令和5年度:中学生は公園を使って何がしたい?

更新日:2024年02月08日

ページID: 63322

日時・場所

1 日時

令和5年12月20日(水曜日) 午後2時~午後4時

2 場所

おにクル 1階 きたしんホール

出席者・テーマ

1 出席者

茨木市からの出席者

福岡市長、建設部長、市民文化部長、学校教育部長、公園緑地課職員、市民生活相談課職員、学校教育推進課職員

中学生の出席者

茨木市立中学校14校から28名

 

2 テーマ

中学生は公園を使って何がしたい?

ミーティングの概要

生徒たちは事前にA~Eの各グループでテーマについて話し合い、近所の公園を見に行くなどしたうえで資料を作成し、当日の発表に臨みました。

中学生の前で市長があいさつしている場面

 

<Aグループの発表>

公園にある健康器具は高さが合っていないし、使い方が分からないものが多いので中学生は利用しない」と考えたAグループは、使い方が書かれた看板や、使いやすい新しい健康器具を設置すれば、近所の公園で気軽に運動ができてストレス発散にもつながり、中学生も公園を利用するようになると発表しました。

また、中学生は勉強ができるなら公園を気軽に利用するようになるとも発表しました。そのため、集中して勉強できる場所を公園に新しく設けたり公園に用意する2次元コードを探して問題を解いていけば、楽しみながら勉強もできると発表しました。公園での勉強実績がデータとして学校に送信されることで、一番頑張った生徒は赤本や文房具などの景品がもらえるとの案もありました。

さらに、遊具とVR(※)を組み合わせることで、遊具の難易度が上がって、遊びの幅が広がるという提案もありました。VRゴーグルを利用するためには、公園を利用するたび手に入る茨木ポイントが必要であることや、VRゴーグルを利用できる時間帯など細かい仕様も考えてくれました。他には遊具迷路や小規模アスレチック、映えスポットがあれば中学生は強く惹きつけられるという意見もありました。

(※)VR…専用のゴーグルを装着することで、コンピュータによって作られた仮想的な世界を、あたかも現実世界のように体感できる技術

Aグループが発表する様子

 

Eグループ代表:受験で忙しくて公園で遊べない中学3年生にも来てもらえそうな「公園+勉強」というアイデアは、とても素晴らしいと思いました。

 

市長:面白い意見が多くて、頑張って準備をしてくれたのが伝わりました。映えスポットの例示もわかりやすく示してくれてありがとうございます。

 

公園緑地課:健康器具が中学生の身長に合っていない、使い方がわからない、というのは改めて気づかされました。また、VRゴーグルを使用するアイデアは、中学生ならではの新たな発想だなと感じました。私たちでは思いつかない提案をありがとうございます。

 

<Bグループの発表>

中学生が公園を利用するきっかけとして、Bグループはスポーツイベントの実施を提案しました。スポーツイベントは頻繁に開催できるものと大がかりな準備が必要なものの2種類を実施し、イベント当日は中学生もスタッフとして参加し、事前の広報活動も行います。これらのイベントには、地域全体の交流を深めるという目的もあります。スポーツイベントの実施により地域での交流が増えて、にぎやかな良い雰囲気が生まれることや、公園の利用者が増えることがメリットとする一方で、イベントに向けた練習や実施当日には、他の利用者が公園を使いにくくなるということがデメリットと発表しました。このデメリットについては、公園の利用スケジュールを事前に公開することで、計画的に利用することができるようになると提案しました。また、けが人や体調不良者に対応するためにも、イベントの実施本部に休憩所を設けたりプロスポーツ選手による講習会も行うことができれば、より多くの人がスポーツに興味を持ち、公園の利用につながるという意見もありました。

Bグループ発表の様子

 

Dグループ代表:イベントを通して、経験したことのないスポーツに出会えるなら自分の視野がもっと広がると思うし、中学生がスタッフとして活動するというのも、自分たちの力になるのですごく面白い案だなと思いました。

 

市長:スポーツイベントとのことですが、実際はどんなことをするのでしょうか?

 

Bグループ:中学生はボール遊びや球技をよくするので、野球やサッカーの大会を開催したいと考えています。

 

市長:実現させるためには準備が大変そうなので頑張らないといけないですね!

