続いて事務局検討案ですが、ほとんどが文言整理ですので、特徴的なもののみ説明します。3ページの（3）本格的都市への脱皮のところですが、修正前は、「都市化は、市財政を圧迫し、財政再建団体の指定を受ける危機を乗り越えながらも、」となっていますが、文章整理をし、「都市化の進展は市の財政を圧迫し、財政再建団体の指定を受けることとなりましたが、」と修正し、内容は変えていません。それから2行目で「文化都市への変貌」とありますが、「人口26万を擁する都市へ」と修正しています。基本的に歴史を述べたページですので、簡単にさらっと述べたほうがよいだろうということです。
　続きまして4ページです。「グローバル・スタンダード（世界標準）として世界中どこでも通用するルールやシステムを使いこなすとともに、」とありますが、学術的でわかりにくいので、「グローバル・スタンダード（世界標準）として世界中どこでも通用するルールや考え方を取り入れるとともに、」と表現を柔らかく変えています。続いて5ページです。上から2つ目で、基調の第3段落ですが、「そこで、本市に住み、～」とありますが、主語が明確でなかったので、「本総合計画は、本市に住み、～」と主語を明確にしました。
　続いて、その下欄「予防対策」を「対策」としています。予防と対策は言葉として重複しているようなので、修正しています。
　それから、その下の「みどりと歴史文化の回廊」の欄は網かけ表記しています。後から説明しますが、これはパブリックコメントによる修正です。パブリックコメントは10名の方からいただいています。これを採用したほうがよいという意見については修正しています。また、「安威川ダム周辺」となっていますが、「現在、建設が進む安威川ダム周辺」としたほうが現在進行形となるので、修正をしています。
　続いて6ページです。上から3つ目で「安威川や茨木川、勝尾寺川といった河川」とありますが、安威川水系のうち佐保川が抜けていたので、追加しています。
　続いて、次の段落ですが、「魅力回復のためには、住む・働く・遊ぶが一体となった生活への対応と、回遊性の確保が欠かせません。」とあり、ここに突然「回遊性」がくるとその意味がわかりづらいので修正し、「魅力回復のためには、住む・働く・遊ぶが一体となった生活への対応と、人々が楽しく散策し、集う、回遊性の確保が欠かせません。」としています。
　次の最後の段落ですが、「教職員、保護者と地域との相互理解と協力体制づくり、開かれた学校づくりの展開など、学校と地域が協働して教育の充実を図ります。」とありますが、「教職員と保護者、地域との相互理解と協力による学校づくりなど、学校と地域が協働して教育の充実を図ります。」とし、審議会での意見を参考にしています。
　続いて7ページです。上から2つ目と3つ目は内容が同じですが、審議会での意見を踏まえ、「情報の共有化」を「情報の提供」としています。また、「情報の共有化を進めます。」を「開かれた市政を推進します。」としています。
　最後に行財政のシステムについてです。「また、多様化・高度化する行政需要に対応した行政を支えるため、自主財源の安定的な確保を図る」とあります。確かに行政を支えるために財政の安定を図るのは当然ですが、究極の目標は市民サービスなので、文言を変えています。「また、多様化・高度化する行政需要に対応した市民サービスを展開するため、自主財源の安定的な確保を図る」としています。それから、「窓口でのノンストップサービス、ワンストップサービスを実現する行政の情報化」とありますが、具体的すぎ、基本構想の内容にふさわしくないので、修正しています。「ＩＴ（情報通信技術）を活用した窓口機能の充実など事務の情報化」としています。以上です。

