広報いばらき

特集1 令和4年度 茨木市 施政方針

3月2日から市議会定例会が開かれ、福岡洋一市長が令和4年度の市政運営の基本姿勢を示す「施政方針」を発表しました。
その一部を紹介します。

問合先 政策企画課 電話620-1605

誰もが豊かさや幸せを実感できるまちづくり

 はじめに、新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられたかたに心から哀悼の意を表しますとともに、最前線で使命を全うされている医療関係の皆さまをはじめ、市民生活を支えていただいている皆さま、種々の要請にご理解とご協力をいただいている事業者や団体の皆さま、何より市民の皆さまに対しまして、厚く御礼を申しあげます。

 世界はいまだコロナ禍を免れることがかなわず、現段階におきましても楽観できる状況ではありませんが、引き続き、コロナ対策を最優先に据え、迅速かつきめ細かい対応を行いつつ、次の時代へ向けた「次なる茨木」への歩みも着実に進め、「今」と「将来」への責任を果たしてまいります。

 さて、このたび愛称が「おにクル」と決定した市民会館跡地エリアで建設中の文化・子育て複合施設は、本体工事が着々と進んでおり、今年の冬にはその姿が現れます。市民の皆さま一人ひとりが豊かさや幸せを感じられる暮らしの実現に向けて、人が集い交流し、コトや活動が生まれる場を育みます。そして、多くの皆さまと開館の準備に臨み、「おにクル」に込められた“茨木童子ですら来たくなる、集まりたくなる素敵な場所になってほしい”との思いを結実させてまいります。

 安威川ダムエリアでは、いよいよこの春、計画から半世紀の時を越えて、地元の皆さまの多大なるご協力のもと、安威川ダムの堤体が完成します。当エリアを「いばきた(市北部地域)」活性化の起爆剤とするべく、今年は市民の皆さまと一緒にさまざまな取組みを推進し、人と人、まちとやまとのつながりを作り、広く「いばきた」が皆さまにとって憩い、集っていただける場となるよう仕掛けづくりを行ってまいります。

 コロナ禍において、3密回避、非接触、オンライン授業などの「新しい生活様式」が浸透しつつあります。そのような状況の変化にあって、改めて実感しますのは、人と人とのつながりの大切さです。市役所前のIBALAB@広場では、カフェやイベントなどが、市民の皆さまによって考え、進められることで、他者とのつながりを感じ、それを「ここちいい」と感じる“場”の価値が共有されているように感じます。

 「次なる茨木」のまちづくりは、市民の皆さまのいろいろな「すごし方」が実現し、誰もが豊かさや幸せを実感できるまちをめざすものです。人それぞれで異なるさまざまな「すごし方」が集まり、それらが緩やかにつながり、時に刺激しあうことで、新たな「すごし方」が生み出され育つ。そのような持続可能な循環が生み出されるまちづくりを、市民の皆さまとともに進めてまいります。皆さまにおかれましては、より一層のご支援とご協力を賜りますよう、お願い申しあげます。

茨木市長 福岡 洋一

主な施策

新型コロナウイルスへの対応

新型コロナワクチン接種の推進

 発症や重症化を予防するため、3回目のワクチン接種に係る費用等を措置(7億1,410万円)

PCR検査等費用の助成

 障害福祉サービス(障害児支援)事業所、介護事業所、保育施設等の従業員等に軽度な発熱の症状がある状況等で、行政検査の対象外となる場合のPCR検査等に係る費用を助成(2,164万円)

臨時休園期間中のベビーシッター利用料の補助

 コロナによる認可保育施設等の臨時休園期間中に、就労等により保育が必要な保護者へ、ベビーシッター利用料を補助(120万円)

文化芸術団体の公演等の開催支援

 芸術団体に活動の場を提供し、文化芸術活動を支援するため、文化振興財団が市内の芸術団体の公演やイベント等の開催経費を補助(1,200万円)

キャッシュレス決済の推進に向けたポイント還元事業の実施

 消費を喚起するため、QRコード(QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です)決済によるポイント還元事業の実施、JPQR決済を導入した事業者に対する手数料負担の支援を継続(1億3,554万円)

こんな取組みも

自宅療養者への日用品等の提供と買物代行等サービスの実施

 陽性者・濃厚接触者の生活に係る不安や負担を軽減するため、自宅療養支援パックの提供と買物代行等サービスを実施(2,569万円)

保育所等における感染予防用品の購入等

 感染拡大防止対策を図るため、公立保育所等に感染予防用品を購入、私立認定こども園等に衛生用品等の購入等に係る経費を補助(1億1,773万円)

保育所等における感染対策の実施等

 感染拡大防止対策を図るため、公立保育所等で手洗い場を自動水栓化等に改修、私立認定こども園等に改修経費を補助(2億4,338万円)

公立保育所等におけるICT化の推進

 保護者の利便性向上と事務の効率化を推進するため、登園管理や保護者との連絡機能を備えるICTを活用した業務システムを導入(4,955万円)

1.人と自然が共生する持続可能なまちに

市民会館跡地エリアにおける新施設・広場「おにクル」の整備

 新たな人の交流や憩い・活動の場の創出を図るため、本市の中心部である市民会館跡地エリアにホールや、子育て機能、図書館等で構成された複合施設や広場を整備(64億2,776万円)