 

公園緑地課:グループでしっかり話し合ったのだろうなというのが伝わる良い発表でした。中学生がスタッフとして活動してくれるというのは素晴らしいと感じましたので、実現に向けて頑張っていきたいと思います。

 

<Cグループの発表>

発表に向けて公園の利用方法などを調べていくなかで、中学生は公園で友達と話したり、親睦を深めることが多いと分かりました。このことから「公園カフェプロジェクト」を提案しました。公園に、老若男女問わず落ち着いて過ごせるカフェのような自然豊かで魅力的な空間を作るというこのプロジェクトで、いすや机を増やしたりキッチンカーを呼んでみてはとの提案がありました。また、噴水や花畑をつくることで、SNS映えも狙えます

他にも、スポーツのミニ大会開催や、キャラクターとコラボしたスタンプラリーを実施するというアイデア、韓国風の看板を設置したり、韓国のゲームが公園でできるようにすることで、中学生だけでなく女性の公園利用者も増えるのではないかという提案もありました。

特定の公園を想定したアイデアもありました。西河原公園では、木と木の間に布を張って屋根を作り、その下にいすと机を並べることで、日陰で自然を感じながら勉強することができるというものです。

三島公園の急な坂を利用して流しそうめんを行うというアイデアもありました。星形にくりぬいた具材などを用意して映えそうめんが作れるようにするほか、そうめんだけでは飽きるかもしれないので、屋台で映えスイーツを出せば、SNSを通してよりたくさんの中学生が集まると考えました。

また、総持寺公園では、ネットを利用していろいろなデザインのイルミネーションを実施すれば中学生が集まるのではないか、一部を自分たちでデザインできるようにすればより良いのではないかというアイデアもありました。

C班が発表する様子

 

Aグループ代表:中学生には韓国が好きな人が多いと感じているので、とても良いなと思いました。実現したら私も行きたいです! 自然の中で勉強ができる西河原公園の活用アイデアも良いなと思いました。

 

市長:「この公園なら●●」と、具体的に考えてくれたのは非常に良かったですね。現在の公園の利用方法を冷静に分析したうえで、提案につなげてくれたのもすごいなと感じました。様々な切り口からの発表があって面白かったです。

 

公園緑地課:流しそうめんは面白い提案ですね。人が集まるイベントを通して様々な世代の方が交流することにより、関係が深まってあいさつが生まれる。あいさつがたくさん交わされる地域は活性化して犯罪が減るという話もありますので、地域との交流になるようなことを一緒に考えていけたらよいなと思います。

 

<Dグループの発表>

Dグループには平日と休日、時間をずらして実際に公園を訪れた生徒もいましたが、中学生が遊んでいる姿はあまり見かけなかったため、自分たちは何ができるなら公園に行くのか、公園で何がしたいのか考えたところ、「夜の公園で遊んでみたい」「お泊りがしたい」「キャンプがしたい」などの意見がありました。そんな中、総合学習を通して公園には防災機能を備えたかまどベンチや、テントにもなるパーゴラがあると知ったことで、「公園で防災訓練をしながらキャンプができるかも」とひらめきました。地域の方々と協力しながら防災訓練ができれば、夜の公園で過ごすことができるし、防災の知識も身につくのでやってみたいと発表しました。

また、公園内に隠されたスタンプを探しながら各公園を巡るスタンプラリーや、月に1度、鬼ごっこやかくれんぼ・ドッジボールを通してこどもたちと遊ぶイベントの実施ラジオ体操や公園清掃のキャンペーンを通して地域の幅広い世代の人たちで交流する場を設ける、誰もが悩みを投函できるお悩みボックスの設置遊具にまつわる豆知識やクイズが掲載された看板の設置ドッグランやランニングコースの設置等様々なアイデアが発表されました。いすや机を置いて勉強や読書ができるスペースも設置したいとの提案もありました。

Dグループがパワーポイントを使って発表する様子

 

Bグループ代表:スタンプラリーは企画として規模が大きすぎない分実施しやすそうで、中学生はもちろん小さなこどもも参加できそうなのが良いなと思いました。また、勉強する場所が欲しいと思っていたので、さすが中学生の気持ちがよくわかっていると感心しました。普段から学校で実施される訓練では足りないと思っていたので、防災訓練をしながら公園でキャンプを楽しむというアイデアも良いと思います。

 

市長:D班はアイデアの数で勝負するという姿勢が見られました。市役所もサポートするとはいえ、提案してくれたアイデアを地域の方々やみんなで実現するためにはどうすればよいか、という視点でのお話があればより良い発表になったのかもしれません。防災訓練キャンプ実現のためには考えないといけないことがたくさんありそうですが、アイデアとしては素晴らしいものだと感じました。

 

公園緑地課:遊具にまつわる豆知識やクイズのお話がありましたが、具体的にはどんなものを考えていますか?

