紙本著色大織冠像

更新日:2025年08月15日

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しほんちゃくしょくたいしょっかんぞう

大織冠像

本図は、藤原鎌足及びその子息である定慧、不比等の姿を描いたものです。このように鎌足父子三人を描いた画像は、鎌足のみに授けられた最上位の冠位・大織冠にちなんで大織冠像と呼ばれ、特に室町時代以降、奈良県の談山神社を中心に礼拝されてきました。面貌表現や背景の描き方など、15世紀の形式を踏襲したとおぼしき表現がみられる一方で、近世の礼拝画像に多い紙本であることなどから、中世の古い画像を近世に写したものと考えられます。

本図の伝来した地福寺周辺を含む安威地域は、中世以来鎌足への信仰(大織冠信仰)が存在する地であり、今なお関連する伝承や文化財が数多く残っています。本図は、同地域における大織冠信仰の存在を裏付けるものとして歴史的意義のある作品です。

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