赤�ｱ部会長（以下、部会長）　委員の皆さん、参与の皆さん、ご多用のところ当部会にご出席いただきありがとうございます。会議の前に、本日の委員の出欠状況を事務局から報告していただきます。

刈谷課長　第2専門部会委員総数11名中、ご出席の委員は9名です。土方委員は所用で離席されていますが、すぐ戻ると連絡をいただいています。北野委員は少し会議に遅れる、と連絡をいただいています。いずれにしても過半数のご出席をいただいていますので、茨木市総合計画審議会運営規則第2条第6項により、会議は成立しています。なお、松本委員は公務のため途中退席されます。

部会長　それでは、これより会議を開会いたします。会議は2時間程度を想定していますので、よろしくご協力の程お願い申し上げます。なお、審議会第１回会議におきまして決定されたとおり、会議は公開としていますので、よろしくお願いします。

刈谷課長　茨木市総合計画審議会運営規則第2条の規定によりますと、部会に属する委員の互選により副部会長を選ぶということになっています。

部会長　今事務局から説明がありましたが、いかがしましょうか。

大島委員　環境分野が専門の室崎委員にお願いできれば、と思います。

部会長　ただ今、室�ｱ委員に、とのご発言がございましたが、ご異議ございませんか。

【異議なしの声】

部会長　ご異議なしとのことですので、副部会長には、室�ｱ委員にお願いをしたいと思いますが、室�ｱ委員、よろしいでしょうか。

【室�ｱ委員承諾】

部会長　それでは、第2専門部会副部会長には、室�ｱ委員ということで決定させていただきたいと思います。

【異議なしの声】

部会長　それでは、最初に第I編第2章及び第3章についての説明と審議とさせていただきたいと思います。事務局からまず第2章「くらしやすらか安心実感都市の実現」と第3章「未来はぐくむ環境実践都市の実現」の2つの概要説明をしていただきます。