 

Dグループ:例えば「滑り台はなぜこの角度なのか」とか、普段なら気にしなかったことや疑問を解消するものにすることで、くすっと笑えて知識が増やせるようなものにしたいと考えています。

 

公園緑地課:クイズは中学生の皆さまに考えてもらって、地域の方々へは協力して周知できればすごく楽しそうだなと思いました。また、いろいろな日時に公園を見に行ってくれた人がいたようで素晴らしいなと思いました。公園にある防災設備に気づいてくれて、このように紹介もしていただいてありがとうございます。実際に設備に触れてみないと緊急時に扱えないと思うので、キャンプをしながら防災についても学べるこのアイデアはとても良い視点で考えていただけたと思います。

 

<Eグループの発表>

Eグループは全校生徒へのアンケート結果から、公園でボール遊びや鬼ごっこ、花火がしたい人が多いことを発表しました。また、犬の散歩で公園を利用する人が多いことも分かったので、犬と過ごすための場所があってもよいなということからドッグランの設置を提案しました。また、校区内の中学生から人気の耳原公園で、焼き芋イベントを実施することで地域住民との交流が深まると発表しました。参加者からは1人10円の参加費を集めますが、余ったお金は募金します。イベント中にポイ捨てが発生しないようにするため、ごみ箱を設置するなど中学生で対応します。イベントを実施することで耳原公園にまた来たいと思ってもらいたい、耳原公園が避難所になっていることを知ってもらいたいと発表しました。

Eグループが発表する様子。パワーポイントには円グラフが示されている

 

Cグループ代表:アンケートで大勢の意見を聞いていた点が良かったです。また、募金やごみ箱を設置するアイデアも実現しやすそうで良いと思いました。

 

市長:ボール遊びや花火が人気という話がありましたね。

 

Eグループ:そうです。近くの公園ではできません。

 

市長:ちなみに、ボール遊びや花火ができない理由は何だと思いますか?どうすればできるようになると思いますか?

 

Eグループ:迷惑に感じる方が多いからできないのでしょうか。ボール遊び専用の場所を設けたり、夜は花火をしてよい場所と時間を区分けすれば改善できると思います。

 

市長:そうですね。やりたいことがあるときは、どうやって意見を伝えていくかが大切です。例えば「●曜日の○時~△時はボール遊びができるようにしてほしい」など、地域の方々と話し合って合意ができればよいですね。また、耳原公園ではすでに様々なイベントが実施されていると思いますが、もっと実施した方が良いと思いますか?

 

Eグループ:耳原公園はこどもから大人まで幅広い世代の方々が利用する公園なので、誰もが楽しめる食べ物のイベントを中学生が主催しようかなと考えました。

 

市長:中学生の皆さまでやってくれるんですね!そうなれば市としてもぜひ応援したいですね。

 

公園緑地課:本課へ問い合わせてもらえたら、ボール遊びができる公園や時間帯をお伝えすることができます。また、自分たちでイベントを企画して、地域との交流を深めようとしている考えは良かったですね。今日のことを思い出して、自らアイデアを実現させようと市職員になってくれる人がいたらありがたいです

また、公園は利用者がわくわくできる場所にしたいと考えています。そのためには誰とどんな話をすればよいのか、私たちも考えていきたいと思っています

今回はたくさんアンケートを取っていただきましたので、次は周囲の大人たちともお話してもらって、花火やボール遊びができる公園がひとつでも多く増えれば良いなと思います。今日の提案が実現するように、私たちも一緒に頑張っていきたいと思います。

市長が中学生たちに話している様子

市長:本日は多彩なアイデアを様々な方法で発表していただけたのが素晴らしかったと思っています。アンケート結果を円グラフにまとめてくれたグループもありましたが、わかりやすくてよかったです。今回は「映え」にちなんだ意見が多かったですね。中学生の身近にある言葉なんだなと確認できました。また、公園の日常的な使い方と、イベントとしての使い方の2面でアイデアをいただけたと感じています。このおにクルも、実は「立体的な公園」として設計されていて、普段使いしてもらいやすいようにと考えられていますし、イベントも実施できます。このおにクルで、様々な活動を実験的にたくさん実施し、その内容を市民の方々にはそれぞれの地域に持ち帰ってもらうことで、まち全体に広げていきたいと考えています。また、やりたいことがあるなら声をあげないといけません。市役所は声を拾ったからには考えますし、今後、皆さまが成長していく中で必要がありましたら、声をあげていただければと思います。本日はありがとうございました。

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