ワクチンの効果と副反応

更新日:2023年12月04日

日本では現在、ファイザー社、モデルナ社及び武田社(ノババックス)のワクチンが薬事承認されており、予防接種法における接種の対象となっています。これらの新型コロナワクチンは、いずれも新型コロナウイルス感染症の重症化を予防する効果が期待されています。

一方、接種後の主な副反応として、接種部位の痛み、疲労、頭痛、筋肉痛、悪寒、関節痛等が報告されています。また、稀な頻度でアナフィラキシー(急性のアレルギー反応)の発生も報告されていますが、医療機関ではすぐに対応できるよう医薬品等の準備をしています。
なお、ごく稀ではあるものの、ワクチン接種後に心筋炎や心膜炎を疑う事例が報告されています。接種後、数日以内に胸の痛みや動悸、息切れ、むくみ等の症状が出たら速やかに医療機関を受診してください。

ワクチンの効果

XBB対応ワクチン

新型コロナウイルス感染症の重症化予防を目的として接種します。

オミクロン株対応2価ワクチン(従来型/BA.1又はBA.4/5)の臨床試験で中和抗体価の上昇や有効性が確認されていること、非臨床試験からヒトでの免疫応答の予測が可能と確認されたことを踏まえ、非臨床試験における本ワクチンの追加接種によりXBB.1.5に対する中和抗体の生産が認められたことから、有効性が期待できるとされています。

ワクチンの副反応

ファイザー社のXBB対応ワクチン

ファイザー社のXBB対応ワクチンについて、各年齢において、接種後数日以内に次のような副反応が報告されています。

発現割合 症状
6か月~4歳 5~11歳 12歳以上
50%
以上
易刺激性 疼痛、疲労 疼痛、頭痛、疲労
5~
50%
疼痛、発赤・紅斑、
腫脹、傾眠、頭痛、
食欲減退、下痢、
嘔吐、筋肉痛、疲労、発熱、悪寒
発赤・紅斑、腫脹、
頭痛、下痢、筋肉痛、関節痛、悪寒、発熱
腫脹、発赤・紅斑、
下痢、筋肉痛、
関節痛、リンパ節症、悪寒、発熱
1~5% 関節痛 嘔吐 嘔吐

易刺激性:機嫌が悪い状態、疼痛:注射部位の痛み、腫脹:注射部位の腫れ、傾眠:眠たくなる様子

モデルナ社のXBB対応ワクチン

モデルナ社のXBB対応ワクチンについて、接種後数日以内に次のような副反応が報告されています。

発現割合 症状
50%以上 疼痛、頭痛、筋肉痛、疲労
5~50% 腫脹・硬結、発赤・紅斑、悪心・嘔吐、関節痛、リンパ節症、悪寒、発熱
1~5% 遅発生反応(疼痛・腫脹・紅斑等)

硬結:接種部位が固くなること、リンパ節症:注射部位と同じ側の腋の腫れや痛み、

遅発生反応:接種後7日後以降の痛みや腫れなど

武田社(ノババックス)のワクチン

武田社(ノババックス)のワクチンについて、接種後数日以内に次のような副反応が報告されています。

発現
割合
初回接種 追加接種
1回目接種後 2回目接種後 3回目接種後 4回目接種後
50%
以上
  圧痛 圧痛、疲労、
疼痛、筋肉痛
圧痛、疲労、
疼痛
10~
50%
圧痛、疼痛、
疲労、頭痛、
筋肉痛、倦怠感
疼痛、疲労、
筋肉痛、頭痛、
倦怠感、関節痛
倦怠感、頭痛、
関節痛、発熱、
悪心・嘔吐、
腫脹・硬結、
紅斑
倦怠感、頭痛、
筋肉痛、
関節痛、紅斑、
悪心・嘔吐、
腫脹・硬結
1~
10%
関節痛、
悪心・嘔吐、
発熱
悪心・嘔吐、
腫脹・硬結、
紅斑、発熱
  発熱

