令和5年度「あなたの意識・行動が変わるのはどんなとき?」

更新日:2023年12月15日

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実施日時

令和5年11月16日(木曜日)午後4時30分~6時30分

 

出席者・テーマ

1.出席者

第一生命保険株式会社 茨木支社 2名
立命館大学 2名
早稲田摂陵高等学校 2名
茨木市

福岡市長、企画財政部長、政策企画課職員、こども政策課職員、環境政策課職員、都市政策課職員、交通政策課職員

 

2.テーマ

あなたの意識・行動が変わるのはどんなとき?

 

ミーティングの内容

<ミーティングの概要>

福岡市長と第一生命保険株式会社、立命館大学、早稲田摂陵高等学校の皆さんで、「あなたの意識・行動が変わるのはどんなとき?」について、タウンミーティングを実施しました。

参加された社会人や学生の皆さまには、テーマに関する事前資料を読んだうえで、参加してもらいました。

ミーティングは福岡市長進行のもと、座談会形式にて行いました。

(以下、発言者を主にA~Fと表記します。)

ミーティング全体の様子

 

<自転車に乗るとき、ヘルメットはかぶりますか?>

※参加者のうちかぶる=1名、かぶらない=5名

○A:ヘルメット着用が努力義務になってから両親に買ってもらいましたが、友達が誰もかぶっていないので、自分でもかぶらないことが多いです。

○B:私は毎日忙しいので面倒に感じてしまい、かぶっていません。

○C:私は高校生になるまでほとんど自転車に乗る機会がありませんでした。そのため、自転車に乗るときのヘルメット着用が努力義務になったとニュースで知ったときに「かぶるのが普通じゃないの?」と家族に話したら「誰もかぶってないよ」と言われ、買ってもらえませんでした

○D:私はヘルメット着用が努力義務だと知っています。また、自分が住んでいるところではヘルメット購入に助成金が出るということも知っていますが、周りが誰もかぶっていないので自分も…という状態ですね。

○E:ヘルメットは荷物になるのが嫌なのでかぶっていません。置き場所にも困るし。

○市長:ヘルメットをかぶらない人の方が多い中、Fさんはどうしてかぶるのでしょうか?

○F:私は保険会社に勤めているので、自転車事故がどれだけ悲惨なものかをよく知っています。そのため、私たち社会人が率先しよう、自分も気を付けようという気持ちでヘルメットをかぶっています。

○市長:ヘルメット着用が努力義務になっても、かぶらない人たちはどうすればかぶるようになるんでしょうか

○B:子どもとおそろいのヘルメットが配布されたら自分もかぶるかもしれませんね。ヘルメットをかぶった我が子に「かぶらないの?」って言われたらきっとかぶるなあ。

○市長:ちなみに、お子様は普段かぶっているのですか?

○B:かぶっていないです。ヘルメットを買ったこともありますが、サイズが合わなくなって、買い替えることもないままです。

○市長:子どもはかぶっていて親がかぶっていないパターンはよく見かけますが、Bさんは違うんですね。

○B:私の住むまちでは子どももほとんどかぶっていませんね。かぶっているのは体感で1割でしょうか。

○C:学校から言われたら皆ヘルメットをかぶると思います。そしたら自分もかぶるかなあ。

○市長:なるほど。大学には高校のような校則はありませんが、Dさんはどうでしょうか?