國井会長　事務局から「基本構想修正案」についての説明を受けました。ここで、委員の皆様のご意見をお願いしたいと思いますが、この基本構想を含む、総合計画案について、高本委員、朝田委員の両名から、書面にて「茨木市総合計画（第4次）案についての意見と提案」が提出されておりますので、委員の皆様に、ご提示させていただいて、その取り扱いについて協議いただきたいと思います。それではお配りいただきます。
　この意見と提言は、今週の月曜日、10月25日に提出されたものです。事前に事務局から報告がありましたので、一通り私も目を通させていただきました。
　「総合計画(案)の全体的評価」について、「基本構想(案)」について、「基本計画(案)」について、そして「地域別構想」についての4つに、それぞれ意見や提案が書かれております。かなりの量の文章です。委員の皆さんが目を通されている間、議長として、意見を述べさせていただきたいと思います。
　大体ご指摘いただいたところは、審議の過程で議論されたものが多いです。1点目の「総合計画(案)の全体的評価」についてと、2点目の「基本構想(案)」についてですが、広域連携、彩都、安威川ダム、市民交通体系、中心市街地の活性化、マンション建設、文化施設の建設、教育問題、いずれも当審議会において、重要な議題として挙がったもので、議論は尽くされていると考えることができます。
　3点目の「基本計画（案）」についてですが、これらも、対応する専門部会において審議は終了しています。それぞれ、3回にわたって部会を開催していただき、審議された内容に基づき、一定修正をされた基本計画の案は既に第1、第2専門部会とも決議を下され、承認されています。したがって、両委員の提案は、基本構想についてはまだしも、基本計画については全く時期を失したものではないかと言わざるを得ません。
　最初の資料が手渡されたのが、6月24日だったと思います。それから相当時間がたっています。審議会の審議の仕方は皆様にお諮りしてご了解をいただいたものと理解しています。そのような手続きの中での問題として、調整会議後に出された、ということで時期を失しているのではないかと考えます。
　それから内容について感想を申し上げると、両委員の思い入れは理解できますが、修正意見の多くは、今後の施策展開の中での議論ではないかと思います。
　また、全体を通して、安威川ダムや彩都に対する反対の姿勢が前面に出ていますが、これも審議会の中で十分時間を割いて審議してきたものと理解しています。
　基本構想については、審議が尽くされた内容であり、基本計画については、それぞれの部会に付託して、先程、部会長からも報告がありましたように、審議がなされ、一定決議されたものです。この時期に両委員の意見を取り上げることは難しいのでは、というのが私の感想です。委員の皆様のご意見をお伺いしたいと思います。

高本委員　遅すぎた、ということですが、最終的にいつまでにどういう形で終わるのか、ということは決まっていない、と認識しています。

國井会長　それは決めています。朝田委員がペーパーを出すとおっしゃったのは第1回の時で、「次回までに出す」とおっしゃったわけですね。

朝田委員　それは言っていません。

國井会長　2回目の時に出すと言っていましたが、今日間に合わなかった、とおっしゃっていました。その後の見解は皆様に、このような手順で進めます、それを踏まえ審議を深めていきます、ということで進んでいたはずです。

朝田委員　提出が遅れた、というのは確かにその通りです。ただ、私達が主張してきた全体的評価があり、その評価に基づけば、基本構想、基本計画を修正せざるを得ない、という内容を網羅しています。2点目は特に基本計画に関係していますが、関係者に広く呼びかけて大いに議論をしてもらいました。審議会に並行して実際に現場で、地域でがんばっている人の生の声を集約する作業を行っていました。その集大成として今回提出させていただきました。

國井会長　確かに内容を読むと、統一性のない意見が羅列されているという印象は否めません。振り返りますと第3次総合計画の時になかったパブリックコメントを求める、ということを広く申し上げ、正規のルートで意見集約のチャンスを公的に保障し、それに対し適切に対応をさせていただいています。そのルートが適正なルールとして提示されたものであると私は理解しています。

高本委員　パブリックコメントは、いつまでに、あるいは締め切る前までに、というように限っているかどうか、ということです。

國井会長　パブリックコメントも一定ルールに従って集約されており、審議がされていれば、ということです。それは審議に沿った意見ですか。今になって締め切りどうこう、というのとは全然違うことです。

高本委員　後になって載せるのはおかしい、という言い方をされるので。

國井会長　審議の過程をすでに示しておいた上での話です。

朝田委員　私は修正案自体に異議があります。というのも修正内容は全部文章の整理と字句の整理しか取り上げておらず、内容に踏み込んだ内容はすべてシャットアウトされたという印象を持っています。そのため我々の意見を形として残すために出させていただきました。せっかくの審議会ですので、我々の自由な意見を出して、活発に議論をして内容に踏み込んでもよいと思います。この審議会では内容に踏み込むとすぐにシャットアウトされてしまいます。

國井会長　そんなことはありません。基本計画49～50ページをご覧いただきますと、青少年の問題行動や社会環境の浄化といった指摘は、朝田委員も出席された第1専門部会の2回目で瀧端委員から指摘があり、私も意見を述べさせていただきました。ある意味両委員が今回、提案されたペーパーと同一方向の修正を加えています。その点はご存知のはずです。

