複数国で報告されているエムポックス(2023年5月26日にサル痘より名称変更)について

更新日:2023年07月21日

ページID: 58726

エムポックスとは?

エムポックスは、サル痘ウイルス感染による急性発疹性疾患です。感染症法では4 類感染症に位置付けられています。ウイルスが1958年にサルで発見されたため、サル痘と命名されました。その後、2023年5月26日に「サル痘」から「エムポックス」へ感染症法上の名称が変更となりました。主にアフリカ中央部から西部にかけて発生しており、自然宿主はアフリカに生息するげっ歯類が疑われていますが、現時点では不明です。潜伏期間は通常7~14日(5~21日)とされています。症状は発熱と発疹を主体とし、多くは2~4 週間で自然に回復しますが、小児等で重症化、死亡した症例の報告もあります。

エムポックスの症状とは?

体の部位に関係無く、発疹や水ぶくれ
(特に顔、口、手足、肛門、性器、臀部(尻)での発生に注意してください)

また、次の1つ以上の症状を呈しています。
・発熱(38.5℃以上)
・頭痛
・背中の痛み
・重度の脱力感
・リンパ節腫脹
・筋肉痛

水痘(水ぼうそう)や帯状疱疹などの他の発疹を生じる病気との区別が難しいことがあります。

エムポックスはどのように感染するのですか?

エムポックスの主な感染経路は接触感染や飛沫感染です。

主に感染した人や動物の皮膚の病変・体液・血液に触れた場合(性的接触を含
む)、患者と近くで対面し、長時間の飛まつにさらされた場合、患者が使用し
た寝具等に触れた場合等により感染します。

特に以下に該当する方は、皮疹の出現がないか等、体調に注意を払うことが重要です。

・発症21 日以内にエムポックス常在国やエムポックス症例が報告されている国に滞在歴があった。
・発症21 日以内にエムポックス常在国やエムポックス症例が報告されている国に滞在歴がある者と接触(創傷などを含む粘膜との接触等)があった。
・発症21 日以内にエムポックスの患者又はは発熱や発疹等の症状がある者との接触(創
傷などを含む粘膜との接触等)があった。
・発症21 日以内に複数または不特定の者と性的接触があった。
・臨床的にエムポックスを疑うに足るとして主治医が判断をした。

エムポックスを疑う症状があった場合はどうすればよいですか?

エムポックスを疑う症状が見られた場合、最寄りの医療機関に相談してください。

患者等が自ら医療機関に向かう場合には、公共交通機関は避け、自家用車など他
人との接触をなるべく避けられる交通手段を用いることが望ましいとされています。また、やむを得ず公共交通機関を利用する場合には、マスクの着用、及び皮膚の病変がある場合には、衣服やガーゼ等で皮膚の病変を覆い、比較的空いている時間帯やスペースを選ぶ等により、他人との接触を避けるよう行動することが望ましいとされています。

エムポックスに感染したら、いつまで感染力がありますか?また、感染したら入院することになりますか?

エムポックスの患者については、全ての皮疹が痂皮となり、全ての痂皮が剥がれ落ちて無
くなるまで(概ね21 日間程度)は周囲のヒトや動物に感染させる可能性があります。

エムポックスは感染症法上の4類感染症であり、感染症法に基づく入院勧告等の措置が
適用されていませんが、症状によって入院する場合もあります。

入院しない場合には、以下の自宅等における感染対策(*)を徹底するようにします。

*自宅等における感染対策について
・免疫不全者、妊婦、12 歳未満の小児との接触を控える。
・発症中は他人の肌や顔との接触、性的接触を控える。また、エムポックスについては
性的接触による感染が指摘されていることから、症状が消失した後も、コンド
ームの着用等、性感染のリスク回避を心がける。
・他者との寝具、タオル、食器の共用を避ける。
・アルコール等の消毒剤を使用した手指衛生を行う。

エムポックスの治療薬はありますか?

予防としては、天然痘ワクチンがエムポックスの発症や重症化予防に有効とされています。

ただ、治療薬としては国内で承認されている薬は無く、現在のところは対症療法が基本となります。

    
この記事に関するお問い合わせ先

茨木市 健康医療部 健康づくり課(保健医療センター)
〒567-0031
大阪府茨木市春日三丁目13番5号
電話:072-625-6685
ファックス:072-625-6979
E-mail kenko@city.ibaraki.lg.jp
健康づくり課のメールフォームはこちらから