刈谷課長　それでは、「茨木市総合計画基本計画案」の15ページの第2章「くらしやすらか安心実感都市の実現」から説明いたします。
　今回の基本計画は、基本構想で示した6つの将来像ごとの施策の大綱に沿って、部門別計画を体系的に記したもので、節、細節と分類して、各細節ごとに「現況と課題」、「目指すべき姿」、「将来計画」の3項目で構成し記述しているものです。以下、この3項目の要点をご説明する形で進めさせていただきます。前回の全体会議で指摘があったように今回の第4次総合計画の特徴として、「目指すべき姿」が入っていることとが挙げられます。
　まず、第2章の「くらしやすらか安心実感都市の実現」では、第１節に、「災害に強いまちづくり」を掲げています。ここでは、「（1）防災体制の充実」から17ページの「（4）消防・救急体制の充実」まで、4つの細節を施策の方向として提示しています。
　「（1）防災体制の充実」につきましては、自然災害や様々な危機事象に対応するための都市防災の確立が求められていることから、目標年次における目指すべき姿として、地域防災意識の浸透、自主防災組織の結成、防災情報取得の容易化が、それぞれ高まっている姿を想定します。
　この目指すべき姿を実現するための将来計画として、防災対策の基本となる総合防災体制の強化を図ることとし、地域防災計画の充実をはじめ、防災対策の充実、市民の防災意識の高揚等に努めることとしています。
　次に16ページの「（2）災害対策の推進」につきましては、災害が発生したときの避難あるいは救援措置の土台となる道路及び橋等の道路構造物の強化が災害対応として必要であることを踏まえて、目指すべき姿として、道路の整備状況、道路構造物の耐震性が向上している姿を描いています。
　目指すべき姿を実現する将来計画としては、災害時の被害の抑制を目的として、狭隘道路の拡幅整備を進めることや、橋脚等の耐震補強対策等に努めることとしています。
　3点目の「治山・治水の推進」につきましては、市域内に土砂災害危険箇所や浸水対策が必要な水路が存在し、特に、安威川流域では、昭和42年の水害を教訓に、ダムの早期建設が望まれていることから、目指すべき姿としては、安威川の治水対策が向上した姿を挙げています。
　将来計画としては、まず治山対策として、土砂災害情報相互通報システムの整備、治水対策として水路改修等、安威川ダムの建設推進等、大阪府が進めるダム建設工事を促進するとともに、関係地域の環境整備を推進することとしています。
　17ページから18ページにかけて記載されている、4点目の「消防・救急体制の充実」につきましては、社会が高齢化するに従い、火災に伴う死傷者数、救急件数の増大が、今後懸念されますことから、目指すべき姿として、火災発生率と火災死亡者が減少し、救命率の向上した姿を挙げています。
　将来計画としては、消防体制の強化、救急業務の充実強化、そして火災予防の推進を目的として、それぞれ施策展開することとしています。
　「くらしやすらか安心実感都市の実現」の第2節としては、18ページの下に「暮らしを守る安全の確保」を掲げています。ここでは、「（1）防犯対策の推進」から22ページの「（4）上下水道整備の充実」まで、4つの細節を施策の方向として提示しています。
　「（1）防犯対策の推進」につきましては、近年、身近なところで、女性や高齢者をねらった街頭犯罪や、青少年や幼児が対象となる事件・事故が発生し、平穏な日常生活を脅かしている実情があります。
　地域社会の防犯機能を高めていくことが求められていることから、目指すべき姿として、犯罪発生件数と青少年の問題行動、補導件数等が減少した姿を想定しています。
　その実現のための将来計画としましては、地域・関係機関等と連携し、防犯体制の充実、防犯意識の高揚、青少年育成組織等の活発化と問題行動への啓発・防犯活動等に努めることとしています。
　次に20ページの「（2）交通安全対策の推進」については、モータリゼーションの進展に伴い、交通の安全を確保することが重要になってきています。また、駅周辺や商店街での違法駐車や自転車放置が、歩行者の安全をおびやかすものとして問題となっています。これらのことから、目指すべき姿として、交通事故による死亡事故者の減少と不法な駐輪・駐車がなくなり街の美化が進んでいる姿を描いています。
　将来計画としては、交通安全施設等の整備、交通安全思想の普及徹底、総合的な駐車対策の推進、自転車の安全性の確保等に努めることとしています。
　続いて、21ページの「（3）消費生活の向上」については、消費者に商品の品質や安全性に対する関心が高まってきているとともに、環境配慮型の消費行動が求められることから、目指すべき姿として、消費生活に対する市民の安心感が高まっている姿を描いています。
　将来計画としては、消費者の教育・啓発、自立した消費者の育成、消費生活相談の充実等に努めることとしています。
　次に22ページですが、「（4）上下水道整備の充実」については、市域の一部には水量等に不安定な簡易水道が残されており、上水道の統合が求められているほか、震災時を考慮した更新を計画的に実施する必要も生じています。目指すべき姿として、市全域を上水道に統合し、効率的、安定的な給水がなされ、安全な水の供給があり、下水道においても、生活排水処理率が100％に近づいている姿を想定しています。
　将来計画として、上水道統合の推進と、水質の安全性確保、水道施設の耐震化、流域下水道の整備、10年に１度の確率の降雨量にも対応できる公共下水道の整備等に努めることとしています。
　続きまして、24ページの第3章の「未来はぐくむ環境実践都市の実現」ですが、ここでは第１節に「環境負荷低減のまちづくり」を掲げており、「（1）環境保全の推進」から25ページの「（2）資源の循環利用の促進」まで、2つの細節を施策の方向として提示しています。
　「（1）環境保全の推進」については、有害化学物質による環境影響への対応やエネルギーの適正利用による地球温暖化対策、また、国民一人ひとりのライフスタイルのあり方も含めた環境問題への取り組みが求められていることから、目指すべき姿として、大気、水、土壌等の環境が良好な状態に保持され、太陽光発電等の新エネルギーが活用されている姿、市民一人ひとりが環境問題に対する理解を深め、環境保全のために自主的、積極的に行動している姿を挙げています。
　将来計画としまして、良好な地域環境の確保、地球環境の保全、環境に配慮した行動の確立に努めることとしています。
　25ページの「（2）資源の循環利用の促進」については、ごみの発生量が年々増加傾向にあり、これをいかに減らしていくかが問題となっています。
　循環型社会の構築が求められていることから、目指すべき姿としては、ごみの発生量が減少し、再資源化率が上昇している姿を描いています。
　将来計画としまして、ごみの減量化・再資源化の取り組み、処理施設等の活用、市有建築物についての環境負荷低減の取り組みに努めることとしています。
　次に第2節として、26ページの中段に「良好な環境の保全と創造」を掲げています。ここでは、「（1）うるおいのある緑と水辺の形成」から27ページの「（2）都市景観の保全と創出」まで、2つの細節を施策の方向として提示しています。
　「（1）うるおいのある緑と水辺の形成」についてです。
　緑と水辺は、生態系の維持や水源涵養、景観の保全、レクリエーション機能等、多岐にわたる役割を担っており、我々が生活する上でも非常に重要な役割を果たしています。自然の水と緑が減少するなかで、自然環境の保全と緑の創出が求められることから、目指すべき姿として、北摂山系の自然生態系及び里山景観が保全され、季節を実感する都市自然及び緑の景観が形成されている姿、水と緑の資源、文化歴史的資源、自然体験及び野生生物の生育空間としてのネットワークが構成されている姿を想定しています。
　将来計画として、豊かな自然環境の保全・創出と活用、緑の都市空間の保全・再生・創出、そして緑空間が持つ特性を活かしたネットワークの構築に努めることとしています。
　「（2）都市景観の保全と創出」については、生活全般の質の向上にともない、生活の舞台である都市の美しい環境づくりに関する意識が高まると同時に、重要な課題となってきています。
　目指すべき姿として、都市景観は市民にとって身近なものである、という共通の理解が深まっており、行政と市民が一体となって、長期的に景観整備に取り組み、また、官と民が協力して景観づくりが進んでいる姿を描いています。
　将来計画として、全市的な建築物等のデザインの向上と調和により「魅力的な景観の創出」、都市景観の質的向上に向けた「推進体制の確立」等に努めることとしています。