疼痛:注射部位の痛み

腫脹・硬結:注射部位の腫れ、固くなること

第一三共社のXBB対応ワクチン

第一三共社のXBB対応ワクチンについて、接種後数日以内に次のような副反応が報告されています。

  10%以上 1~10%未満 1%未満
局所症状
(注射部位)
疼痛、熱感、腫脹、
紅斑、そう痒感、硬結
遅発性反応(紅斑、
腫脹、そう痒感、
熱感、硬結、疼痛)
発疹、リンパ節腫脹
血液   リンパ節症 リンパ節通、
リンパ節炎
精神神経系 頭痛   感覚鈍麻、傾眠
消化器     嘔吐・嘔気、下痢
皮膚   発疹 そう痒感
筋・骨格系 筋肉痛   関節痛、背部痛
その他 倦怠感、発熱 腋窩痛 悪寒

予防接種健康被害救済制度

一般的に、ワクチン接種では、副反応による健康被害(病気になったり障害が残ったりすること)が極めて稀ではあるものの、なくすことができないことから、救済制度が設けられています。
救済制度では、予防接種によって健康被害が生じ、医療機関での治療が必要になったり、障害が残ったりした場合に、予防接種法に基づく救済(医療・障害年金等の給付)が受けられます。
新型コロナワクチンの接種についても、健康被害が生じた場合には、予防接種法に基づく救済を受けることができます。

各種副反応等報告と専門家による評価について

10月27日時点で、厚生労働省が公表している各種副反応等報告と専門家による評価は下表のとおりです。それぞれの報告に関して、現時点でワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められないとされています。

国に報告された件数

「死亡」

「心筋炎」

「心膜炎」

ファイザー社
(12歳以上、従来型)
241,950,011回接種

1,758件

α1件
β10件
γ1,747件

305件

α1件
β0件
γ304件

103件

α0件
β0件
γ103件

ファイザー社
(12歳以上、オミクロン株対応型)
68,000,167回接種

120件

α1件
β0件
γ119件

23件

α0件
β0件
γ23件

7件

α0件
β0件
γ7件

モデルナ社
(従来型)
79,225,425回接種

225件

α0件
β1件
γ224件

188件

α0件
β0件
γ188件

42件

α0件
β0件
γ42件

モデルナ社
(オミクロン株対応型)
10,321,788回接種

11件

α0件
β0件
γ11件

1件

α0件
β0件
γ1件

0件

α0件
β0件
γ0件

ファイザー社
(5~11歳用、従来型)
4,153,690回接種

3件

α0件
β0件
γ3件

7件

α0件
β0件
γ7件

2件

α0件
β0件
γ2件

ファイザー社
(5~11歳用、オミクロン株対応型)
211,952回接種
0件 0件 0件
ファイザー社
(6か月~4歳用)
469,254回接種

1件

α0件
β0件
γ1件

0件 0件
武田社(ノババックス)
333,763回接種

3件

α0件
β0件
γ3件

1件

α0件
β0件
γ1件

0件
評価記号について

α=ワクチンとの因果関係が否定できないもの、β=ワクチンとの因果関係が認められないもの、γ=情報不足等によりワクチンとの因果関係が評価できないもの

全国で接種後に死亡として報告された事例(コミナティ筋注)

第98回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和5年度第11回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和5年10月27日)の資料によりますと、コミナティ筋注の副反応疑い報告において、令和3年2月17日から令和5年7月30日までに新型コロナワクチン接種後に医療機関または製造販売業者から死亡として報告された件数は従来型が1758件(うち、4回目以降接種後の事例は46件)、オミクロン株対応型が120件(うち、4回目以降接種後の事例は113件)の計1878件です。

なお、7月30日までに報告された1878件のうち、ワクチンと死亡との因果関係が否定できないものと国で認定(評価)された件数は2件です。

  男性 女性 不明 割合
10歳代 5人 6人 1人 12人 0.6%
20歳代 20人 8人 1人 29人 1.5%
30歳代 32人 8人 1人 41人 2.2%
40歳代 32人 26人 2人 60人 3.2%
50歳代 70人 36人 3人 109人 5.8%
60歳代 102人 73人 3人 178人 9.5%
70歳代 274人 169人 2人 445人 23.7%
80歳代 319人 307人 6人 632人 33.7%
90歳以上 112人 235人 6人 353人 18.8%
不明 10人 8人 1人 19人 1.0%
976人 876人 26人 1878人 100%
割合 52.0% 46.6% 1.4% 100%
主な死因
  • くも膜下出血
  • 脳出血
  • 脳梗塞
  • 心筋炎
  • 急性心筋梗塞
  • 心不全
  • 大動脈解離など

