施政方針

更新日:2022年03月02日

 施政方針とは、市長の市政運営に対する基本的な姿勢や重点施策について、考え方を述べるものです。 

令和4年度施政方針

令和4年3月定例市議会の開会に際し、令和4年度当初予算並びに諸案件のご審議をお願いするにあたりまして、市政運営についての所信と施策の概要を申し述べ、議員の皆さま並びに市民の皆さまのご理解とご協力を賜りたく存じます。

 

はじめに、新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられたかたに心から哀悼の意を表します。また、最前線で使命を全うされている医療関係の皆さまをはじめ、市民生活を支えていただいている皆さま、種々の要請にご理解とご協力をいただいている事業者や団体の皆さま、何より市民の皆さまに対しまして、厚く御礼を申し上げます。

 

世界はいまだコロナ禍を免れることがかなわず、現段階におきましても楽観できる状況ではございません。令和4年度につきましても、令和3年度に引き続き、コロナ対策を最優先に据え、基礎自治体の使命として時宜にかなった迅速かつきめ細かい対応を図ってまいります。

 

人類の英知を結集すれば必ずやコロナ禍を克服する日が来ると信じます。明けた未来、次の時代へ向けた「次なる茨木」への歩みも止めることなく、着実に進めてまいります。力を尽くすと皆さまに誓った諸施策を実現し、「今」と「将来」への責任を果たしてまいります。

 

「次なる茨木」の一番地は、市民会館跡地エリアであり、文化・子育て複合施設、このたび決定しました愛称「おにクル」であります。本体工事は着々と進んでおり、今年の冬にはその姿が現れます。

 

市民の皆さま一人ひとりが豊かさや幸せを感じられる暮らしの実現に向けて、キーコンセプト「育てる広場」、人が集い交流し、コトや活動が生まれる場を育んでまいります。

庁内の組織横断的な体制づくりだけでなく、多くの皆さまとともに開館に向けた周到な準備に臨むことで、「おにクル」に込められた“茨木童子ですら来たくなる、集まりたくなる素敵な場所になってほしい”との思いを結実させてまいります。

 

「おにクル」の核の一つが、子育て支援であります。行政としてその責務を果たすのはもちろんのこと、子育てをまち全体で行っていく土壌をさらに育むことで、子育て、ひいては教育のまちとしての価値を高めてまいります。

もう一つの核が、文化芸術の振興であります。文化芸術が暮らしの中に根差し、その果実を享受することは、豊かさの一つの体現であります。教育をはじめ様々な分野において、文化芸術が根差したまちづくりを推進してまいります。

 

「次なる茨木」の二番地は、安威川ダムエリアであります。いよいよこの春、計画から半世紀の時を越えて、地元の皆さまの多大なるご協力のもと、安威川ダムの堤体が完成します。

歩行者専用としては長さ日本一となるつり橋をはじめ、各施設のオープンはまだ先ではありますが、当エリアを「いばきた」活性化の起爆剤とするべく、今年は市民の皆さまと一緒に様々な取組を推進してまいります。

ハード整備とあわせて、人と人、まちとやまとのつながりを作り、広く「いばきた」が皆さまにとって憩い、集っていただける場となるよう仕掛けづくりを行ってまいります。

 

コロナ禍において、3密回避、非接触、テレワークの推奨、オンライン授業など、これまでとは大きく異なる「新しい生活様式」が浸透しつつあります。本市としても、場所や時間にとらわれずに行政サービスを享受していただくべく、「行かなくてもいい市役所」などの取組を進めてきたところであります。

 

そのような状況の変化にあって、改めて実感いたしますのは、人と人とのつながりの大切さであります。

不要不急ということで日常の交流を控えることで、孤独を感じているかたもおられます。オンライン授業においても、先生と児童、児童どうしのつながりがあり、信頼関係がなければ、良い授業とはなりません。

 

IBALAB@広場では、カフェや様々なイベントが、行政主導ではなく、市民の皆さまが考え、市民の皆さまによって進められることで、人と人とのつながりが生まれる、イベントがなくても何となく自分がいて近くに他者を感じ、つながりを感じる。それを「ここちいい」と感じる“場”の価値が共有されているように感じます。

