茨木市総合計画

お問い合せ
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会議の名称	茨木市総合計画審議会第２専門部会（第3回）会議
開催日時	平成16年9月22日（水）午後3時00分開会　午後5時20分閉会
開催場所	茨木市福祉文化会館　402号室
出　席　者	【審議会委員】室﨑生子、赤﨑弘平、石井強、大島一夫、松本利明、土方正英、冨村貫、高本幸義、上村智子、田中祥嗣【参与】南助役、山本助役、北川水道事業管理者、松本企画財政部長、津田市民生活部長、池上環境部長、齊藤建設部長、廣重建設部理事、中島都市整備部長、石橋都市整備部理事、横小路理事、河井消防長【策定委員】下村泰彦
欠　席　者	北野義幸
事　務　局	刈谷企画調整課長、塩見課長代理、神谷係長、小西主査、阿曽主事、石井主事補他
次　　　第	１）開会２）基基本計画（案）第Ⅰ編第2章、第3章、第4章及び第Ⅱ編地域別構想について　　（審議及び総括）３）その他４）閉会
配布資料	第2専門部会意見・対応案一覧表茨木市総合計画審議会第2専門部会（第1回・第2回）会議録茨木市総合計画審議会第1専門部会（第1回）会議録
傍聴者	0名

■議事の内容（一部は要旨）：（敬称略）

1）開会

刈谷課長　ただ今から、茨木市総合計画審議会第2専門部会を開会いたします。委員の皆さまには、大変ご多用のところご出席をいただきまして、誠にありがとうございます。それでは、茨木市総合計画審議会運営規則第2条第4項に基づきまして、赤﨑部会長に議長を務めていただき審議をお願いします。

赤﨑部会長（以下、部会長）
　委員の皆さん、参与の皆さん、お忙しいところお集まりいただきありがとうございます。会議の前に、本日の委員の出欠状況を事務局から報告していただきます。

刈谷課長　第2専門部会委員は総数11名です。現在ご出席の委員は9人です。ご欠席の連絡をいただいている委員は北野委員で1名です。なお室﨑委員は少し遅れていらっしゃるとのことです。したがいまして過半数のご出席をいただいていますので、茨木市総合計画審議会運営規則第2条第6項により、会議は成立しています。

部会長　それでは、これより会議を開催いたします。専門部会は今回が最終の審議ということで皆さんのご同意をいただいています。ただ、前回審議を予定していた内容の持ち越し分がありますので、その分を進めた後まとめの総括審議を進めたいと思います。会議は2時間程度を予定しておりますのでよろしくご協力をお願いします。延長することもあるかもしれませんが、延長は最小限にしたいと考えています。なお、審議会第１回会議において決定されたとおり、会議は公開としていますので、よろしくお願いします。

２）基本計画（案）第Ⅰ編第2章、第3章、第4章及び第Ⅱ編地域別構想について
　（審議および総括）

部会長　案件1番目ですが、前回の第2回会議から一部持ち越しとなっていた第Ⅱ編地域別構想の丘陵地域から審議に入りたいと思います。全体として20分程度を考えていますのでよろしくご協力をお願いします。具体的には基本計画の65ページの丘陵地域からとなります。また、関連資料もありますので、重ねてご参照ください。
　それでは65ページの丘陵地域について自由に議論していただきたいと思います。ハードのまちづくり以外にもソフトの面も地域ごとにきめ細かく構想を描いています。

松本委員　質問ですが、65ページ将来計画の1つ目の2行目「既成市街地と新市街地を～」と文章があり、「事業所や生活排水処理に重点を置いた環境政策が求められ、」とありますが、何のことを指しているかご説明いただけますか。

部会長　事務局に少し具体的にご説明を宜しくお願いいたします。

刈谷課長　表題を「１　良好な環境の保全と快適な生活・住環境の確保」としているとおり、今回のメインテーマとして環境に重点を置いて、どのように市街地形成が可能か、という点で記述しています。「既成市街地」とは従来のものをさし、「新市街地」とはメインとして彩都を想定しています。「人と物の交流が活発化し」という箇所は、基本構想の中であったS字のルートも含め考えています。「事業所や生活排水処理に重点を置いた環境対策が求められ」は新市街地の生活排水、環境に配慮したものの例示で、最終的に環境改善、公共用水域の水質改善を目指しています。既成市街地と新市街地が一体となったものとして、特に生活環境改善、水質改善の2点を中心として記述しています。その他にいろいろな項目が入りますが、ここではベースとしてこのような表記となっています。