○D:私は努力義務になったときにヘルメットを買いに行ったのですが、可愛いものが売っていなくて、どれも似たようなデザインでした。そうなると他の人のものに紛れてしまうこともありそうだと考えて買いませんでした。もっといろんなデザインがあって、気に入るものがあれば私は学校に言われなくてもかぶりますね

○E:ヘルメットは荷物になるので、ロッカーがあればよいなと思いますね。一番大切なのは個人の意識だと思うんですけれど。周りがかぶれば自分もかぶりますかね。

市長と大学生が意見交換をしている

○市長:「周囲の人次第ではかぶります」といった意見がありますが、その“周囲の人”がヘルメットをかぶるには、何がどうなればよいと考えますか?教えてください。

○E:強烈だと思いますが、やはり罰金制度を設けることですかね。海外では実際に導入している国もあると聞きますが、最終手段だと思います。具体的な案は考えついていませんが、「罰金が嫌だからかぶろう」ではなく、『安全』という本来の目的のためにかぶるのが一番よいことだとは思います

○D:私は小学生の時に「ヘルメットをかぶりましょう」と1度言われたきりなので、改めてヘルメットをかぶらないことの危険性が周知されればよいのかなと、Fさんのお話を聞いて思いました。

○F:私は完全義務化への拡大とペナルティーが効果的だと考えます。かつて私が生まれる前には原付バイクに乗るにもヘルメットがいらない時代がありました。その後、法整備されて今や原付に乗る人は皆ヘルメットをかぶっています。私たち日本人は周りに合わせるところがあるので、ある程度の強制力が必要だと考えます

○B:学校や会社からの圧力があればかぶると思いますし、学生にはヘルメットを配布してもよいと思います。市から企業に協力要請することで皆かぶるようになるのではないでしょうか。

○A:Fさんも言っていたように、良くも悪くも日本人は人に合わせてしまいます。コロナ禍の自粛が落ち着いてもマスクを外さない理由が「皆外さないから」というのをよく聞きました。なので、もし身近な人が事故にあうことがあれば、自分でもかぶろうと思うかもしれません

○市長:ヘルメットの着用率が高い愛媛県では、過去に高校生の通学中の事故が相次いだため、皆ヘルメットの重要性を認識してかぶるようになったのではないか、という話がありますので、それに共通する意見ですね。

○C:私も自転車事故の危険性がもっと周知されればよいなと思います。身の回りにはあまり理解できていない人が多いと感じるので。

○市長:先ほど、ヘルメットのデザインの話もありましたが、加えて自転車事故の危険性についても理解が深まればかぶりますかね?髪型が崩れるのを嫌う人もいると思うんですけれど。

○C:「ヘルメットをかぶる」という選択に近づくとは思います。

○市長:原付バイクに乗る人も今ではかぶっていますもんね。そんなこれまでの経過を踏まえると、自転車のヘルメット着用も、今後努力義務が義務化に変わり、取り締まりが厳しくなるといった変化をたどるのかもしれませんね。

社会人と市長が意見交換をしている

 

<路線バスを意識して利用しますか?>

○市長:運転士不足や収益減少が路線バスの廃止につながっているという話があります。高齢者の移動手段としてバスがこれからも維持されたらよいなと思いますが、皆さんは普段意識して利用することがありますか?

○F:自家用車にかかるガソリン代や駐車場代と比べて、路線バスの方がコストパフォーマンスに優れているのなら利用することがあるかもしれません。最近は特に物価高ですし。

○B:私は意識してバスに乗ることはなく、バスでしか行けない場所へ行くときとか、必要に迫られたときに乗りますね

○A:私は将棋を習いにでかけることがありますが、将棋ってすごく体力を使うんですよね。なので、自転車で行ける距離であっても、体力温存のためにあえてバスを利用することがあります

○C:普段からバスを利用しますが、意識して使っているわけではないですね。

○D:狭くて自転車だと危ない道を通らないといけないときには、あえてバスに乗ることがありますが、機会は少ないですね。

○E:私は普段から運動のためにもよく歩くようにしているので、Bさんと同じで必要に迫られたときだけ乗りますね。これまで路線バスに乗ったこともあまりありません。

○市長:では、路線バスをもっと利用してもらうためにはどうすればよいと思いますか?例えば、駅近くの駐輪場を減らしたり、値上げをすれば、バスに乗る方が得だと感じて利用してもらえるかもしれませんよね。

○E:質問に反する回答かもしれませんが、今の生活動線に路線バスが必要ない人に使ってもらうのは難しいと思うので、最近発達してきているオンデマンド交通(※)に切り替えてもよいのかなと私は思いました。

○市長:路線バスの維持には努めない方がよいと?