 

「次なる茨木」のまちづくりは、市民の皆さまのいろいろな「すごし方」が実現し、誰もが豊かさや幸せを実感できるまちをめざすものであります。

人それぞれで異なる様々な「すごし方」が集まり、それらが緩やかにつながり、時に刺激しあうことで、新たな「すごし方」が生み出され育つ。そのような持続可能な循環が生み出されるまちづくりを、市民の皆さまとともに進めてまいります。

以上を踏まえまして、令和4年度の市政運営にあたり、はじめに、新型コロナウイルスへの対応にかかる施策について申し述べ、次に、市民の皆さまとお約束をしました、政策6本柱に沿って、諸施策の概要を申し述べます。

 

まず、新型コロナウイルス感染症への対応にかかる施策についてであります。

 

【感染拡大防止対策】

3回目接種となる新型コロナワクチンにつきましては、国が示す接種時期の前倒しに対応するとともに、確実に予約可能な「おまかせ予約」などを導入し、高齢者の皆さまの円滑な予約を図ってきました。今後も国のワクチン供給量を注視しつつ、着実かつ円滑な接種に努めます。

施設における感染拡大の防止につきましては、介護事業所、障害福祉サービス事業所、保育所などにおけるサービス提供体制等を確保するため、引き続きPCR検査等の経費への助成を行います。

また、公立の保育所等の子育て支援施設において、消毒液やマスク等の感染予防用品の購入や自動水栓等の改修を行うほか、私立における同様の取組に対する支援を行います。

 

【市民生活・事業活動への支援】

新型コロナウイルス感染症により自宅療養となった陽性者及び濃厚接触者の世帯への支援につきましては、療養生活における不安や負担を軽減するため、日用品・食料品等を詰め合わせた自宅療養支援パックの提供や、買物・薬の受取などの代行サービスを引き続き実施するなど、保健所と連携した支援に努めます。

子育て世帯への支援につきましては、認可保育所等が児童、職員等の感染によって臨時休園等となった際の支援として、就労等のためにベビーシッターを利用する保護者へ利用料を補助します。

市内事業者への支援につきましては、厳しい経済状況が続く中、市内での消費を喚起するため、QRコード決済によるポイント還元事業を実施するとともに、JPQR決済を導入した事業者に対して手数料負担の支援を継続します。

 

【新しい生活様式への対応】

新しい生活様式への対応につきましては、本市の魅力である様々なイベントが長引くコロナ禍で中止・縮小されてきた中、Withコロナでのイベントの再開・実施を支援するため、感染対策等を講じたイベント実施にかかる補助制度を拡充するほか、芸術団体等の活動の場や市民の鑑賞の場を提供するため、文化芸術活動再開の機運を高める事業に対する補助を引き続き実施します。

公立保育所等における接触機会の低減や保護者の利便性向上及び事務の効率化を図るため、児童の登園管理のほか、保護者との連絡機能等を備えるICTを活用した業務システムを導入します。

また、市内事業者のWithコロナ、Afterコロナへの対応を支援するため、店舗等における感染対策やテレワークの環境整備への補助を継続するほか、キャッシュレス決済導入経費への補助を拡充します。

以上の新型コロナウイルスへの対応にかかる施策につきまして、最優先で進めてまいります。

 

続きまして、政策6本柱に沿って、諸施策の概要を申し述べます。

 

第1に、「人と自然が共生する持続可能なまち」についてであります。

 

【中心市街地のまちづくり】

中心市街地におけるまちづくりにつきましては、文化・子育て複合施設「おにクル」の令和5年秋の竣工に向け、令和4年度は主に地上躯体及び内装工事を予定しており、徐々に新施設の姿が見えてきます。

新施設の立ち上がりとともに、市民の皆さまの期待感を盛り上げることができるよう、様々なプレ企画を展開するほか、「まちなかの森」をコンセプトに、木製遊具による整備を予定する屋内こども広場や、施設運営を担う指定管理者の募集及び選定を行うなど、開館に向けた準備を進めます。