松本委員　事業所を個別に取り上げた理由についてですが、丘陵地域で特に事業所が問題になってくる、あるいは今も問題になっているなど、どのような意味があって事業所を取り上げたのかということが質問の趣旨です。

刈谷課長　彩都にはインキュベータ施設やライフサイエンスパークとして事業所を誘致する区域があります。そうした意味もここには入っています。

部会長　基本構想の23ページに地域別まちづくり戦略の記述があり、文字通り戦略を掲げています。ここで事業所などを含めた新しいまちづくりについても言及されています。そのようにも理解もできます。
　構成として将来計画は大きくⅠとⅡに分かれており、彩都の形成と「まちづくり」とひらがなで書かれています。
　また「3　農業的土地利用と都市的土地利用の調和」では、基本構想（案）や従前のものと同様大きく農業的土地利用と都市的土地利用を分けてまちづくりを考えてきました。
　「4　農業生産基盤の整備」では、丘陵地域では重要なものであり、「5　都市農村交流基盤の整備」「6　公園及び緑地の整備」と続いていますがよろしいでしょうか。

土方委員　検討していただきたいことがあります。私は茨木で育ち、商工業振興に関与してきましたが、私は、茨木市民の視点で読み直して検討してはどうかと思います。歩いて楽しいまち、回遊性のある商業地域などについて議論しました。
　今後、茨木市がどうあるべきかを考えたとき、私は茨木市の中で自慢できることが3つあると思います。南茨木の奈良遺跡、そして、西国街道、東海道自然歩道は他市にないものだと思います。西国街道は箕面市ともつながり、東海道自然歩道は他府県にもつながっています。回遊性という捉え方では、中心市街地は商業をしている方の資質に左右されることが多いと思います。私自身は回遊性の中心はやはり東奈良遺跡で、次に大きな回遊性のあるものとして、西国街道のようなもの、そして他府県にまたがる大きな回遊性のものとして東海道自然歩道だと思います。茨木市は山間部の東海道自然歩道を観光スポットにすればよいと思います。隣接の他市と協力するなど、短い文章でもよいので、検討してはどうでしょうか。
　2点目は西国街道についてです。これは箕面とつながっているので、丘陵地域の記述中に西国街道についての表現を追加できないでしょうか。西国街道を市民や他市の人との間で楽しいまちづくりに活用していきたいと思います。ポリシーの一つとして回遊性をそうした形で表現していくことを検討していただきたいと思います。

部会長　回遊性については以前からご賛同いただいていますが、もう少し積極的に使ってはどうか、ということです。西国街道は丘陵地域ですが、東海自然歩道は北部地域ですね。基本構想の23ページのまちづくり戦略には西国街道といった具体的な名称は表記されていません。

南助役　基本計画32ページの「観光の振興」の将来計画の１で固有名詞として東海道自然歩道の名称が具体的に示されています。西国街道と東奈良遺跡の具体的名称は記載していません。

部会長　現在、地域別の構想を検討しているのですが、全体の中での回遊性という視点と、地域で考えた場合の回遊性の記述について両方の記述が必要ではないか、という意見や、前半に記述があるのではいいのでは、という意見もあると思います。事務局は検討していただけますでしょうか。

刈谷課長　委員のおっしゃることはもっともですが、地域別構想の中ではなく、観光の項の中に具体的に盛り込んではどうでしょうか。

土方委員　確かに観光の項の中に大きな概念で捉えてわかりやすく表現してほしいと思います。

部会長　基本計画の組み立て方として全市的なものと地域別に組み立てるもので役割は異なります。基本計画の記載の体裁上の問題もありますので、事務局に検討してほしいと思います。

刈谷課長　基本構想18ページで「③みどりと歴史文化の回廊」とありますが、観光の項でもこの内容と19ページの図面も受けて表現ができれば、と思います。下村先生、ご意見があればお願いします。

下村策定委員　回遊する意味は、地域の資産を活用する、他の都市といかに結びつけるかという点でおっしゃる通りと思います。基本構想18ページに歴史的なものも導く道として西国街道を代表として示しています。図面では東海自然歩道の自然環境を回る回廊も示しています。基本構想では位置付けていますので、基本計画では課長がおっしゃるように展開するのがよいと思います。