全国で接種後に死亡として報告された事例(スパイクバックス筋注)

第98回科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和5年度第11回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和5年10月27日)の資料によりますと、スパイクバックス筋注の副反応疑い報告において、令和3年5月22日から令和5年7月30日までに新型コロナワクチン接種後に医療機関または製造販売業者から死亡として報告された件数は従来型が225件(うち、4回目以降接種後の事例は29件)、オミクロン株対応型が11件(うち、4回目以降接種後の事例は6件)です。

なお、7月30日までに報告された236件のうち、ワクチンと死亡との因果関係が否定できないものと国で認定(評価)された件数は0件です。

  男性 女性 不明 割合
10歳代 1人 0人 0人 1人 0.4%
20歳代 14人 3人 0人 17人 7.2%
30歳代 16人 1人 0人 17人 7.2%
40歳代 18人 4人 0人 22人 9.3%
50歳代 31人 4人 0人 35人 14.8%
60歳代 19人 13人 0人 32人 13.6%
70歳代 23人 17人 0人 40人 17.0%
80歳代 25人 19人 0人 44人 18.6%
90歳以上 8人 17人 0人 25人 10.6%
不明 1人 2人 0人 3人 1.3%
156人 80人 0人 236人 100%
割合 66.1% 33.9% 0% 100%
主な死因
  • くも膜下出血
  • 心筋炎
  • 大動脈解離
  • 虚血性心疾患
  • 急性循環不全
  • 心不全など

全国で接種後に死亡として報告された事例(コミナティ筋注5~11歳用)

第98回科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和5年度第11回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和5年10月27日)の資料によりますと、コミナティ筋注(5~11歳用)の副反応疑い報告において、令和4年2月21日から令和5年7月30日までに新型コロナワクチン接種後に医療機関または製造販売業者から死亡として報告された件数は3件(11歳女性、11歳男性、11歳男性)です。

なお、7月30日までに報告された3件のうち、ワクチンと死亡との因果関係が否定できないものと国で認定(評価)された件数は0件です。

全国で接種後に死亡として報告された事例(コミナティ筋注6か月~4歳用)

第98回科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和5年度第11回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和5年10月27日)の資料によりますと、コミナティ筋注(6か月~4歳用)の副反応疑い報告において、令和4年10月24日から令和5年7月30日までに新型コロナワクチン接種後に医療機関または製造販売業者から死亡として報告された件数は1件(1歳男性)です。

なお、7月30日までに報告された1件のうち、ワクチンと死亡との因果関係が否定できないものと国で認定(評価)された件数は0件です。

全国で接種後に死亡として報告された事例(ヌバキソビッド筋注)

第98回科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和5年度第11回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和5年10月27日)の資料によりますと、ヌバキソビッド筋注の副反応疑い報告において、令和4年5月25日から令和5年7月30日までに新型コロナワクチン接種後に医療機関または製造販売業者から死亡として報告された件数は3件(29歳男性、74歳男性、75歳女性)です。

なお、7月30日までに報告された3件のうち、ワクチンと死亡との因果関係が否定できないものと国で認定(評価)された件数は、0件です。

全国で接種後に死亡として報告された事例(バキスゼブリア筋注)

第88回科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第18回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和4年11月11日)の資料によりますと、バキスゼブリア筋注の副反応疑い報告において、令和3年8月3日から令和4年10月9日までに新型コロナワクチン接種後に医療機関または製造販売業者から死亡として報告された件数は1件(57歳、男性)です。

なお、10月9日までに報告された1件のうち、ワクチンと死亡との因果関係が否定できないものと国で認定(評価)された件数は0件です。また、10月10日から10月28日までに医療機関または製造販売業者から死亡として報告された件数は、0件でした。

バキスゼブリア筋注(アストラゼネカ社ワクチン)は令和4年9月30日をもって予防接種法に基づく接種が終了しました。

それに伴い、死亡事例の報告がなくなったため、直近の資料を掲載しております。

副反応についての問合先

副反応等、医療についてのお問い合わせは大阪府の専門相談窓口で対応しています。

電話番号:050-3613-9605
ファックス番号:06-4400-9419
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