また、IBALAB@広場につきましては、日常利用やイベント使いなど、多様な活動を支える場として引き続き活用するとともに、市道「市役所前線」について、今後のあり方を見据えた調査計画業務に取り掛かるなど、施設だけでなくパークエリア全体を見据えた取組を進めます。

元茨木川緑地リ・デザインにつきましては、市民会館跡地エリアでの新施設の整備にあわせ、隣接する区間における利活用空間の創出に向けた整備に取り組むとともに、引き続き市民参画による活用や社会実験を通じた魅力向上に努めます。

阪急・JR両駅前の再整備につきましては、阪急茨木市駅西口周辺では、公共・公益性を有した空間形成に向けた検討を進めます。JR茨木駅西口周辺では、交通結節点としての機能強化と魅力ある空間づくりに向け、地権者をはじめとした周辺自治会や交通事業者等の関係者、有識者と協議をしながら、再整備の方向性を示した基本計画の策定に取り組みます。

これらの中心市街地で進められている拠点形成について、事業効果を点で終わらせることなく面的に波及させていくため、「次なる茨木・グランドデザイン」の考え方を踏まえ、中央通り・東西通りの沿道において、人が中心の歩きたくなる魅力的な景観形成を図る取組を、官民連携のもと引き続き進めます。

 

【都市計画】

計画的な都市づくりにつきましては、将来を見据えた方向性を示す「都市計画マスタープラン」の改定と「立地適正化計画」の中間見直しに向け、基礎調査などを行います。

また、南目垣・東野々宮土地区画整理事業につきましては、幹線道路沿道にふさわしい土地利用を誘導し、地域のにぎわいづくりと防災機能の向上等を図るため、引き続き、土地区画整理組合等と連携・調整しながら事業を推進します。

 

【良好な居住環境】

安心して住み続けられる住環境の構築につきましては、今後、築年数が経過した分譲マンションの増加も見込まれることから、新たに策定する「分譲マンション管理適正化推進計画」に基づき、管理組合が作成する適正な管理計画を認定する制度の活用などを進めます。

 

【北部地域のプロジェクト】

彩都東部地区につきましては、先行エリアにおいて物流施設や製造業等の企業立地が進むとともに、新たに2地区の土地区画整理事業が着工されています。残りのエリアは、府等と連携を図りながら、事業化に向けた地権者の主体的な活動の支援に努め、北大阪のポテンシャルをいかし、時代の変化に対応したまちづくりに努めます。

安威川ダム周辺整備につきましては、北部地域活性化のハブ拠点として、民間活力による施設整備に取り組むとともに、地域の主体的な活動を促進することにより、関係人口の増加を図ります。

 

【交通政策】

渋滞ゼロをめざしたまちづくりにつきましては、渋滞箇所である国道171号の西河原交差点の右折レーン設置や西河原西交差点の立体交差化を、国や府と連携して引き続き進めるとともに、府道「茨木寝屋川線」の未供用区間が早期に供用開始できるよう府へ働きかけるほか、新庄町交差点等の改良を進めます。

道路整備の推進につきましては、交通環境の向上を図るため、市の南北軸である「駅前太中線」の整備を進めるほか、市道「総持寺駅前線」等の早期完成をめざすとともに、歩道の段差解消等のバリアフリー化や自転車レーン整備により、歩行者等の通行環境を確保し、誰にもやさしいまちづくりをめざします。

公共交通の維持・充実につきましては、引き続き、山間部や丘陵部における移動手段確保について、地域の皆さまとともに取組を進めます。

 

【公園の整備】

公園の整備につきましては、コロナ禍にあっても市民の皆さまの身近な場所であり、散策、遊び、休息など、健康的な生活を過ごすために必要な公共空間であることから、遊具の更新や公園施設の適正な管理に努めるとともに、市民活動や民間事業者等による利活用を進め、魅力ある公園づくりに努めます。

 

【上下水道事業】

上下水道事業につきましては、将来にわたる安定的な事業継続に向け、施設及び管路の計画的な更新を行います。また、さらなる経営基盤の強化を図るため、「水道事業ビジョン」の中間見直しにあわせて、水道事業及び下水道等事業の「経営戦略」を改定します。

 