部会長　まちづくりを空間として整えていくときに、二段階、二層性をとることがあります。我が国では、実質的にどの自治体も二層性をとっています。また、都市計画法に基づく都市マスタープランでも二層性をとっています。全体的に俯瞰しながら、隣接市とどうなっているか見る方法と、地域別に見て、きめ細かく捉える方法があります。
　この基本構想も2層性をとっており、地域別には戦略を置いて、基本計画で呼応しています。上位のことは十分対応できてないかもしれませんが、市全体の流れの中で対応している、と理解いただければと思います。事務局に一度検討していただき修正すべき項目は対応をしていただきたいと思います。
　続いて、「3　中心地域」に移りたいと思います。ご意見・質問を宜しくお願いします。これも全体の中での位置付けや、基本構想の23ページでの中心地域のまちづくり戦略も眺めながら基本計画に定めていくことが必要です。

松本委員　将来計画で「2　鉄道駅周辺の整備」が挙げられています。茨木では鉄道駅といえばJR茨木駅、阪急茨木市駅が大きいと思います。鉄道駅周辺の整備として突然「総持寺駅周辺の総合的整備」と記述があります。JR茨木駅、阪急茨木市駅の整備の考えについても書いていただきたいと思います。

部会長　両駅は万博の時に整備されましたが、総持寺駅の整備が現在遅れているため取り上げたのでしょう。

刈谷課長　この箇所では、取り上げるべきものに焦点を絞って書いています。鉄道駅周辺の整備に関しては、基本計画の38ページの「（1）駅前の整備」「（2）総持寺駅付近の整備」の2点を挙げています。この駅前はJR茨木駅、阪急茨木市駅を意識しています。特に今後、中心地域の中で考える必要があるものとして、「1　中心市街地の活性化」、総持寺駅とモノレール駅周辺等の「2　鉄道駅周辺の整備」「3　適正な土地利用誘導と整備」などとして構成しています。そのことの是非自体については判断いただきたいと思います。その意味でこの箇所にJR茨木駅と阪急茨木市駅に関する記述はありません。今後新しく課題やテーマとなるものを記述しています。

松本委員　阪急の東側に府営住宅があり、その土地を今後どのように利用するかという問題が今後発生することが予想され、それは非常に大きな事業です。それを中心市街地と位置付けてもよいですが、やはり駅前整備として駅前を中心とした中心市街地の整備も必要です。今後10年では確実にそうした問題が発生するでしょう。そうなると阪急駅前の駐車場の利用方法も変わってしまうかもしれません。そうした意味で可能性を残してほしいと思います。

部会長　基本構想なので、事業として具体的にできあがっていないものも含めて、記述してもよいのでは、という意見でした。

松本部長　基本構想の中に中心市街地活性化としてJR茨木駅前、阪急茨木市駅周辺の整備を進めることについての記述があります。それを受けてJR茨木駅、阪急茨木市駅周辺の整備を進める点について触れていきたいと思います。

部会長　まちづくりとして描いた事業を実現するためのやり方には2つあります。1つは税金を投入して事業で実施するやり方、2つ目は、例えば、まちを美しくするため市民や企業の協力を求め、お願いしたり、規制したりするなどのやり方があります。今の内容は後者のほうであり、今日段階として予定がないので書いていないのでしょうが、目次の構成上、駅と書いてあるのに記述がないのはおかしいので、検討してください。

松本委員　基本計画67ページの5にもJR、阪急駅前周辺整備に関連した記載があるので、その整合性を確認したうえで表記を調整してほしいと思います。

部会長　66ページの将来計画「１　（2）動きの改善～」という表現はどういうことでしょうか。動きとは人と車の流れ、ということでしょうか。日本語表現の問題だと思いますので検討してほしいと思います。

刈谷課長　ご指摘の通り、小見出しの表記の整理をしたいと思います。

上村委員　JR駅前について謳ってほしい点があるのですが、駅前通りの中途半端になっている高架の整備です。JR駅前のイズミヤが入っている駅ビルで、1階も機能していないのではないでしょうか。

部会長　駅ビルではなくて、駅前再開発をした時のビルですね。

上村委員　上が高層マンションになっており、建物も古くなっていると思います。

部会長　論点として2つあり、１つは交通の問題で、都市計画事業としてほかにすることはないのか、ということと、なければどうするのか、ということです。そもそも、その地点は茨木市の都市内交通のネックであり、南側を通さないといけないのですが、大きな問題を抱えたまま今日まで残っており、今次の基本構想、基本計画では対応が十分でないと思っています。
　もう一つは駅前再開発の時点の問題もあります。それぞれお答えいただけますか。

松本部長　具体的な取り組みとして本年に交通量調査をしており、社会実験として2週間ほど実施しました。駅前ビルも含めて全体的な再整備についての意見ももらっています。それらを踏まえ検討を進めるべき、という認識があります。JR駅前周辺整備という大きな流れの中で具体的な部分についても進めていきたいと考えています。