松本利明委員　この意見と提案の趣旨がわかりません。会長はこれを受け取らなくてもよいと認識しています。私は今回部会も含めすべて会議に出席しました。確かに正直私の意見が反映されていないところもあります。これは審議会の委員の皆さんと段階を追って進めてきたものです。修正案について、今日もらったものは今日後ほど発言するとして、もしこうした資料を出すのであれば、それぞれの部会で、それぞれの段階で提出すべきです。そうであれば各委員が読んで評価しますが、現時点で記録に残すために提出しているのであれば、受け取るべきではない、と思います。
　我々も議員としてそれぞれ会議に出ており、私個人だけでなく、いろんな人の意見も聞いて出席しています。朝田委員はいろんな各種団体の意見を取りまとめた、というお話ですが、今の段階で受け取ってしまうのは問題だと思います。これは事務局預かりに戻していただきたい、と思います。

赤﨑部会長　2つあります。始めに進行の仕方を議論しており、今回が決着をつける審議会で、それをわかって進めてきているはずだと思いますし、その間詳細については、二つの部会をそれぞれ3回開いています。両委員もその場にいらっしゃったはずです。中身についてもそこで審議をしています。それが十分か、というと絶対とは言い切れませんが、延長もし、積み残し分はその次の回で議論をするなどしています。これを今日出されても審議のしようがない、ということだと思います。

志水部会長　第1部会でもそうですが、ずいぶん時間をかけて、最終的に十分に意見をお聞きした上で決をとってみなさんに了承していただいたと認識しています。なぜ今出されたのか、という思いがあります。部会の中で部会長宛に提言されたものは部会で諮って議論していますので、このような形で改めて出された意図がよくわかりません。

井上委員　先ほどの話を聞いていると、そのような形で今日決着つけてもらって結構だと思います。最終的には決を採らないと仕方ないのでは、と思います。

松本秀夫委員　これを出すと、また始めに戻る、という印象がします。せっかく論議してきたことが何だったのか、という思いがします。また部会で決をとったという認識もしています。

國井会長　審議の進め方について、皆さんに大方のご意向をうかがいました。井上委員からも発言があったように私から決をとらせていただこうと思います。この提言を踏まえて議論するのか、それとも松本利明委員から提案があったように審議会としては受け取らず、事務局預かりとして処理するか、二者択一で判断させていただきたいと思います。決をとってよろしいでしょうか。

朝田委員　提言を提出した目的が二つあります。一つは審議していただきたい、ということと、もう一つは我々の少数意見を形として残すことです。私は、これは大事だと思います。この審議会で文書発言も大いに結構だと思います。私は文書発言された方の資料も全部目を通しています。そうしたものも保障してほしいと思います。

國井会長　ここは論争する場ではありませんのでしませんが、審議会で大方の意見にそってルールに従って進めていただきたいと思います。少数意見の保障ということですが、どういう意味か理解できない点もあります。今回の審議会は議事録が公表されています。したがって、委員がどのような発言をしたか衆目の前に表れます。その点では審議会の発言内容として意見保障としてできたはずです。
　これでお諮りするように、委員の先生方に挙手をしていただくのは心苦しいですが、この両委員が提案された意見をここで審議する、という意見に賛成の挙手を求めます。
　（2名挙手）
　これに対し、この意見は時期に遅れたものとして審議会として受け取らずに、予定の審議を遂行することに賛同する方の挙手をお願いします。
　（多数挙手）
　圧倒的多数なので、その意見に従い審議を進めたいと思います。

國井会長　それでは、事務局から説明のあった基本構想修正案に対し、皆さんの意見をうかがいたいと思います。両委員の資料は審議会として受け取らない、ということで回収させていただきます。