【環境・ごみ処理】

環境にやさしいまちの形成につきましては、脱炭素社会実現に向け、「地球温暖化対策実行計画」に基づく再生可能エネルギー設備の導入を促進するなど、「ゼロカーボンシティ」として2050年二酸化炭素実質排出ゼロをめざすほか、「一般廃棄物処理基本計画」及び新たに策定する「食品ロス削減推進計画」に基づき、ごみの減量と再資源化に向けた取組を進めます。

ごみ処理につきましては、令和5年度から実施する摂津市との広域化に向けて、事務受託内容の協議や、ごみ処理施設の場内整備を進めるとともに、「一般廃棄物処理施設長寿命化総合計画」に基づき、引き続き、基幹的設備改良工事を行います。

 

第2に、「次代の茨木を担う人を育むまち」についてであります。

 

【待機児童・保育・学童保育】

待機児童ゼロの取組につきましては、新たに110人の保育の受入体制を確保するほか、翌年度以降の拡充に向けて、私立の保育所や認定こども園の新設、私立幼稚園の園舎建替にあわせた認定こども園化及び「市立幼稚園再編整備計画」に基づく幼稚園の認定こども園化を進めます。

また、医療的ケアを必要とする子どもの保育所等への受入体制を整備し、子どもやその家族を支援するとともに、心理判定員を増員し、私立幼稚園への巡回を行うことにより、要配慮児の受入体制を強化します。

保護者支援につきましては、日曜日等に企業主導型保育事業の休日保育を利用した際に、その利用料の一部を補助します。また、非課税世帯等が、訪問型病児保育を利用した際の利用料の補助額を拡充します。

学童保育につきましては、入室児童数増加に対応するため、引き続き場所の確保に努めるとともに、夏季休業期間預かり事業において、4年生の受入を試行することで、児童の安全で安心な居場所の確保に努めます。

 

【子育て支援】

子育て支援につきましては、多様なニーズに対応するため、子育て支援総合センターの利用者支援専門員を増員するとともに、地区保健福祉センターと連携し、切れ目のない支援体制の充実を図ります。

不育症への支援につきましては、治療を受けるかたの経済的負担の軽減を図るため、不育症治療費助成事業において、助成要件から所得制限を撤廃するなどの拡充を行います。

ひとり親家庭及び子どもへの支援につきましては、学び直しを支援するため、高等学校卒業程度認定試験に向けた講座の受講費用の一部を支援するほか、過度なケアを担っているヤングケアラーへの適切な支援に向け、現状調査などを実施します。

 

【教育】

一人も見捨てへん教育につきましては、3年目となる「茨木っ子プランネクスト5.0」に基づき、リーディングスキルテストをモデル校である小学校3校で引き続き実施するとともに、新たに中学校のモデル校も設定し、結果分析から授業改善につなげることで、学力の土台としての読解力の向上を図ります。

小中学校のICT活用につきましては、教育情報ネットワーク回線の増強や、府のGIGAスクール運営支援センターにより各家庭への相談・対応体制を強化するなど、1人1台タブレット端末の安定的運用の実現と全ての子どもたちの学びの保障につなげます。

医療的ケア等が必要な児童生徒への支援につきましては、タクシー送迎や行事におけるリフト付きバス借上にかかる補助、入出力支援装置等の購入により、障害のある児童生徒の豊かな学びにつながる環境整備を進めます。

虐待や不登校等への支援につきましては、スクールソーシャルワーカーを拡充し、深刻化する虐待事案等、学校だけでは解決が困難な課題に対して、よりきめ細かい対応を行うとともに、いじめや不登校に対する専門的立場から支援や助言を充実します。

 

【学校給食・環境整備】

中学校給食につきましては、全員喫食の実現に向け、給食センター整備運営事業者の公募、選定を行い、設計に着手します。また、中学校給食の円滑な実施に向け、各校で給食の受渡しを行うための配膳室の整備を計画的に進めます。

学校施設の整備につきましては、平時の教育環境及び災害時の避難所環境の改善を図るため、体育館への空調設置について、令和6年度末の全校設置をめざすほか、教育環境の向上や施設の老朽化対策を図るため、トイレ改修や校舎の外壁改修・屋上防水などを計画的に進めます。