部会長　前半の問題では、具体的に水が溜まって大丈夫か、という問題がありますが、土木技術で何かしらの対応ができると思うのですが。

山本助役　JR茨木駅前整備については、JRの高架下については、バイパス工事を下水道部局が対応しています。ただ、拡幅し道路の改善についておっしゃっていますが、これについては我々では拡幅し深さを進めることなどについて大阪府にお願いすることになり、我々としてできることとして茨木松ヶ本線の整備を急ぐことを考えています。
　駅ビルに関しては、阪急の駅前ビルもJR駅前ビルも万博開催時につくられたものです。それぞれが民間ビルであり、茨木市も権利者となっており駐車場経営もしています。当然営繕積立を相当していますが、根本的には躯体そのものの問題であり、将来的には建替えについても管理組合の中の議論として上がってきます。行政が取り組むべき課題でないということはご承知おきください。

部会長　そのようなことだと思います。ただ、市のまちづくりの対応としては駅前であるので、民間の行為であっても何らかのコントロールやお願いをする、ということになります。私の理解では、基本計画67ページの将来計画の「5　商業・業務地の整備」の「～商業地としての環境整備を図ります」に含まれるという認識でよいですか。

山本助役　おっしゃっているのは駅前ビルのことですね。ここでは、駅前周辺の環境整備を謳っています。

部会長　そうした場合は地区の計画が必要で、こうした開発は民間の行為が中心で進められます。地域別の計画ではそれらの環境整備について描かれるので、ここで具体的にビルの話を書くのは不適切です。
　続いて南部地域です。南部地域については保全すべき区域がたくさんあります。がんばって「まち」らしくしてほしいと思います。現計画よりは踏み込んで記述していると思いますがいかがでしょうか。

松本委員　将来計画「4　特色ある地域づくりの推進」で、流通センターについて記述がありますが、消費者と生産者をつなぐ情報管理のほかに、ここも観光資源にならないか、と考えています。「情報管理」も難しいことばなので、「消費者と生産者が集える」など、観光資源としてのニュアンスを出してほしいと思います。

部会長　広域施設として、食品にとどまらず他のものも多く扱っています。ただ、トラックなどの重量車両の出入りがあるのでそういったことは難しいですが、中央卸売市場は各大都市では結びついていますし、外国の事例でもフィッシャーマンズワーフなどでは魚市場と結びついています。このように観光資源として活かせないか、ということです。モノレールも敷設され、人のつながりもできないわけではありません。10年前はショッピングセンターやアウトレットを持ってきてはどうか、という意見もありました。つまり積極的に考えてはどうか、という意見です。ただし、市は自ら何かをするのではなく、プロデュースの立場となります。卸売市場の設置主体者に対し、何か発言ができるのでしょうか。お願いする、ということになるのでしょうか。

刈谷課長　東京の築地のようになれば、ということも議論としてはありました。結局、現在記述できる内容はこの程度のレベル、ということで落ち着いた経過があります。

松本委員　意味はわかりますが、情報管理・情報提供という表現にすると難しくなります。このニュアンスはよいと思いますので、例えば「集え」という語句を入れてはどうかと思います。

部会長　具体的に市がどのように動くかどうか、ということが問題です。日本たばこの跡地利用については市の努力がありました。ある企業がそこで商売する気になるようにする必要があります。大規模企業だけでなく小さな企業の集積、アウトレットなど外資も含めて展開が考えられます。

松本委員　大阪府が管理していますが、それを観光地とすると目的外使用となるということなので、難しい問題もあるようです。そこを何とか工夫して進めてはどうでしょうか。

部会長　まちづくりを再興したほうがよいでしょう。悪い規制ははずし、やるべき規制は厳しくすればよいと思います。それは市がすることではないかもしれませんが、地域や地元の熱意、市民を支えるためにも、市の動きが大事だと思います。表現を検討してほしいと思います。
　また、書くだけではなく実際に動くことが必要です。市民、事業者の協力や同意も得て進めてはどうでしょうか。5年や6年では出来ないと思いますが、始めないとできません。

山本助役　北大阪流通センターは松本委員のおっしゃる通り大阪府が運営しています。茨木市が運営協議会に入ってない中で、場内での取り組みを進めづらいです。また小売業者保護という市場の性格上どこにでも消費者が入れるものではありません。そのため、ここでは周辺地域において整備を進めよう、という視点で書いています。ただ、周辺となると、南側が摂津市なので北側の取り組みを島土地区画再整理事業として進めています。ここでは業務区域として、住宅だけでなくそれに付随する施設の導入ができるような区域を設け、企業誘致を進める構想をもって整備事業を進めています。実際に直接関連ある事業として具体的に何ができるか、ということは記述していませんが、保留地の買い受けしている事業者のほとんどは市場に関係する人です。また個人の保留地も若干残っているので、その中で活用する方策を今後考えていきたいと思います。

