令和3年度「みんなで考える多文化共生のまちづくり」

更新日:2021年12月27日

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実施日時

令和3年11月12日(金曜日)午後3時~4時30分

 

出席者・テーマ

1.出席者

デリケア株式会社 1名
立命館大学

留学生2名、職員1名

総持寺識字・日本語教室 1名
茨木市

福岡市長、いのち・愛・ゆめセンター職員

 

2.テーマ

みんなで考える多文化共生のまちづくり

 

ミーティングの内容

事前に、日本(茨木市)で暮らす外国人のことや、茨木市における多文化共生の取組についてなど、テーマに関する説明会を実施し、ミーティング当日は福岡市長進行のもと、リモート形式にて行いました。

<市長あいさつ>

市長:茨木市には、3000人を超える外国籍の方が暮らしています。今日は、その中から3名が参加してくださっているので、このまちに何があると外国籍の方々も暮らしやすくなるのか、よいヒントを得られたらと思います。

 

<普段幸せを感じるのは?>

留学生Bさん:日本に来て、いろいろな人と出会い、新しい経験ができている今が幸せです。

 

留学生Cさん:新型コロナウイルスに感染しましたが、日本の素晴らしい医療サービスを受けることができ、幸せを感じました。日本に来て、良い学習環境の中で勉強できていることも幸せです。

 

<日本に慣れたのはいつ頃?>

留学生Bさん:私は2019年に日本にやってきましたが、新型コロナウイルスの流行により、2020年は母国(韓国)に帰っていたため、まだ日本には慣れていません。ただ、日本と韓国は共通文化も多いため、体感では50パーセントほど慣れたかな、というところです。しかし、大学の後輩や同期には、日本の言葉や文化に慣れていない人も多いです。

 

留学生Cさん:ファストフード店でアルバイトをしたことで、日本に慣れました。話し方や上下関係、人と話すときの態度など、たくさんのことをアルバイトから学びました。教科書で勉強するだけでは、日本の言葉や文化はなかなか身につかないと思います。日本人の友人や恋人を作って、話すことが大切です。

 

<心配事について>

留学生Cさん:私は日本に慣れましたが、日本語が分からない後輩留学生を心配しています。彼らが困っているのは、やはり文化や言葉の違いです。自分の勉強をしながら、同時に日本の言葉を習得するのは難しいので、日本人とコミュニケーションを取らず、一人で部屋に引きこもって過ごす後輩が多いので心配しています。そのため、留学生と日本人が交流できる機会はあればいいのに、と思っています。

 

市長:Aさんはどう思いますか?

 

技能実習生Aさん:日本人と外国人が交流する機会に参加したことはありませんが、日本以外の様々な国の文化についても学びたいので、参加してみたいです。

また、私は会社の人たちが助けてくれるので、今心配していることはありません。日本はとても安全で交通が便利。人も親切だと思います。

 

市長:2023年度に新施設と芝生広場が、市役所の向かい側に完成する予定です。そちらの芝生広場で交流イベントが開催できたらいいですね。

 

<大学での取組みについて>

大学職員Dさん:大学では、日本語を話せない留学生の生活をサポートするため、留学生同士のネットワーク形成に力を入れました。日本に適応した経験を、後輩留学生へ引き継ぐ縦の連携です。また、留学生が住む寮には、日本人学生を配置することで、行政手続きや買い物といった日常生活のサポートも行っています。その結果、日本人学生も英語の勉強や多文化理解が進み、日本人同士の団結力や問題解決のための思考力も養われています。つまり、留学生と日本人は互いに学び合っている実態があるため、この関係性が大学の外にも広がれば素敵だなあと思っています。

 

市長:留学生同士のネットワークが形成されると、学外での活動につながりにくいような気がするのですが、どうでしょうか。

 

大学職員Dさん:その通りで、学外に留学生の活動範囲を広げにくいのが課題です。留学生の縦のつながりを作るようにした結果、同じ国籍の者同士で集まるようになってしまいました。いろいろな国籍の学生同士でコミュニケ―ションを取ってもらうためには、学外でも活動してもらう必要があると考えています。そうすれば、豊かな日本の文化にも触れてもらえるはずです。まちも学びの場であるとアピールしていきたいので、学外に活動範囲を広げてもらえる環境を、大学としても作っていきたいです。

 

<多文化共生における3つの問題点と提案>

日本語教室講師Eさん:私は、多文化共生を進めるにあたって、問題点が3つあると考えています。1つめは、外国人をサポートしているネットワークにアクセスできない人がたくさんいるだろうということです。この場にいる外国籍の方々は、大学や職場といった信頼できる場所がありますが、職場等でうまく関係を築くことができていない人もいます。

次に、ネットワーク同士が連携できていないということです。茨木市にも外国人をサポートする人たちはいますが、互いの活動を知らないのがもったいないなと思っています。情報を共有できれば、課題の解決方法が見つかったり、新しい取組みができるかもしれません。

最後は、外国人をサポートする活動が、一般の方々に知られていないということです。例えば、日本語が分からなくて困っている方がいれば、日本語教室を紹介するなどしていただければ嬉しいですが、知らない方がほとんどです。

そこで、外国人支援のネットワーク同士をつなぎ、情報が集まる場所が市民の目に見える形で必要だと思っています。そこへ行けば、支援をしたい人も、支援を受けたい人も、情報を得られるような場所を(2年後に市役所前にできる)新施設に設けていただければ嬉しいです。

 

<英語でのコミュニケーションについて>

留学生Cさん:日本人が英語を話せなくてもかまわないと思います。それよりも、まずは、いつ・どこで外国人と日本人が交流できるのかという情報をもっと提供してほしいです。

私はアルバイト先の仲間たちと関わることでたくさんのことを学びました。日本語に自信がない留学生は、日本人と関わることに対して消極的になってしまうので、外国人と日本人が関わる機会を増やしてほしいです。

 

留学生Bさん:普段のコミュニケーションでは日本語と英語を織り交ぜてもいいと思いますが、例えば、市役所での手続きをするときは内容を正しく理解する必要があるため、英語で話しかけてもらえたら嬉しいです。

 

日本語教室講師Eさん:英語を話せない外国籍の方もたくさんいらっしゃいますので、外国人が理解できる、シンプルでわかりやすい「やさしい日本語」も、多言語対応と併せて進めていくことが大切だと思います。自分で書類(学校からのお知らせなど)の中身を理解できるようになりたいという人も大勢います。

 

<終わりに>

市長:外国人が大好きで、サポートしたいと思っている日本人はたくさんいます。そういう人たちを増やし、力を引き出して、暮らしやすいまちにしていきたいと思います。機会がありましたら、またいろいろな話を聞かせてください。

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