 

【スポーツ推進】

スポーツの推進につきましては、本市から世界で活躍する選手の輩出をめざすとともに、市民の皆さまのスポーツへの関心を高めるため、本市ゆかりのアスリートへの支援を拡充するほか、スポーツにより健康を維持するため、ウォーキング講座等を充実します。

スポーツ施設の整備につきましては、市民体育館第1体育室への空調設置及びサッカー競技等の公式戦が実施可能な多目的運動広場の新規設置に向けた設計委託を行います。

 

【生涯学習・図書館】

生涯学習の推進につきましては、新たに策定する「生涯学習推進計画」に基づき、大学や企業と連携を図り、学習機会の提供に努めます。

図書館につきましては、地域の情報拠点として、引き続き資料や情報の収集、提供に努めるほか、中央図書館・富士正晴記念館開館30周年にあたり、文学講演会などを実施します。

 

【青少年健全育成】

青少年の健全育成につきましては、コロナ禍における青少年の体験活動の充実を図るため、引き続き、青少年が主体となった異年齢交流イベントを実施するほか、野外活動センターにおいて、感染リスクを避けたキャンプを実施します。

 

第3に、「ともに支え合い・健やかに暮らせるまち」についてであります。

 

【地域医療】

救急を含む持続可能な地域医療体制の充実につきましては、小児救急を含む救急病院の誘致に向けて、新たに策定する「誘致病院に係る基本整備構想」を踏まえ、今後、病院事業者を選定し、迅速かつ丁寧に事業を進めます。

 

【包括的支援体制】

地区保健福祉センターにつきましては、昨年の東圏域に加え、4月からは西・南圏域において新たに2センターを開設します。同センターでは市保健師が中心となり、市民の健康づくりや子育てを支援するとともに、生活支援コーディネーターが社会福祉協議会の行う地域支援との連携をさらに深め、引き続き、地域の見守り活動や居場所づくりに取り組みます。また、新たに2か所の地域包括支援センターを増設し、市内全ての圏域において、よりきめ細かい相談支援体制の構築に努めます。

 

【高齢者福祉】

生涯現役へ向けた介護予防につきましては、住民主体の通所型サービスであるコミュニティデイハウスを18か所から20か所に、短期集中的に機能訓練を行う通所型サービスCを4か所から5か所にそれぞれ拡大します。

また、高齢者の身体状態の改善を図るため、理学療法士や栄養士が自宅へ伺い、生活機能や低栄養状態の改善などの指導・助言等を行う訪問指導を拡充します。

 

【障害者福祉】

ライフステージにあわせた障害者施策の推進につきましては、障害のあるかたが安心して地域で暮らし続けられるよう、障害福祉サービス事業所において新たに相談支援専門員の増員を促す補助制度を拡充します。

また、「障害のある人もない人も共に生きるまちづくり条例」の趣旨に沿い、言語としての手話に対する理解の促進や、市民の皆さまや事業者の障害に対する理解の促進を図るなど、障害者施策の推進に努めます。

 

【生活困窮・生活保護】

生活困窮世帯への支援につきましては、子どもの将来が生まれ育った環境によって左右され、貧困が世代を超えて連鎖することがないよう、生活困窮世帯の子どもたちに安心して学習できる場を提供し、個々のニーズに応じた支援の充実を図ります。

生活保護制度につきましては、服薬管理が困難なかたへの支援の充実に努めるとともに、コロナ禍における制度の運用にあたっては、国の通知に基づき、引き続き適正実施に努めます。

 

【健康づくり】

健康づくりの推進につきましては、市民の主体的な健康行動を促すため、ICTを活用した、いばらき健康マイレージ事業を引き続き実施するとともに、がん検診や特定健診受診者に対するポイント付与を拡充します。

また、新たに地区保健福祉センターの事業として、検診車を利用した巡回子宮頸がん・乳がん検診を実施します。

 

第4に、「都市活力があふれる心豊かで快適なまち」についてであります。

 