部会長　今後の展開に期待する、ということですね。関係管理者のご意向もあるように思います。その点は市の役割があって、将来の発展のための支援を進めてほしいと思います。
　以上で前回の議論の積み残し部分を終了したいと思います。事務局においては今の審議を踏まえ対応すべき点を宜しくお願いします。

部会長　続きまして、第1回、第2回の審議で皆さまからたくさんの重要なご指摘がありました。それらの意見の総括審議いたします。内容については検討を加えまとめられており、　お手元に一覧表を配布しています。まず事務局に説明をしてもらい議論を進めたいと思います。宜しくお願いします。

刈谷課長　それでは、お手元に第2専門部会意見対応案一覧表を用意していますので、この資料に基づいて、ご説明します。あわせて第2専門部会の会議録も配布しています。
　まず、当資料の表記についてですが、これまで、第1回、第2回の専門部会において、委員の皆さまから提起のあった意見、その時の事務局答弁あるいは部会長裁定、そして、対応案の3項目を柱に記載しています。また、表記の順序は、発言のあった順とせず、原則基本計画のページの順に並び替えをしています。意見欄の内容については、審議会において発言のあった中から、単なる質問あるいは感想のようなものは除き、意見としてご提起のあったものを中心に記載しています。なお、この資料は、参考として添付している第1回、第2回の会議録に基づいて作成をしていますが、委員の皆さまからのご意見が反映されていない部分あれば、ご指摘いただきますようお願いします。なお全体で19ページにわたっていますが、全体を通して説明したいと思います。
　それでは1ページ、室﨑委員から「目標値の設定をしなくてもよいか」という意見がありました。事務局の対応として、基本的にはそうした考え方は必要ですが、全体にかかる内容ですので、この部会の中身ではないですが、第1専門部会で効率・効果的な自治体運営の推進、という視点から、例えば目指すべき姿に「計画行政が推進され事業が適切に評価・管理されています。」や「行政分野ごとに一定目標を明確にし事業計画の推進を図ります。」などの文言を、第1専門部会に提起したいと思います。
　続いて高本委員より「「市域の密度化」の語句がわかりにくい。「高密度化」「密集化」ではないか。」というご意見で、市域の高密度化に修正いたします。」
　続いて、15ページに「感染症や米国における同時多発テロの発生を契機に」とありますが、アメリカのテロだけではなく、「自然災害だけでなく、世界的なテロや感染症の発生を契機に」としたほうが時節にあっているのでは、ということで事務局修正をしています。
　2ページについてですが、本日欠席の北野委員から事前に「「下水道等」とあるが、上下水道を分けて表記すべきではないか。」という意見をいただきました。これを受け、「上下水道、電気、ガスのライフライン」とし、市は上下水道に対し一番責任を持っているので、それをはじめになるように並び替えています。
　松本委員より「「目指すべき姿」に記述されている「自主防災組織の結成率が向上しています」に該当する将来計画が描かれていない。」、要は目指すべき姿に対し将来計画で受ける形で書いてはどうか、というご指摘です。土方委員からは「市民の自主的な活動を支援する、などの表現を加えるべき」というご指摘です。それらをミックスして、「市民の防災意識の高揚」を「自主防災の促進」とタイトルを変えました。また防災ハンドブックの項の後に新たに項を設け、「自主防災組織の結成を促進するとともに防災倉庫や防災資機材等を配備し、市民の自主的な防災活動を支援します。」とし、目指すべき姿に対応する形で将来計画に新たに入れました。
　続いて、高本委員から「「避難所の福祉的整備」とは、どういうことか。」ということで、「障害者や高齢者等に配慮した避難所の整備を図ります。」という表現に変えています。また、室﨑委員から「「災害時の安否確認」は当たり前すぎるのではないか。」という意見をいただき、事務局答弁としては「当たり前のことの記述も必要」と対応していましたが、はっきりした文章として、「災害時にも迅速かつ正確な安否確認ができるよう、地域における協力体制の推進に努めます。」という表現に修正しています。
　続いて3ページですが、高本委員から「「道路台帳の整備が進んでいます。」は法的に作成義務があるので、整備が進んでないとおかしい話になる。」という意見をいただいています。本市では境界点網図に表記して道路台帳を作成しているので、その点を記述したいという意思を説明し対応案に入れています。「道路台帳の境界点網図の整備を進め、災害後の境界復元を図ります。」とし具体的に表現しました。