部会長　それでは節ごとに区切って発言していただきたいと思います。全体像を把握するためには、第2回審議会時に配布した資料6をご覧いただけると分かりやすいと思います。
　それでは15ページの第2章第１節「災害に強いまちづくり」についてご自由にご意見いただきたいと思います。基本計画の第1章、第2章は人の命や財産等我が市での最低限度の暮らしの姿を描くための内容となっています。

室崎委員　現況と課題の内容はわかりやすいですが、それに対する将来計画には目標値のようなものを設置しなくてよいのでしょうか。例えば防災についていえば、避難所の整備等についても、設置数の目標が地域防災計画の中で記述されていればよいのですが、もしそうでなければ、例えば小学校単位で避難所の設置目標を立てるとかということを考える必要があるのではないでしょうか。

部会長　基本構想の議論でも数値目標について発言がありました。目指すべき姿は定性的に描かれていますが、将来計画も定性的に書かれすぎていないか、という意見をいただきましたが、事務局お願いします。

刈谷課長　総合計画は市の上位計画と考えられます。そのため災害の都市別計画である地域防災計画など総合計画を受けて作られています。その際に両計画のつながりについて十分検討する必要があると思います。総合計画で書かれていることが部門別計画で抜けている、あるいは総合計画で詳細に書きすぎている等の問題があってはいけませんが、基本的には、総合計画が部門別計画につながる糸口となるように案を提示しています。

南助役　本市は地域防災計画を持っていますが、東南海・南海地震対策に関する計画は含まれていません。また、大阪府からハザードマップの作成の要請がありますので、その対応も進める必要があります。この会議の場で現在の地域防災計画の内容を示すことができれば一番理解していただきやすいのですが、今回の総合計画では、改めてそうした内容を組み入れて防災のための体制整備の必要があるということを今後の方針として掲げ、そうした取り組みを今後更に充実していく、という考えをもって進めていきたいと思います。

部会長　室崎委員の指摘項目は全体にわたって言えることだと思います。目指すべき姿は定性的に書かれており、これは画期的だと思います。しかし、この案では、地域防災計画と総合計画がつながっている、というニュアンスはわかりにくいように思います。例えば、避難所が小学校区でいくつ、ということを表現するなどの余地があるのではないでしょうか。

南助役　現在、小学校や中学校を避難所として指定しています。そのため小学校区に一つ以上は整備されています。

松本委員　防災訓練や自主防災組織についてそれぞれ目指すべき姿で記述があるので、それらに対応した具体的な取り組みを将来計画の欄に記述すべきではないでしょうか。

南助役　基本構想では数値目標の記述は必要ありませんが、基本計画ではそうした表記は必要だ、というご意見でした。しかし、これほど多岐にわたる行政計画それぞれについて網羅的に具体的目標数値を設定するのは難しい現状があります。各々の計画すべてに目標設定をすることは予算の問題等もあるため、達成の努力をする範囲での記述でご理解いただきたいと思います。