【地域産業の基盤強化】

産業の活性化につきましては、創業支援において、茨木商工会議所や地元金融機関と連携して、創業相談やセミナー、補助制度等の支援を行い、市内での創業を促進するほか、コロナ禍で需要がより高まったインターネットを通じた販路拡大を支援するため、セミナーの開催や海外貿易に関するコンサルタント費用等の補助制度を継続するとともに、ジェトロなど関係機関と連携を図りながら、海外展開に向けた企業活動を支援します。

また、これまでの取組や外部環境の変化を踏まえて見直した産業振興アクションプランをもとに、事業者の主体的な取組を支援し、市内産業の活性化を促進します。

観光の推進につきましては、多様な主体と協働して、本市の魅力を積極的に発信するとともに、市内での周遊・活動の促進や、まちのにぎわい創出に取り組みます。

また、市内の回遊性向上による商業の活性化を促進するため、おいもグルメフェアとイルミネーション事業を一体的に再編し、相乗効果により冬のまちの魅力向上と食のイベントの充実を図ります。

 

【農林業振興】

農業振興につきましては、農業の持続的発展や農地の保全活用を進めるため、ため池などの農業生産基盤施設の整備・改修を進めるとともに、猟友会等と連携した鳥獣被害対策を引き続き進めるほか、新規就農者や認定農業者などの多様な主体と連携しながら、都市近郊という立地特性をいかした販路開拓や新作物の開発、学校給食への食材提供などを通じた地産地消への取組を進めます。

遊休農地の解消につきましては、集落営農組織への機械化支援を進めることで活動の効率化を図るほか、農業委員会との連携により農地中間管理機構を活用した都市住民をはじめとする新たな担い手とのマッチングを図る一方、農業はじめ隊や市民農園の利用者の中から新たな担い手の確保につなげるため、有識者等との具体的検討を引き続き進めます。

林業振興につきましては、里山センターを核とした市民参加型の森林整備を推進するため、森林サポーター養成講座を継続して実施するとともに、森林環境譲与税交付金を活用した森林整備ボランティア団体への活動助成事業を行うなど、計画的森林整備事業への支援を引き続き実施します。

 

【魅力発信】

本市の魅力の発信につきましては、事業者応援や市民の皆さまにまちの魅力を再発見していただくため、「#エール茨木」などを通じた情報発信を引き続き行うほか、まちを応援する方々の共感・賛同の想いを反映するクラウドファンディングの活用促進など、ふるさと納税制度を用いた地域活性化等に取り組みます。

 

【歴史遺産の保存・継承】

歴史遺産の保存・継承につきましては、文化財資料館において新たに開室する郷土史料室を拠点として、郷土に残された史料の保存・整理・公開に取り組むとともに、国重要文化財の銅鐸鋳型発見50周年に向けて、展示内容の見直しやイベントを実施します。

 

【文化振興】

文化振興につきましては、「おにクル」開館後の文化芸術施策の方向性を明らかにするため、令和5年度の文化振興ビジョン改定に向けたニーズ調査やワークショップ等を実施します。

また、メディア芸術の鑑賞や発表の機会を提供するため、第2回茨木映像芸術祭を開催するほか、文化芸術を中心とした情報発信を強化するため、阪急茨木市駅ロサヴィア内の行政PRコーナーを改修します。

 

第5に、「ともに備え命と暮らしを守るまち」についてであります。

 

【防災・減災対策】

災害への備えの充実につきましては、昨年、全戸配布した水害・土砂災害ハザードマップの普及・啓発の取組として、災害リスクの周知について、地域の浸水リスクを日常から視覚的に意識付けができるよう、浸水が想定される小中学校等の公共施設に浸水リスクを示す表示板を設置します。

また、適切かつ迅速な避難判断・行動につなげるため、ハザードマップを活用した防災教育の取組を推進するとともに、土砂災害警戒区域等の地域において、地域版ハザードマップの更新・作成を行うほか、災害情報自動配信サービスの登録対象者を拡充し、山間部の自主防災組織等の情報伝達の負担軽減を図ります。

防災に関する訓練等につきましては、災害に備えた体制強化を図るため、新たに策定・修正した受援計画などの各種関連計画を踏まえた職員防災訓練を実施するほか、地域においては、引き続き、地域版避難所運営マニュアルの作成支援を行うとともに、避難所運営の検証も含めた避難所開設・運営訓練を実施することにより、マニュアルのさらなる改善を図ります。

