令和3年度「川端康成文学館やプラネタリウムに小・中学生が興味を持つにはどうすればよいか」

更新日:2022年01月20日

ページID: 57038

日時・場所

1 日時

令和3年12月22日(水曜日) 午後2時20分~午後4時25分

2 場所

茨木市役所 南館10階 大会議室

出席者・テーマ

1 出席者

茨木市からの出席者

福岡市長、学校教育部長、学校教育部次長兼学校教育推進課長、市民文化部長、文化振興課長、文化振興課長代理、文化振興課職員

中学生の出席者

茨木市立中学校14校から28名

 

2 テーマ

「川端康成文学館やプラネタリウムに小・中学生が興味を持つにはどうすればよいか」

ミーティングの概要

当日、生徒たちは5班に分かれてテーマについて話し合い、まとめた意見を福岡市長に発表し、意見交換を行いました。

市長による開会のあいさつの写真

<中学生にはプリクラが人気>

A班では、「真面目」「暗い」という理由で、川端康成文学館へ行った人が少なかったため、「文学館に芸人を呼ぶ」「ホームページで川端康成の漫画を公開する」「プリクラを設置しては」という意見が出ました。また、「川端康成と交流のあった人物にまつわるイベントを実施すれば、来館者が増えるんじゃないか」「施設をアピールするためには看板を設置することも大切だ」という意見もありました。

プラネタリウムは、校外学習で行ったことがあるという生徒がたくさんいました。そのため、A班からは「文学館も校外学習に組み込めばいいんじゃないか」という意見が出ました。また、「来館するたびにスタンプがもらえて、その数に応じて景品がもらえるようにすれば、プラネタリウムも来場者数が増えるんじゃないか」というアイデアも出ました。

 

市長:「なぜ文学館の来館者が少ないのか」という理由から考えていただけたのが、とてもよいですね。プリクラについて気になったのですが、皆さんは今でもよく撮るのでしょうか?

 

A班:すごく人気で、長蛇の列ができることもあります。1回500円くらいするので値段は高いんですけれど、それでも撮りたいので、「文学館やプラネタリウムで安くプリクラが撮れるなら行くよ」って言う友達もいます。

 

市長:なるほど。A班の意見をまとめると、スタンプが貯まると安くプリクラが撮れるようにすればよいのかもしれないですね。

 

A班:プリクラで顔が盛れない(※)と、スタンプで隠すことも多いので、文学館なら川端康成のスタンプがあれば皆使うと思います。

※ 盛る…ここでは、プリクラの加工機能を使って、実物よりも美しく大げさに見せること

A班発表の様子

 

<プラネタリウムとフォトスポット>

B班では、川端康成文学館について、「内容が分かりにくい」「行きにくい立地」という意見が出た一方で、「内容は充実していた」という感想もありました。文学館に興味を持ってもらうためには、SNSでの紹介や、スタンプラリーを実施するなど、親しみやすくしてみてはどうか、というのがB班の提案です。

また、文学館のPR方法を募集すれば、方法を考える人もより興味を持つことにつながるという意見も出ました。

プラネタリウムについては、フォトスポットを作ったり文学館でPR方法を募集するのと同じ理由で、新しいキャラクターを募集してみてはどうかという案が発表されました。

 

文化振興課:SNSを使った広報の話がありましたが、皆さんは普段、SNSは何を使っていますか?

 

B班:ツイッター、インスタグラム、YouTubeを使っている人が多いです。フェイスブックを使っている人は、周りにはあまりいないかもしれません。

 

文化振興課:スタンプラリーのお話がありましたが、例えば茨木市内を回るとすれば、ほかにどんな場所がよいでしょうか?

 

B班:同じくテーマに上がっているプラネタリウムや、キリシタン遺物史料館はどうでしょうか。茨木市全体を回るようなのもよいと思います。

 

プラネタ童子の写真

市長:新キャラクターの募集というお話がありましたが、プラネタリウムの『プラネタ童子』は、一時期そのビジュアルが話題になったことがあります。彼が着る服を皆さんに考えてもらうのも面白いかもしれませんね。

 

 

 

 

 

 

市長:プラネタリウムとフォトスポットは、やり方次第でうまく結びつきそうですね。プラネタリウムが令和5年度に完成予定の新施設に移設するときに、何か作れたらなと思います。よい提案をいただきました。

B班発表の様子

 