部会長　室崎委員のご指摘に答えるためには、行政が地域防災計画などの分野別の計画で詳細に進めるという対応のほか、分野別計画内での進行チェックをするということを明言する必要があります。その点も含めて部門別計画内で詳細に対応するということがわかるようにどこかで明記すべきではないでしょうか。また、進行チェックについても言及しておかなければ皆さんの納得がいかないのでは、と思います。

刈谷課長　基本構想の2ページでは、「『基本構想』は都市の将来像と具体化のための基本方向を明確にします。」「『基本計画』は基本構想の理念に基づき、基本施策の方向と体系を示します。」「この基本計画に基づき実施する施策及び事業については、別に計画を作成し、その実現を図ります。」と記述があります。したがって、この「別の計画」がどのようなものになるか今後まとめていきたいと思いますが、指摘の点はそこでの議論ではないか、と考えております。

松本委員　目指すべき姿では、具体的に自主防災組織の結成率の向上と記述されているので、それに対する将来計画が書かれているべきであるのに、そうした具体的内容が描かれていない、ということです。目指すべき姿があるのに何をするのか、が描かれていないことが問題だと思います。

部会長　「自主防災組織の結成率の向上」の実現のための計画は15ページの「１（4）市民の防災意識の高揚」に含まれていないのでしょうか。含まれていたとしても読み取りづらいですが。

刈谷課長　「１（5）防災情報の提供」の中身は行政ができることですし、「自主防災組織の結成率の向上」も協働とパートナーシップの精神で行政が取り組むべき内容です。しかし、現在6団体が結成されていますが、その数を今、実際に示すのは困難で、将来計画の中では「市民の防災意識の高揚」という表現をしました。ただ、ここで「自主防災組織の結成率の向上」を目指すべき姿として掲げているので、担当課はそのための努力をする、ということになります。

南助役　15ページの「（4）市民の防災意識の高揚」と16ページの「（6）災害弱者対策の推進」を自主防災組織の点から整理して、指摘いただいた「自主防災組織の結成率の向上」に寄与する将来計画内容にしてはどうかと考えます。

部会長　このままの文章では松本委員の指摘に十分答えきれていないと思います。どのように修正するかということは難しいですが、単に文言を変えるだけの対応はよくないです。ただ、実際に基本計画に記述を加えることは、行政計画の推進の点から異議があると感じます。この点の対応を事務局で考えてください。

松本部長　数値目標の議論がありましたが、私も以前、数値目標を設定し、そのとき非常に悩んだ経験があります。数値目標を設定することは大事ですが、それぞれの目標値をいったい誰が設定するのか、という問題があり、また、目標数値を設定できるものとできないものがあると思います。例えば、部門別計画のうち、介護保険計画等は、明確な数値目標のもと作られていますし、また、一般廃棄物処理基本計画など計画見直しの時期に来ているものもあり、それらは見直し時のフォローアップとして数値目標を設定していきたいと考えています。それらの数値目標には、基本計画に入れておくべき、というものもありますが、これまでの経験上、分野によっては目標数値を設定できない分野もある等の困難さが伴います。

部会長　数値目標についてどこまで記述するか、ということについては、松本部長のご意見のとおりでしょう。松本委員の発言については、記述に不足があれば、適時ご指摘いただきたいと思います。

松本委員　私が言いたいのは、目指すべき姿に対し、将来計画の中で対応できていない、ということです。本来自主防災組織の向上は将来計画に記述すべき内容ではないでしょうか。

部会長　文章構造上の問題ということですね。事務局その点は、

刈谷課長　目指すべき姿に対応する、将来計画が明確に記述きていないという点については、ご指摘のとおりと思いますので、考えたいと思います。

北野委員　実は、大阪府でも同様の議論があり、東海沖地震被エリアの府県における自主防災組織の結成率に追いつくべき、というベンチマークの議論をしました。特に神奈川県では自主防災組織結成率が8割を超えている、ということでしたので、それを参考に独自の指標を設定して計画を策定し、1年後の総合計画の策定時に参考としました。

部会長　それは総合計画の話でしょうか。下位の部門別計画の話でしょうか。

北野委員　下位計画の策定後に上位の総合計画に持ち上げた、ということです。

部会長　上位計画と下位計画の策定時期によって様々なケースがありバランスを取る必要があると思います。大阪府の例を参考にしてほしいと思います。

高本委員　16ページの（6）の文中「避難所の福祉的整備」とはどういうことでしょうか。また15ページの上から3行目の「市域の密度化」という言葉がわかりにくいと思います。