災害時に自力で避難することが難しいかたへの支援につきましては、災害時避難行動要支援者名簿への登録の周知や、平時の見守りの意向確認等を実施し、災害に備えることができる取組を進めます。

災害時における医療体制の確保につきましては、災害発生時においても市災害医療センターとしての機能を果たす病院に対し、災害用発電機等の設備整備費を補助します。

災害に強いまちづくりの推進につきましては、安全・安心なマンションの住環境や災害時の円滑な通行環境の確保に向け、耐震設計補助制度等を創設するほか、公共施設の減災対策を進めるため、東市民体育館の天井改修工事等を実施します。

また、橋梁の定期的な点検及び計画的な修繕を実施するほか、上下水道施設の計画的な耐震化等を進めるとともに、下水道事業について、集中豪雨等による浸水被害の軽減を図るため、水路機能の維持向上や雨水管等の整備を着実に進め、総合的かつ計画的な雨水対策を推進します。

 

【防犯対策】

防犯体制の充実につきましては、地域における防犯環境のさらなる向上を図るため、更新・増設した通学路等の見守り用防犯カメラ等の運用を開始することにより、小学校区の通学路や、通学路以外の犯罪発生重点箇所等における犯罪抑止につなげます。

また、自治会等への防犯カメラ設置補助についても、引き続き、自治会等の負担軽減に必要な支援に努めます。

 

【消防・救急体制】

消防・救急体制の充実強化につきましては、消防車両・資機材の整備を計画的に行い、様々な災害を想定した訓練などを実施し、災害対応能力の向上を図るほか、救急需要に対応するため、救急隊員の知識、技術の向上を図るための研修や医療機関との連携を引き続き行い、救急業務の円滑化に努めます。

また、職員の能力を十分に発揮できるよう、働きやすい職場環境の整備に引き続き取り組みます。

 

【消費者施策】

消費者トラブルの対策につきましては、未然防止と被害の拡大防止を図るため、引き続き、様々な機会を通じて高齢者など各世代への啓発を行うとともに、4月からの成年年齢引下げを踏まえ、市内大学等と連携し、若者への消費者教育・啓発を進めます。

 

第6に、「対話重視で公平公正な市政運営」についてであります。

 

【対話重視のまちづくり】

対話を重視したまちづくりにつきましては、引き続き、市の課題や市民ニーズを把握するため、手法を工夫しながら、大学生や社会人など、多様な主体とのタウンミーティングを実施し、その声を市政にいかします。

 

【地域コミュニティ・市民活動】

地域コミュニティの推進につきましては、地域の方々とともに「協議の場づくり」や「地域自治組織」の結成に向けた取組を進めるとともに、引き続き、地域の創意工夫した取組をまとめた事例集を作成し共有することで、さらなる活性化に努めます。

コミュニティセンターの管理運営につきましては、地域の特性や実情等を踏まえつつ、公民館のコミュニティセンター化に向けた取組を進めるほか、指定管理者とともに、各コミュニティセンターの適切な管理運営や地域の特色ある取組を推進します。

市民活動センターにつきましては、「おにクル」への移転を見据え、令和3年度に整理した今後のセンターに必要となる役割・機能の実践として、市民活動をサポートするコーディネーターの発掘・育成に努めます。

 

【人権・男女共同参画】

人権施策につきましては、社会情勢の変化に対応した施策の推進を図るため、「第2次人権施策推進計画」の中間見直しを実施するほか、いのち・愛・ゆめセンターにおいて、人権施策推進の拠点施設として、参加者相互の交流を促進する取組を拡充するなど、効果的に人権施策を推進します。

男女共同参画につきましては、社会情勢の変化に対応した施策の推進を図るため、「第3次男女共同参画計画」を策定します。

また、セクシュアルマイノリティに関する取組として、性の多様性を理解し認め合い、誰もが自分らしく生きることができる社会の実現をめざしたフレンドリー宣言を行うとともに、パートナーシップ宣誓制度の新設や事業所向けの啓発などを充実します。

