ワクチンの効果と副反応

更新日:2023年03月11日

日本では現在、ファイザー社、モデルナ社及び武田社(ノババックス)のワクチンが薬事承認されており、予防接種法における接種の対象となっています。これらの新型コロナワクチンは、いずれも新型コロナウイルス感染症の発症を予防する効果があり、また、重症化を予防する効果が期待されています。

一方、接種後の主な副反応として、接種部位の痛み、疲労、頭痛、筋肉痛、悪寒、関節痛等が報告されています。また、稀な頻度でアナフィラキシー(急性のアレルギー反応)の発生も報告されています。

新型コロナウイルスワクチン接種は強制ではありません。接種の効果と副反応のリスクについてご理解いただいたうえで、本人の意思に基づいて接種を判断することが重要です。

ワクチンの効果

オミクロン株対応ワクチン

従来のワクチンの接種と比較して、中和抗体価と中和抗体応答率が同等以上であることが確認され、重症化・感染・発症を予防する効果が期待されています。

【厚生労働省】オミクロン株対応ワクチンの接種にはどのような効果がありますか。

追加接種(4回目)

感染予防効果は短期間しか持続しなかったという報告がある一方、重症化予防効果は6週間経過しても低下せず維持されていたことや、死亡予防効果を示唆する報告があります。

【厚生労働省】新型コロナワクチンQ&A 追加(4回目)接種には、どのような効果がありますか。

 

追加接種(3回目)

オミクロン株に対する1・2回目接種による発症予防効果は、デルタ株と比較して著しく低下するものの、3回目接種により回復することが示唆されています。入院予防効果も、デルタ株と比較すると一定程度の低下はありますが、発症予防効果よりも保たれており、3回目接種で回復することが報告されています。

【厚生労働省】新型コロナワクチンQ&A オミクロン株にも追加(3回目)接種の効果はありますか。

初回接種

いずれのワクチンも、薬事承認前に、海外で発症予防効果を確認するための臨床試験が実施されており、ファイザー社のワクチンでは約95%、武田/モデルナ社のワクチンでは約94%の発症予防効果が確認されています。

ワクチンの副反応

接種回数に関わらず、接種後、接種部位の痛み、疲労、頭痛、筋肉痛、悪寒、関節痛等の副反応が現れることがあります。症状は翌日に出ることが多く、大部分は数日以内に回復しています。また、18歳以上の追加(4回目)接種後21日目までに現れた症状及びオミクロン株対応ワクチン接種後7日目までに現れた症状は下表のとおりです。いずれも海外の研究結果では、重大な副反応は認めなかったと報告されています。なお、接種回数を問わず、まれにアナフィラキシー(重いアレルギー反応)がみられますが、接種会場や医療機関ではすぐに対応できるよう医薬品等の準備を整えています。

追加(4回目)接種後
21日目までの報告割合
ファイザー社・モデルナ社
50%以上 疼痛(78.8%)
10~50% 倦怠感(33.2%)、筋肉痛(24.5%)、
頭痛(21.5%)、硬結・腫脹(12%)
1~10% 関節痛(8.4%)、37.5℃以上の発熱(6.6%)、
リンパ節腫脹(4.7%)、紅斑・発赤(8%)、知覚障害(1.5%)、
アレルギー反応(1%)

 

オミクロン株対応
ワクチン接種後
7日目までの報告割合
症状
ファイザー社 モデルナ社
50%以上 注射部位疼痛(58.1%) 注射部位疼痛(77.3%)、
疲労(54.9%)
10~50% 疲労(49.2%)、頭痛(33.6%)、
筋肉痛(22.3%)、悪寒(13.0%)、
関節痛(11.3%)
頭痛(43.9%)、筋肉痛(39.6%)、
関節痛(31.1%)、悪寒(23.8%)、
リンパ節症(17.4%)、
悪心・嘔吐(10.3%)
1~10% 下痢(9.0%)、発赤(7.0%)、
腫脹(6.6%)、発熱(5.0%)、
嘔吐(1.7%)
紅斑・発赤(6.9%)、
腫脹・硬結(6.9%)、
発熱(4.4%)