南助役　避難所の福祉的整備とは、障害者、お年寄りのためのスロープ等の福祉整備を通常の公共施設以外に避難所にも整備を進めていく、ということを指しています。また、避難所へ洋式トイレの設置等も進めたいと考えています。

高本委員　2点目ですが、「市域の密度化」ではなく「市域の高密度化」「市域の密集化」ではないでしょうか。

部会長　密度化という語句はないと思いますので、修正をお願いします。

部会長　福祉の問題はバリアフリーでなくノーマライゼーションの時代なので、福祉的観点から、わざわざ言わないといけないのでしょうか。これは当たり前ではという議論になりませんか。

室崎委員　当たり前の議論でいえば、16ページの「（6）災害時の安否確認」は当たり前すぎるのではないでしょうか。

部会長　当たり前のことも記述することは必要とは思いますが、その点どうでしょうか。

刈谷課長　普段出来ていたとしても、災害時に安否確認がしっかりできるかどうか、ということに論点をおいて将来計画を記述しています。ただ、文章的には修正する必要があると考えます。

部会長　16ページの「（2）災害対策の推進」の将来計画でも、「狭隘道路の整備」ではなく「狭隘道路の拡幅」という表現が正しいので修正してほしいと思います。

高本委員　16ページ「（2）災害対策の推進」の目指すべき姿で「道路台帳の整備が進んでいます。」とありますが、これは法的に作成義務があるので、整備が進んでないとおかしい話になります。また、将来計画で「細街路の整備を進めます。」「道路後退の指導を行い、拡幅整備に努めます。」という文章がありますが、いつ、どの程度進捗していくのかが非常にあいまいでわかりにくい文章となっていて審議のしようがありません。

部会長　細街路の後退は建替え時しか起こりません。事業でやる、と記述していないため、数値で示すのは出来ないと思いますが。

南助役　将来計画の「（2）道路網の整備」については、都市計画道路の整備は順次進めており、今後も進める、という記述です。また、細街路の整備については、開発の整備時に道路を出し合って災害に備えるという取り組みであり、本市独自の取り組みです。

高本委員　災害対策としてやっているのですか。

中島部長　細街路の整備についてですが、土地の持ち主が民間の事業として何らかの土地の活用する時に、市がもっている細街路事業計画に基づき、土地の持ち主に拡幅をお願いしています。今回、将来計画「（2）道路網の整備」とありますが、現在の拡幅からプラスアルファーの拡幅へという形での細街路の整備を想定していますので、目指すべき姿として、狭隘道路から拡幅がなされ、一定の幅員をもつ状態、つまり避難経路として充実度を高める、という意味で、将来計画に掲げることも考えられるのでは、と思っています。

松本委員　狭隘な道路を広くしないと災害に対応できないという道路があれば、建替えを待つのではなく、買収してでも対策をしないといけないはずです。しかしこの文章からはそのニュアンスがわかりません。災害に対応できない狭隘な道路があり、その対応をするならする、ということをはっきり明記すればよいと思うのですが。

部会長　建築基準法上の最低限度以上に無理にやっている市町村もありますが、茨木の基本計画では積極的にはやらない、ということでしょう。

大島委員　細街路の整備は茨木市独自でやっていることを考えて、事業という形ではなくても計画としてやっていくのであれば、市民の協力を得るためにも、ここでその内容を十分にうたっておくべきではないかと思います。

部会長　ご指摘の内容は、今に始まったことではなく、新都市計画法大改正時に茨木市は独自に全国でも誇るべき細街路網図を作りました。大阪府の対策事業制度のもと事業として補助事業をしており、大阪府の補助がなくなった今も茨木市だけが実施しています。そういう意味ではもう少し強く書き込んでもよいかもしれません。ただ、この節は防災上の取り組みとして記述している点に留意すべきです。都市計画の市街地整備の節で細街路整備について記述があれば、細街路整備の記述はそこで詳細に記述してはどうでしょうか。

刈谷課長　39ページの「生活・住環境の整備」の下から8行目に記載されています。

部会長　そうであれば、16ページでは、防災上での性能向上のため、という位置付けになるでしょう。積極的に買収してやる、という選択肢もありますが、茨木市ではやらない、ということですね。