小山委員　構想案の修正案を拝見して意見および提言をさせていただきます。まず始めに意見ですが、総合計画の策定と改訂についてです。基本構想の2ページ「第2章　総合計画の構成」の6行目に記述があります。いわゆるマクロレベルの総合計画については、総合計画は地域社会づくりについての目標年次を平成27年度とする長期的な構想を具現化するものです。そこで本来の総合計画の役割は、長期的観点からの施策の優先順位を変更し、新しい地域戦略を決定するものであると思います。現在の先行き不透明な時代においては、経済社会情勢の変化がめまぐるしく大きな変化が求められる時には、計画期間の途中でも早めに改訂を考え政策の転換、優先順位の変更をすべきだと考えます。そのような位置付けに基づき、総合計画は地域戦略としては最も基本になるものと思います。
　それから提言ですが、総合計画における市民参画システムについてです。これは基本構想の33ページ「第6章　構想の実現に向けて」の「1　市民参加の仕組みづくり」の3行目に市民参加の機会の拡充に言及されています。新たな市民参画システム構築におけるポイントを2点提言したいと思います。
　第1は総合計画の全体プロセスへの市民の参画です。総合計画における市民参画が計画に対し、実質的に有効な役割を担うためには、当初の計画策定の参画にとどまらず、計画の実施、評価過程を含む全体プロセスまでへと参画の場を広め、常に計画が推移する過程を市民の立場からチェックし評価できるシステムが必要と考えます。総合計画策定時における一時点の参画のみでは、一回しかチャンスがありません。これでは市民の中で参画意識が十分育まれるのはほとんどありえないと思います。したがって計画の修正・見直しへの参画機会を設定することで、市民サービスに対する深い理解と認識が浸透するものと期待します。
　第2に、総合計画におけるフォローアップを伴う市民参画についてです。市民参画が市民から行政への陳情や要求の場にならないように、市民参画により市民の声がどのように計画に反映されたか、という結果をフォローアップする仕組みが不可欠です。もちろん市民の声がそのまま計画へ反映されると限っていませんし、茨木市の財政状況や今後の社会経済動向などにより反映がかなわないものもあります。しかし、その結果を明白にすること自体に十分意義があり、市民と行政双方の責任があり、市民自らがチェックできるシステムを構築する必要があると思います。以上提言です。これは記録として残していただければ、と思います。

國井会長　結局どうしてほしい、ということでしょうか。

小山委員　私の考えとしては、記録として残して施策に反映して欲しいと思います。

國井会長　確かに議事録には残りますが、最初におっしゃった意見は意見として自由ですが、構想のところに文章として入れるのは難しいです。市民参加についての2点の問題は、文章的に入れるべき、ということでしょうか。

小山委員　このままで結構です。今後の行政施策推進に反映していただければよいと思います。

國井会長　基本構想は10年ごとにつくるということですので、考えは考えとして承る、ということでよろしいでしょうか。

小山委員　市民参加に関する文言がありそのことについて発言しました。

國井会長　きちんとした意見であれば承ります。

赤﨑部会長　小山委員が言ったことについてですが、基本構想を立て実現していく方策が33ページに書いてあります。具体的には施策展開そのものでこの構想を展開していくということです。基本構想や基本計画も皆さんで決めるわけですが、展開そのものをこうします、と書いています。そしてこれは行政を拘束します。併せて市民も拘束します。その中に両方の考え方として、まちづくりは協力し、参加ではなく、参画である旨を、文章を短くするように取りまとめて今日に至っています。会長はどこを変えるべきか、とお尋ねしているわけです。何もなければ、これでよろしいでしょうか、ということです。私は33ページでよいと思います。小山委員の意見は入っていると思います。

國井会長　私もそのように理解しています。

小山委員　33ページの「第6章　構想の実現に向けて」の「1.市民参加の仕組みづくり」の3行目に「市民参加の機会の拡充や～」とありますが、拡充のところをもう少し文章的に具現化してほしいと思います。

國井会長　「強い拡充」とでもしますか。

赤﨑部会長　文言は非常に重いものだと思います。私はこれでよいと思います。

國井会長　役所の方にとっては、「拡充する」というと、施策として対応しなければいけないので、どのような施策をしないといけないのか、どのようにしたら拡充になるのか、という重い任務を負わされた、と写る文章だという認識を持っています。役所あるいは議会でそういう施策を具体的に実施していただくということでよいと思いますが、これで小山委員宜しいのではないでしょうか。