　部会長からの質問で狭隘道路の整備とすると、拡幅せず、狭いまま整備する、という意味に捉えうるので、修正し、整備を拡幅整備としています。
　高本委員からは、「「～細街路の整備を進めます。」「～道路後退の指導を行い、拡幅整備に努めます。」これはいつ、どの程度進捗していくかわかりにくい。」ということなので、「市民の協力をいただいて実施するもので、計画を数値で示すのは難しい。」と答弁しています。細街路については次のページも合わせて参照ください。松本委員からは「防災上、狭隘な道路の拡幅のためには、建替えを待つのではなく、買収してでも対策をすべきのはずだが、そのニュアンスが伝わらない。」、大島委員からは「細街路の整備は茨木市独自の取り組みとして事業でなく計画としてやっていくなら、市民の協力を得るため、その内容を十分に謳っておくべき」という内容です。高本委員、松本委員、大島委員の発言を踏まえ、狭隘道路については「避難道路として、旧市街地・旧村落に現存する狭隘道路の整備については、建築確認申請等建て替え時に、道路後退の指導を行い、拡幅整備に努めます。」と非常に具体的だったものを「狭隘道路の拡幅」として、「避難道路として、狭隘道路の拡幅整備に努めます。」としています。また「（2）道路網の整備」で、「ネットワーク化された道路として、都市計画道路の整備と細街路の整備を進めます。」とあるものを「ネットワーク化された道路として、都市計画道路をはじめ市域内道路の整備を進めます。」として全体的に捉えました。また、40ページの将来計画「民間住宅の整備・充実」のところで「老朽マンションの建替の促進や民間住宅の良好な住宅ストックの形成を目指し、細街路網計画により基盤の整った区画道路網整備を図り良質な住宅の供給促進に努めます。」また、「細街路整備事業に基づき生活道路の整備等、総合的な住環境整備を図り、民間と行政の協働で快適性、防災安全性の向上を図り、災害に強い住まいづくりに努めます。」とあるものを簡略化し一般的な表現に変え、「老朽マンションの建替の促進や民間住宅の良好な住宅ストックの形成を目指し、市民の協力を得て、細街路整備計画により基盤の整った区画道路網整備を図り、良質な住宅地の形成に努めます。」としました。ここで基本として防災は市域内道路すべてにかかるもので、細街路整備計画もその中に含まれますが、市域内道路として位置付け、細街路整備計画による道路網整備については、民間の方に良質な住宅地を形成するということでご理解いただこうと思います。
　それから、4ページの一番下ですが、松本委員から、「「安威川の治水対策が向上しています」とあるが、安威川以外の各河川の治水対策等の表現を工夫してほしい。」ということで、部会長からも同様の意見がありました。「安威川」を「安威川水系」としました。茨木で代表的な勝尾寺川、佐保川、茨木川にしても安威川水系なので、このようにしました。
　続いて5ページです。高本委員から「緑の創造や植林等を含めた治山対策や治水対策を将来計画の中にもう少し記述すべき。」というご指摘です。色々とご意見があり、「安威川ダム周辺の緑の観点で記述してあり、ここでは防災面で治山対策のみ記述している。」「水源涵養については環境に関する節で記述している。」ということで現状のままでよいのではという理解をさせていただき、対応案はなしとしています。
　大島委員からは「「情報相互通報システムの整備」とあるが、緊急時にいかに住民に災害情報を伝えるかということについてインターネットだけでは不十分ではないか」という意見ですが、この内容については15ページの情報ネットワークの記載で対応させていただいておりますので、理解していただきたいと思います。
　松本委員からは「「研究」という言葉ではなく、防犯灯や防犯カメラ等をつくる、というニュアンスをもっと出してほしい。」ということで、対応案として「夜間の通行安全と犯罪防止のための防犯設備を研究し、～」というところで、「夜間の通行安全と犯罪防止のため、防犯設備の充実を図るとともに、新たな取り組みについても検討を進めます。」と修正しています。防犯カメラ等は肖像権の問題があるのでこれから何か考える、という表現にしました。
　北野委員からは「「茨木補導センター」を「茨木少年サポートセンター」と修正すべき」ということでその通り修正いたします。
　6ページです。高本委員から「市の中心部での自動車交通の抑制と公共交通の利用促進に関する記述を盛り込んではどうか」という意見です。37ページに、「道路・交通体系の確立」について記述しており、37ページは交通に関するハード面重視の記述、20ページではソフト面重視の記述ということでご理解いただきたいと思います。