○E:オンデマンド交通なら自分の行きたいところにいけますし、路線バスを頑張って維持しても、将来的に人口が減少したときにも同じような問題が発生すると思うので、今のうちに切り替えるのも選択肢のひとつかなと思いました。

○市長:バスがあってもバス停まで行くのが大変な方もいらっしゃいますしね。

○D:バスでしか行けないところ、例えば茨木市だと北部でイベントを実施するのはどうでしょうか駐車場も用意しなければバスを利用するほかなくなりますし、これがきっかけで普段から交通手段の選択肢にバスが挙がるようになるかもしれません

○C:路線バスをなくさずに減便することで維持するっていう手段も考えられると思いますし、車の維持費より安く済むとか、バスのメリットを広く周知すれば利用者が増えると思います

○A:今より運賃を下げれば利用者は増えるんじゃないでしょうか。また、バス停の近くに大きなショッピングモールなど行きたくなる場所や目的があれば利用者が増えると思います

○B:高齢者やこども向けの乗り放題券を作ってみてはどうでしょうか。Eさんが言うように代替案に切り替えるのも良いと思います。

○市長:バスにはこだわらない方がよいと思いますか?

○B:そうですね。市がオンデマンド交通やタクシーの利用を補助してくれるのならそちらを選びますね

○F:私は、路線バスの利用でポイントが貯まるようになれば、普段から各種ポイントを貯めている方の利用が増えると思います。貯まったポイントは市内店舗で使えるクーポンに引き換えられるようにしてはどうでしょうか

意見を発表する高校生

※オンデマンド交通…経路・乗降地点・時刻のいずれか、あるいはすべてに柔軟性を持たせることで利用者の要求に応えて運行する乗合型の公共交通サービス形態。道路運送法では、「路線不定期運行」「区域運行」と呼ばれるものです。

 

<電車やバスで妊婦に座席を譲ったことがありますか?>

○F:私は少しでも役に立てればという思いで、マタニティマークに気が付いて席を譲ったことがあります。

○B:私は妊娠していたときに、満員のバスでマタニティマークを付けていましたが、席を譲ってもらえなかったですね。

○A:高齢の方に座席を譲ったことなら何度もありますが、妊婦さんにはそんな場面で会ったことがないですね。もしそんな状況になれば、全力でお譲りします!

○C:私はバスや電車で配慮が必要な方が立っているのをあまり見たことがありません。すでに優先座席に座っている人をよく見かけます。

○D:私は、電車で座れない妊婦さんと、席を譲るために声をかけようとしている人がお互いに困っている場面を見たことならあります。私は立っていたので譲ることができませんでした。

○市長:私は、高齢の母から、電車でよく席を譲ってもらえると聞きました。妊婦さんは譲ってもらいにくいんでしょうかね。

○B:かばんや衣類に隠れてマタニティマークが見えないと、妊娠しているのかそういう体型なのか、判断が難しいのだと思います。それで譲りにくいのかな。

 

<ボランティアに参加したことはありますか?>

○C:私は授業の一環で中学生の時にボランティアに参加したことがあります。

○A:中学生の頃は、回覧板で公園掃除のボランティアがあることを知って、日曜日の朝に1時間掃除をすることが多かったです。高校生になってからは忙しくて参加できていません。

○B:会社を通じた清掃活動や献血には参加しています。他には本を寄付したり、自治体が実施するフードドライブにも参加することがあります。

○市長:フードドライブに参加されるということは、どこかに食料品を持っていくのですよね。面倒ではありませんか?