多文化共生につきましては、市内中心部やいのち・愛・ゆめセンターにおいて、外国人住民等の居場所づくりや地域との交流の場を継続的に提供するとともに、関係団体との連携を強化し、効果的な支援に取り組みます。

 

【公共施設等マネジメント】

公共施設等のマネジメントにつきましては、個別施設計画等に基づき将来を見据えた取組を着実に進めるほか、施設予約システムの対象施設の追加やクレジットカード決済の導入により、市民サービスの向上と施設の利用促進を図ります。

また、市有財産等の一層の有効活用を図るため、民間提案制度の効果的な運用に向け、同制度で提案のあった環境や災害時の機能維持に配慮した空調設備等改修について、生涯学習センターにおける事業化に向けた検討を進めます。

 

【次なる茨木DX(デジタルトランスフォーメーション)】

市役所のデジタル化につきましては、場所や時間にとらわれない行政サービスの提供を可能とするため、オンライン手続の拡充や市への問合せにおけるチャットボットの導入など、市民の皆さまに便利さを実感していただける取組を進めます。

また、DXの推進にあたっては、デジタル機器の活用について気軽に相談できる場の提供や生涯学習センターにおける高齢者等へのICT講座の拡充など、ICTを使いこなすことが困難なかたに配慮した施策についても併せて取り組みます。

電子自治体の推進につきましては、情報システムの全体最適化によるシステムのオープン化を完了するとともに、国による令和7年度までのシステムの標準化及びガバメントクラウドへの移行に向け、順次対応します。

マイナンバーカードのさらなる普及促進につきましては、カードの交付特設会場を継続して開設するとともに、出張申請サポート等の充実を図ります。

 

【人事行政】

人事行政につきましては、管理職のマネジメント力を養うことにより、職員の能力を十分に引き出し、組織全体のチーム力の強化に努めるほか、全ての職員が高い意欲をもって職務に励むことができるよう、人事給与制度の見直しに引き続き取り組みます。

 

以上、市政運営にあたっての基本的な考え方、並びに本会議に提案いたしております予算の内容を踏まえ、施策の概要について、ご説明いたしました。

 

令和2年国勢調査の人口等基本集計によると、本市は全国でも限られた人口増加のまち、すなわち「選ばれるまち」となっています。しかしながら、少子化による人口減少は日本全体が直面しており、本市においてもすぐ目の前の未来であります。

限られたパイを奪い合うような競争に与するのではなく、暮らしや生き方についての価値観の変化や技術革新の潮流を読み解き、本市の特徴をいかしながら、住みたい・過ごしたいと思われるまちをめざしてまいります。

 

本市の財政見通しにつきましては、歳入面として、税収において、据置年度による資産税の増等により一定の増収を見込むものの、コロナ禍の影響がいまだ不透明であることに加え、歳出面では、高齢化の進展及び障害・保育にかかる給付費等の社会福祉経費が引き続き増加する厳しい財政環境を見込んでいることから、庁内全体にて財政健全性確保に向けた取組も引き続き推進してまいります。

 

野球界で活躍された野村克也氏は、政治家の後藤新平氏の言葉、「財を遺すは下、仕事を遺すは中、人を遺すを上とする」を生前大切にされ、実際、今年のプロ野球12球団中5人もの監督が野村氏に師事していたなど、まさに「人を遺す」を体現されています。

「次なる茨木」では多くの新たな“場”が創出されてまいります。主役はそこに関わる“人”たちであります。これまでから市民活動が盛んなまちとしてあったように、これから先も、生涯を通じて人やまちと関わりながらともに学び成長し続けられる、豊かさ・幸せが実感できるまちのありようを追求してまいります。

 

最後に、コロナ禍への対応で人も時間も大いに取られるこの大変な1年2年の中、諸事業を構築し「次なる茨木」へと予算編成ができたのも、議員の皆さまからの多大なお力添えや職員の不断の尽力があったからこそであり、改めて感謝を申し添えさせていただきます。

 

どうか、議員の皆さまをはじめ、市民の皆さまにおかれましては、市政の推進に、より一層のご支援とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

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〒567-8505
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電話:072-620-1605 
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