 

予防接種健康被害救済制度

一般的に、ワクチン接種では、副反応による健康被害(病気になったり障害が残ったりすること)が極めて稀ではあるものの、なくすことができないことから、救済制度が設けられています。
救済制度では、予防接種によって健康被害が生じ、医療機関での治療が必要になったり、障害が残ったりした場合に、予防接種法に基づく救済(医療・障害年金等の給付)が受けられます。
新型コロナワクチンの接種についても、健康被害が生じた場合には、予防接種法に基づく救済を受けることができます。

各種副反応等報告と専門家による評価について

3月10日時点で、厚生労働省が公表している各種副反応等報告と専門家による評価は下表のとおりです。それぞれの報告に関して、現時点でワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められないとされています。

国に報告された件数

「死亡」

「心筋炎」

「心膜炎」

ファイザー社
(12歳以上、従来型)
242,780,629回接種

1,725件

α0件
β10件
γ1,715件

276件

α0件
β0件
γ276件

96件

α0件
β0件
γ96件

ファイザー社
(12歳以上、オミクロン株対応型)
46,979,474回接種

57件

α1件
β0件
γ56件

13件

α0件
β0件
γ13件

6件

α0件
β0件
γ6件

モデルナ社
(従来型)
79,130,161回接種

211件

α0件
β1件
γ210件

180件

α0件
β0件
γ180件

40件

α0件
β0件
γ40件

モデルナ社
(オミクロン株対応型)
3,926,078回接種

4件

α0件
β0件
γ4件

1件

α0件
β0件
γ1件

1件

α0件
β0件
γ1件

ファイザー社
(5~11歳用)
4,014,611回接種

3件

α0件
β0件
γ3件

7件

α0件
β0件
γ7件

2件

α0件
β0件
γ2件

武田社(ノババックス)
288,900回接種

1件

α0件
β0件
γ1件

1件

α0件
β0件
γ1件

0件

アナフィラキシー及び血栓症については、事例報告がなかったため、11月11日時点の報告数となります。

国に報告された件数

「アナフィラキシー」

「血栓症」

ファイザー社
(12歳以上)

243,304,176回接種

3,314件

α619件
β5件
γ2,690件

63件

α0件
β0件
γ63件

モデルナ社

78,941,637回接種

599件

α61件
β0件
γ538件

14件

α0件
β0件
γ14件

アストラゼネカ社

117,838回接種

6件

α0件
β0件
γ6件

2件

α2件
β0件
γ0件

ファイザー社
(5~11歳用)
3,315,127回接種

11件

α3件
β0件
γ8件

0件

武田社(ノババックス)

220,465回接種

9件

α2件
β0件
γ7件

0件
評価記号について

α=ワクチンとの因果関係が否定できないもの、β=ワクチンとの因果関係が認められないもの、γ=情報不足等によりワクチンとの因果関係が評価できないもの

全国で接種後に死亡として報告された事例(コミナティ筋注)

第92回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第27回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策調査会(令和5年3月10日)の資料によりますと、コミナティ筋注の副反応疑い報告において、令和3年2月17日から令和5年1月22日までに新型コロナワクチン接種後に医療機関または製造販売業者から死亡として報告された件数は従来型が1725件(うち、4回目以降接種後の事例は36件)、オミクロン株対応型が57件(うち、4回目以降接種後の事例は55件)の計1782件です。