○B:持っていくのは近所のコミュニティセンターなので、負担は大きくありませんね。

○E:私はこれまでボランティアに積極的に参加していて、茨木市ではダムパークいばきたフェスティバルのボランティアに参加しました。

○市長:それはどういう経緯で参加したのでしょうか。

○E:大学の授業に茨木市職員が授業をしに来てくれたのがきっかけで、ボランティアのことを知りました私はわくわくする活動が好きなので、新しい取組みには積極的に関わりたいなと思い、授業の枠組みを超えてワークショップ等にも参加しました。

○D:私は茨木市の北部地域に興味があったので、Eさんと一緒にボランティアへ参加しました。

○市長:ちなみに、茨木市外に住んでいたら、「茨木市内でこんなことをやっています」という情報は知ることはないですか?

○D:自分から情報を探さない限りは知ることがないですね。

市長が話す様子

 

<省エネ家電を意識して買いますか?>

○F:私は、買います

○市長:それは電気代が浮くとか、自分に得があるからですか?

○F:コストパフォーマンスの面もそうですが、普段からニュースで環境問題が話題に上がっているので、自分でも意識するようになったからですね。

○B:私も買います!給湯器を省エネのものに買い換えたら、月々の電気代が3,000円も安くなったことで、多少高くても省エネ家電を選んで買おうと意識するようになりました

○D:私は目先の費用負担の小ささを優先して家電を選んでしまいます。電気代を含めてトータルで安くなると言われても、あえて省エネ家電は買いませんね。

○E:私は自分で家電を買ったことがまだないので、今日のお話を参考にしてトータルコストを意識した家電選びをしたいと思います。

 

<自分の中で変化した行動>

○市長:例えば、私は自転車に乗るときのヘルメット着用が努力義務になったのをきっかけに、自転車に乗らずバスを利用したり歩く機会が増えました。茨木市内はバスでいろいろなところへ行けますし。

○E:私の自分の中で変化した行動は「地産地消」です。普段買い物をするスーパーで、茨木産や大阪府産の野菜を販売するコーナーが新しくできたので、新鮮そうだし、よく利用するようになりました。値段も他の野菜と変わりません。

○市長:地産地消に取り組むようになったのは、売り場ができて新鮮そうだから、ということですね。

○E:それもありますが、地元のものを地元で消費することができれば、輸送段階で発生する二酸化炭素を減らせることを知っていたので、環境のために自分ができる取組みだと思い、実践しています。

○D:私は「時速20kmと30kmで、事故が起きた時の死亡率など被害の大きさがまるで違う」ということを知ってから、制限速度をよく確認するようになりました

○市長:制限速度を意識するのは車を運転しているときですか?

○D:私は車をほとんど運転しないので、自転車の運転中に速度に気を付けたり、車との間隔を意識するようになりました

○C:コロナ禍の影響で外出する機会が減ったのと、最近の物価高も相まって、買い物へ行かなくなりました。買うものを必要最低限にするため、両親と買い物に行ったら私がストップをかけるようにしています。

○F:ニュースで話題になった自治体の情報を積極的に得るうちに、それぞれのビジョンに関心を持つようになりました

○B:この場を経て、私はヘルメットをかぶろうと思いました。小学校でも授業中に話し合いの場を設けることで、意識が変わっていくと思います

 

○市長:茨木市では、今『共創』を特に大切にしています。昔から言われる『協働』は課題解決型で、「課題を解決するためにいろいろな人の力を借りましょう」というものです。一方で『共創』は自己実現型。「皆さまのやりたいことを行政がコーディネートすることで実現させ、もともとあった課題の解決につなげていきましょう」というものになります。今回皆さまにご参加いただいたのも共創の一環。今回いただいたご意見も踏まえて、これからの10年間で茨木市をどんな「まち」にしていくのか、総合的・体系的にまとめた総合計画を作成していきますので、令和7年の春に出来上がったときにはぜひご確認ください。ありがとうございました。

ミーティング終了後に撮影した集合写真

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