　室﨑委員から「「（3）消費生活の向上」とあるのを「（3）消費生活の質の向上」としてはどうか。」ということでその通りですので、「消費生活の質の向上」と修正します。
　松本委員からは「山間地区では、下水道は設置せず合併浄化槽を推進するということで意思決定をしているということなのか。」という質問です。ここではコミュニティプラントの話もありましたが、公共下水道と合併処理浄化槽のあり方のみに言及しているのでご理解いただきたいと思います。
　続いて7ページでは、北野委員からは「ヒートアイランドの記述がない。」という今日的な課題について意見をいただき、入れてはどうか、ということでした。これは事務局の課題としています。そのときの答弁では、「地球環境の保全」の中に入れるのがよい、ということでした。したがって24ページの現況と課題で、「人体に対して毒性を持つ有害化学物質による環境影響への対応や自然環境の保全、都市化の進展に伴うヒートアイランド現象への対応、省エネルギー、新エネルギーの活用などエネルギーの適正利用による地球温暖化対策などの推進が課題となっています。」と修正し、将来計画の中では、「地球温暖化、オゾン層の破壊、酸性雨等の地球環境問題対策及びヒートアイランド対策として、市・市民・事業者のすべてが、地域における活動や国際的な取り組みの推進に日常的に努めます。」と修正しました。
　続いて8ページです。高本委員より「「一般廃棄物処理の有料化」は、総合計画としては突出しすぎている。」のではないか、松本委員より「事業系ごみの「適正な処理料金の徴収について検討」する際は、「実際に処理費用を考慮して」などと書き込んでほしい。」というご指摘をいただきました。事務局としては担当課の思いをベースに答弁しています。これを受けて有料化という語句を削除し「家庭系ごみについては、広報誌等による啓発や廃棄物減量等推進員により、３Ｒ（リデュース、リユース、リサイクル）の推進に努めるとともに、新たな分別収集の方法や、ごみ収集・処理にかかる費用負担のあり方についても検討します。」という表現にしています。また「事業系ごみについては、事業者責任の明確化と分別排出の促進を図るとともに、処理費用の適正な負担割合について検討します。」と松本委員の指摘を受け修正しています。
　続いて9ページです。大島委員から「景観三法に関する記述がないのは残念」「広域的な景観の一部としても留意すべき。」という指摘をうけ、対応案として「都市の美しい景観を自ら創出しつつ、優れた景観の保全と育成を地域住民の取り組みにより促進ができるように、都市景観整備地区の拡充と一般建築物に対する景観誘導のためのルール（地区計画、建築協定など）づくりの啓発とともに、美しい景観と豊かな緑を総合的に実現するための景観緑三法に対応する取り組みが必要です。」としています。なお、景観緑三法については脚注か別立てで説明します。
　10ページですが、室﨑委員より「産学連携の記述で、大学研究機関からの技術移転の内容のみなので、若者、学生が参加する、という内容にも触れてほしい。」「学生の参加は産学連携以外にまちづくりなどでも考えられる。」同じ内容で土方委員から「若者とお年寄りの交流の場である茨木交流クラブのような活動に学生を巻き込んで広げていってはどうか。」というご指摘でした。これに関しては現在産官学の連携が茨木市、商工会議所、追手門学院で実施しています。産官学連携については30ページの下で、「地域の住民や商業者、さらに学生や大学の参加による、地域の活性化に向けたまちづくり活動へ支援を進めます。」としました。また54ページの「協働とパートナーシップによるまちづくりの推進」のところで、「市、市民、事業者、ＮＰＯ等が協働で事業を進めるための組織や共同運営のあり方などについて検討を進めます。」とある表現を「市、市民、学生、事業者、ＮＰＯ等が協働で事業を進めるための組織や共同運営のあり方などについて検討を進めます。」という修正をし、学生の力をお願いしようとしています。
　高本委員からは「目指すべき姿に「中心市街地への不要な交通の流入防止～」とあり、将来計画で「シビックセンターとしての都市構造の強化～」とあるが、これが産業振興に含まれるのか37ページの「（3）道路交通体系の確立」に含まれるのかわかりにくいのではないか。」という指摘をいただきました。いわゆる中心市街地でも通過交通をなんとかしたい、という思いからここに入れておりますが、事務局で検討した結果「38ページの「将来計画）において、中心市街地における交通緩和と人優先の市街地内交通を掲げているため30ページでは削除することとしました。