<文学館に音声ガイドを>

C班では、川端康成文学館の展示を、AR(※1)やVR(※2)、グーグルストリートビューのような仕組みで見られるようにしてはどうかという意見が出ました。また、展示内容に難しいところがあるので、音声ガイドを付けたり、年齢別に楽しめる展示エリアや企画をしてはどうかという提案もありました。

プラネタリウムについては、学校行事や、スタンプラリーを実施することで、まずは施設に来てもらい、星や星座に興味を持ってもらうことが大切だと発表しました。

※1 AR…スマホ等を通して、現実の風景の中に、CGで作られた3D映像やキャラクターなどを重ねて表示する技術

※2 VR…専用のゴーグルを装着することで、コンピューターによって作られた仮想的な世界を、あたかも現実世界のように体感できる技術

 

文化振興課:スタンプラリーには、景品がもらえたりとか、何かよいことを期待して参加すると思うんですけれど、中学生が「期待するもの」って何でしょうか?

 

C班:中学生は興味の幅が広いので答えにくいですが、小学生だとキーホルダーや缶バッジがよいと思います。なので、スタンプラリーをするなら小学生向けがよいと思います。

 

市長:音声ガイドというのは、どのようなイメージでしょうか?

 

C班:僕が文学館に行ったときは、スタッフに展示の説明をしてもらったんです。すると、説明文を読むよりも内容がよく理解できたという経験があります。

 

市長:なるほど。実際に話を聴いた方が分かりやすかったのですね。

C班と市長の意見交換の様子

 

<小・中学生が作るパンフレット>

D班は、小・中学生に興味を持ってもらうために、川端康成文学館についてのアニメや、川端作品を漫画化したものを作るのがよいと提案しました。また、文学館の雰囲気が暗くて怖いという意見があるので「内装を明るくしたり、かわいい印刷物を貼ってみては」という意見も出ました。

また、「小・中学生からアイデアを募集して作ったパンフレットであれば『同世代の人たちが作ったもの』ということで興味を持ってもらえるのではないか」との発表もありました。あわせて、「採用されたアイデアには賞を与え、文学館にも実際に置いてみては」という意見も出ました。

 

市民文化部長:アニメを作るという意見がありましたが、どんな内容なら小・中学生の人たちに見てもらえると思いますか?

 

D班:プラネタリウムにプラネタ童子がいるように、文学館にも新しくキャラクターを作って、そのキャラクターが施設を紹介するような内容だと見てもらえると思います。「茨木市について知ろう」みたいな授業のときに上映してはどうでしょうか。

 

市長:「小・中学生がパンフレットを作る」というアイデアは、賞を設けることでたくさんの方が応募してくれれば、その方たちはパンフレットを作るため、施設に興味を持ってくれると考えられますので、一石二鳥のよい案だなと思います

D班発表の様子

 

<YouTubeが大人気>

E班も、小・中学生に興味を持ってもらうためにはマスコットキャラクターが大切であるという意見が出ました。そのほか、「SNSで宣伝」「図書室に川端康成コーナーを作る」「文学館で、川端康成に関するクイズを実施して理解を深める」という提案も出ました。

 

市長:SNSを使った宣伝について、もう少し詳しく教えてください。どんな宣伝の仕方がよいですか?

 

E班:文字だけではなく、インスタグラムを使うなどして、写真のように目で見てわかりやすいもので宣伝すれば伝わりやすいんじゃないかという話になりました。E班にはYouTubeを見る人もたくさんいました

 

市長:YouTubeはE班に限らず、皆さんよく見ているようですね。市としても有効活用していきたいところです。

E班発表の様子

 

<まとめ>

文化振興課:マスコットキャラクターに関する提案を、今日はたくさんの班から聞くことができましたが、「馴染みがないから新しく作る」という発想は、現役中学生の皆さんだからこそだと思いました。

また、皆さんは学校で生活する時間が長いので、その中で、施設を紹介してもらえるように、私たち文化振興課から積極的に働きかけることが大切だと、今日の意見交換会を通して感じました。

 

市長:皆さんは、今回いろいろな提案をしてくださるにあたり、まずは川端康成文学館やプラネタリウムのよくないところを考えたと思います。しかし、最近は不便なところが売りになることもあるので、どうにか逆手に取れないものかと考えながらお話を聞かせていただきました。また、今回はYouTubeを見ている人がたくさんいるということで、数年前のミーティングに参加していた当時の中学生の方々とは、また違った意見を聞くことができました。一方で、ずっと前からあるプリクラが、今でも人気という話もあり、参考になる意見が非常に多かったです。いただいたアイデアはしっかり形にしていきますので、文学館やプラネタリウムに必ず来てください。

市長が発言する様子

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