なお、1月22日までに報告された1782件のうち、ワクチンと死亡との因果関係が否定できないものと国で認定(評価)された件数は1件です。

  男性 女性 不明 割合
10歳代 5人 5人 1人 11人 0.6%
20歳代 18人 8人 1人 27人 1.5%
30歳代 32人 7人 0人 39人 2.2%
40歳代 30人 24人 2人 56人 3.1%
50歳代 66人 35人 3人 104人 5.8%
60歳代 90人 67人 3人 160人 9.0%
70歳代 262人 164人 2人 428人 24.0%
80歳代 303人 289人 5人 597人 33.5%
90歳以上 108人 229人 6人 343人 19.3%
不明 9人 7人 1人 17人 1.0%
923人 835人 24人 1782人 100%
割合 51.8% 46.9% 1.3% 100%
主な死因
  • くも膜下出血
  • 脳出血
  • 脳梗塞
  • 心筋炎
  • 急性心筋梗塞
  • 心不全
  • 大動脈解離など

全国で接種後に死亡として報告された事例(スパイクバックス筋注)

第92回科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第27回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策調査会(令和5年3月10日)の資料によりますと、スパイクバックス筋注の副反応疑い報告において、令和3年5月22日から令和5年1月22日までに新型コロナワクチン接種後に医療機関または製造販売業者から死亡として報告された件数は従来型が211件(うち、4回目以降接種後の事例は23件)、オミクロン株対応型が4件(うち、4回目以降接種後の事例は3件)です。

なお、1月22日までに報告された215件のうち、ワクチンと死亡との因果関係が否定できないものと国で認定(評価)された件数は0件です。

  男性 女性 不明 割合
10歳代 1人 0人 0人 1人 0.5%
20歳代 14人 3人 0人 17人 7.9%
30歳代 15人 1人 0人 16人 7.4%
40歳代 18人 4人 0人 22人 10.2%
50歳代 27人 4人 0人 31人 14.4%
60歳代 16人 12人 0人 28人 13.0%
70歳代 21人 15人 0人 36人 16.8%
80歳代 23人 18人 0人 41人 19.1%
90歳以上 8人 13人 0人 21人 9.8%
不明 0人 2人 0人 2人 0.9%
141人 70人 0人 211人 100%
割合 66.5% 33.5% 0% 100%
主な死因
  • くも膜下出血
  • 心筋炎
  • 大動脈解離
  • 虚血性心疾患
  • 急性循環不全
  • 心不全など

全国で接種後に死亡として報告された事例(コミナティ筋注5~11歳用)

第92回科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第27回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策調査会(令和5年3月10日)の資料によりますと、コミナティ筋注(5~11歳用)の副反応疑い報告において、令和4年2月21日から令和5年1月22日までに新型コロナワクチン接種後に医療機関または製造販売業者から死亡として報告された件数は3件(11歳女性、11歳男性、11歳男性)です。

なお、1月22日までに報告された3件のうち、ワクチンと死亡との因果関係が否定できないものと国で認定(評価)された件数は0件です。

全国で接種後に死亡として報告された事例(ヌバキソビッド筋注)

第92回科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第27回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策調査会(令和5年3月10日)の資料によりますと、ヌバキソビッド筋注の副反応疑い報告において、令和4年5月25日から令和5年1月22日までに新型コロナワクチン接種後に医療機関または製造販売業者から死亡として報告された件数は1件(29歳男性)です。

なお、1月12日までに報告された1件のうち、ワクチンと死亡との因果関係が否定できないものと国で認定(評価)された件数は、0件です。

全国で接種後に死亡として報告された事例(バキスゼブリア筋注)

第88回科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第18回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策調査会(令和4年11月11日)の資料によりますと、バキスゼブリア筋注の副反応疑い報告において、令和3年8月3日から令和4年10月9日までに新型コロナワクチン接種後に医療機関または製造販売業者から死亡として報告された件数は1件(57歳、男性)です。

なお、10月9日までに報告された1件のうち、ワクチンと死亡との因果関係が否定できないものと国で認定(評価)された件数は0件です。また、10月10日から10月28日までに医療機関または製造販売業者から死亡として報告された件数は、0件でした。

バキスゼブリア筋注(アストラゼネカ社ワクチン)は令和4年9月30日をもって予防接種法に基づく接種が終了しました。

それに伴い、死亡事例の報告がなくなったため、直近の資料を掲載しております。

副反応についての問合先

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電話番号:06-6635-2047
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