　続いて11ページですが、土方委員から「「回遊性」という表現は普通の人は理解できないのではないか。」、「前後にイメージがわかるような説明があればよい。」というご指摘をいただきました。事務局としては前後に形容詞をつけて市民にわかりやすいようにしては、という答弁をし、対応案として「人々が楽しく散策し、集う、回遊性のある商業地区づくりに努めます。」として、「集う」という文言を入れ、集まり、また散策する、ということがわかるのではないでしょうか。
　室﨑委員から「「高齢者や障害のある方が車椅子で～」とあるが、高齢者や障害者は車椅子以外の移動手段も考えられる。」、「車椅子はむしろ、上述の「徒歩や自転車で来街しやすい環境」に追加して「徒歩や自転車や車椅子で来街しやすい環境」とすべきではないか。」という意見です。「ユニバーサルデザインという語句を使ってもよいのではないか」という部会長の意見を参考にし、「ユニバーサルデザインに配慮した環境づくりの推進を図ります。」という表現にしました。
　高本委員から「「市内事業所を工場見学で訪れる人を支援し、～」とあるが、「訪れる人の支援」という表現はおかしいのではないか。」ということで修正が必要なので、「事業所見学の受け入れを支援し、産業観光としての集客を図ります。」という表現にしました。
　12ページでは、高本委員から「「都市と農村の交流施設「見山の郷」～」については次の節の「（1）農林業の振興」に入るのではないか。」というご指摘に対し、下村先生に説明いただき、「観光」と「ツーリズム」が議論になり、見山の郷は観光と里山づくりの両面性があり、観光という分野も非常に大事な分野なのでここで記述することでご了解いただきたい、としています。
　続きまして「棚田の保全と圃場整備は矛盾しないか。」という指摘に対し、「棚田の保全と圃場整備を開発と保全のバランスをとりながら進めていきたい。」ということです。「棚田については「1（4）都市と農村の交流活動の推進」の中の「棚田の保全活動」として捉えていってはどうか。」ということも踏まえ、対応案として「農用地の整備については、残された面整備可能地区に圃場整備を導入し、農道、用排水路等の整備を進めるとともに、農業施設の適切な維持管理を支援します。」としています。
　また、高本委員から「地産地消は都市と農村の交流活動だけでなく、学校給食で取り入れるなどもあってよいのではないか。」という意見や、次の13ページで松本委員から「農業による教育、学習が大事ではないか。」という意見の対応案としてまとめて、33ページの将来計画の「（4）都市と農村の交流活動の推進」ですが、「棚田の保全活動の一環として、遊休農地を活用した体験農業や農業学習を推進し、都市住民の農業に対する理解と関心を深めるとともに、地元農家との交流を進めます。」という表現でまとめています。
　続いて、大島委員から「市内の交通体系を改善するために、あえて国土幹線の第二名神について記述するのであれば、なぜ府道の話がないのか。」、「通過交通を減らす道路として茨木寝屋川線は最大の迂回幹線道路となるので、この点を大阪府に申し入れるなり、制御する意思を示すべき。」という意見をうけて、将来計画に1項目追加し、「・広域的な道路骨格を形成し、中心地域や生活道路への通過交通の流入抑制にもつながる、府道の整備を促進します。」という文言を表記しています。
　続いて14ページですが、松本委員から「市民が一番気になるＪR、阪急駅前の交通渋滞や駅前整備について議論すべき。」「駅前の南の道路を貫通させる、阪急駅前の市営の駐車場を建替え、改築し、環状的な道路をつくる、循環バスを運行する、ＪＲ茨木以西～阪急茨木間のバスの運行など、今あるものを活用して交通渋滞緩和の具体策を提示してほしい。」というご指摘をいただきました。対応案として、「都市計画道路茨木松ヶ本線と、府道茨木寝屋川線の整備が進み、市街地中心部の東西交通の混雑が緩和されています。」としており、これは大島委員、松本委員の意見を踏まえて修正しています。また、「市域交通網の整備の（１）市内幹線道路網の整備」ですが、「～の整備を推進します。」という箇所を「～計画的に整備し、市内交通の円滑化を推進します。」としました。ただ、渋滞緩和の直接的な表現になっていませんが、37ページの「目指すべき姿」で渋滞緩和についての表現があるのでご理解いただきたいと思います。
　それから15ページの石井委員からの「阪急駅前駐車場の対策も部分的なものなので、茨木寝屋川線のような幹線道路、あるいは流入規制など抜本的な事を進めるべき。」というご意見に対し、39ページの「将来計画」の「4　交通政策の確立」の将来計画のところで、「・安全で円滑な交通の確保を目指し、関係機関と連携して交通運用の改善に取り組みます。」と新たに挿入しています。

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