小山委員　意見として申し上げました。記録にとどめ、課題としていただきたいと思います。宜しくお願いいたします。

國井会長　他に意見はありますか。

朝田委員　基本構想修正案の1ページ目ですが、私の意見として、市町村合併について発言しました。これでは私の言った趣旨と違うと思います。私は、国が市町村合併を推進しようとしていますが、住民側は反発が強く、特に大阪では合併推進派が敗北している点を指摘しました。国のそうした受け売りの文章はやめるべき、という点を指摘しましたが、その会長裁定のコメントもなく、また自治体の規模拡大を目指した、ということだけが目的でない、ということで対応されていますが、私が言った趣旨とは異なります。最低でも事務局答弁、会長裁定も書いておいてほしいです。また、「市町村合併が進行しています。」ということを削除してほしいです。
　1回目の基本構想でも、今回の基本構想は都市型社会、環境都市づくりを目指す、と謳っているにもかかわらず、相変わらずの高度経済成長型の膨張政策を続けている点で矛盾があります。またサークルエイトの政策には無理があるという指摘も欠落しているのはなぜですか。

國井会長　サークルエイトの話や市町村の合併の話もうかがいました。部会長がその意見集約をし、出てきたものが今回の修正案ということです。

朝田委員　ただ、指摘したので、その対応についてきっちり書いてほしいと思います。

赤﨑部会長　サークルエイト構想は、確かにこれまでの都市化社会の対応として北部丘陵も開発されることを前提として、それが我が市であるにもかかわらず市民意識を持たない市民がいては困る、ということで前々回からS字構想について取り組んできています。この度8の字型にしたのは、都市拡大は、彩都がありますが市内の内率を高めないといけない、ということです。現状認識としては、市民交通は不十分と考えていますので、S字だけではだめなので、いよいよ都市型社会に対応するためにも8の字型に充実させるという考えを説明し、第2専門部会でも説明しました。朝田委員の意見は、理解の仕方が異なるというとそうでしょうが、都市化社会の対応とは考えていません。都市型社会に対する充実のためです。

國井会長　今の赤﨑委員の発言も確かにうかがい理解したつもりです。他の意見も同様だと思います。それを踏まえて第2部会長の意見が妥当か、ということで、前やった議論をぶり返すとなるとエンドレスになります。議論されていないことについての修正意見であれば、多いに聞くべきとは思いますが、蒸し返しはご遠慮いただきたいと思います。

朝田委員　蒸し返しではありません。なぜ載っていないのか、ということです。私の趣旨と違います、ということです。
　もし都市化社会と言ったのであれば、都市型社会の間違いです。私は発言中で都市化社会と言いましたか。

赤﨑部会長　おっしゃいました。

朝田委員　都市型社会を目指す、謳っている、と言ったのです。

赤﨑部会長　私達はもう都市型社会に入ったという認識のもと、私は基本構想、基本計画の執筆もし、審議委員としての発言もし、第2専門部会では主に物理的な条件で検討もしており、皆様にも審議していただきました。もう都市型社会に入っている、と認識しましょうと提案をしました。

朝田委員　私も都市型社会に入っていると認識しています。

赤﨑部会長　8の字型は対応していませんか。どのように修正すべきというのでしょうか。

朝田委員　私の発言が審議会指摘事項として載っていないということです。

赤﨑部会長　記録に載っていない、ということであれば事務局に言ってください。

朝田委員　会長も裁定したはずです。

國井会長　裁定した意見が載っていないことと、裁定したこととは違います。しっかり理解したうえで発言ください。

刈谷課長　審議会指摘事項の検討案の構成ですが、前回専門部会で提示したものと同じですが、意見はそれぞれの発言者がそれぞれの場面でこういう意見だ、ということで、事務局答弁、会長裁定は、その時点でこういう意見があったという事実を列記しているだけで、意見をそのまま対応案に生かしているのではありません。例えば、市町村合併については、基本構想において現在の国の社会潮流と時代の要請のところで、国の施策として推進されており、そうした社会潮流を述べているところです。この対応案として、もともとの文章にもあるように「規模の拡大を目指した」というのではおかしい、ということで、「地方分権時代における自律的な市町村合併」が望ましいということです。その内容で修正しています。ただ、この点で、朝田委員が述べられた意見を事実として載せていますが、朝田委員の指摘どおりに、対応した、ということではないので、ご理解いただきたいと思います。

國井会長　他に意見がなければ先に進みたいと思います。意見としては、小山委員からの意見で、先ほどの通り、文章はこのままで意見は意見として承る、ということで締めたいと思います。

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