安威川ダムエリアの整備

 北部地域の魅力向上や活性化につながる拠点を創出するため、安威川ダムエリアの整備にかかる造成工事等を実施(5億1,930万円)

元茨木川緑地リ・デザインの推進

 多くの人が関わり多様な環境を育てる空間をめざし、市民参加の促進に向けた社会実験の実施やモデル箇所の改修工事を実施(1億350万円)

環境衛生センターごみ処理施設の長寿命化の推進

 ごみ処理施設の長寿命化を図るため、基幹的設備の改良工事を実施(42億6,970万円)

こんな取組みも

中心市街地等における景観形成の推進

 魅力向上や賑わいの形成を図るため、景観形成ガイドラインの策定等の検討や公共空間活用の社会実験を実施(1,381万円)

JR茨木駅西口駅前周辺整備事業の推進

 駅前周辺の活性化を図るため、魅力ある空間づくり等の方向性を示した基本計画案を作成(933万円)

阪急茨木市駅駅前周辺整備事業の推進

 駅前周辺の利便性の向上を図るため、交通課題の解消に向けて検討(737万円)

公園トイレの環境改善

 トイレの洋式化等の推進とバリアフリートイレの設置工事を実施(3,770万円)

2.次代の茨木を担う人を育むまちに

私立保育所等の建設補助

 待機児童の解消と保育環境の充実を図るため、私立保育所、認定こども園の新設等に係る費用を補助(6億5,150万円)

利用者支援事業実施体制の充実

 妊娠期からの切れ目のない支援の充実と地域連携の強化を図るため、子育て相談等に従事する利用者支援専門員を増員(645万円)

小中学校への体育館空調の設置

 平時の教育環境と災害時の避難所環境の改善を図るため、小中学校体育館への空調設備の設置等を実施(8,863万円)

中学校給食センター整備・運営の実施

 栄養バランスがとれた給食の安定的な提供により生徒の健全な心身の育成と食育の推進を図るため、給食センターの整備・運営を実施(122億8,095万円※債務負担行為(令和4年~21年度))

GIGAスクール構想の推進等による学校等への問合せ対応の充実

 GIGAスクール構想の円滑な推進を図るため、府GIGAスクール運営支援センターにおいて、児童生徒や保護者等からの機器操作等の問合せ対応を充実(888万円)

こんな取組みも

夏季休業期間預かりにおける学童保育室対象学年の拡充

 保育ニーズの対応と、学童保育室の利便性向上を図るため、モデル事業(10校のみ)として夏季休業期間のみの預かり事業の対象学年を4年生までに拡充

ヤングケアラーへの支援

 家庭等で過度なケアを担っている子どもを適切な支援に繋げるため、小中学校教員、介護事業所等への実態調査等を実施(325万円)

スクールソーシャルワーカーの増員

 きめ細かな家庭支援と迅速な課題対応、対応件数の増加への対応を図るため、スクールソーシャルワーカーを増員(611万円)

市民体育館第1体育室への空調設備の設置

 快適なスポーツ環境の整備と、指定避難所としての環境の充実を図るため、同体育室空調設備の設置に向けた設計委託を実施(1,963万円)

3.ともに支え合い・健やかに暮らせるまちに

病院誘致に係る病院事業者の選定等

 基本整備構想に沿った病院誘致を実現するため、募集要件を整理・決定のうえ病院事業者の選定等を実施(1,139万円)

高齢者の自立支援・重度化防止の推進

 ケアプランの作成等にあたり、指導助言を行うリハビリテーション専門職を増員、通所型サービスCや短期集中運動教室の実施場所を増設(616万円)

がん検診受診者等へのいばらき健活ポイントの拡充

 自主的な健康行動を促進するため、いばらき健康マイレージ(アスマイル)での、がん検診や特定健診受診者に対するポイント付与を拡充(2,371万円)

こんな取組みも

生活支援コーディネーターの拡充

 地域包括ケアシステムのさらなる推進を図るため、西保健福祉センター・南保健福祉センターの開設にあわせて、地域課題の抽出や調整等を行う生活支援コーディネーターを増員(684万円)

栄養改善に向けた取組みの推進

 要支援者等の栄養改善を図り、自立支援を促進するため、低栄養の解消に向けたバランスの取れた食事の提供と、栄養士による栄養指導を実施(125万円)

コミュニティデイハウスの増設

 要支援認定者等を対象に介護予防の運動・体操等を行う通所型サービスを実施するコミュニティデイハウスを増設(1,319万円)

巡回子宮頸がん検診・乳がん検診の実施

 子宮頸がん等の早期発見・治療を図るため、地区保健福祉センター事業として検診車による巡回型の子宮頸がん検診・乳がん検診を実施(103万円)

4.都市活力があふれる心豊かで快適なまちに

まちの魅力向上等を図る食のイベントの再編

 まちの魅力向上や市内回遊による地域経済の活性化を図るため、いばらきイルミフェスタ灯と茨木おいもグルメフェアを統合し、地産地消を推進する(2,260万円)

文化振興ビジョンの改定に向けたニーズ調査等

 新施設の開館に合わせて新たな方向性に基づく文化振興施策を推進するため、文化振興ビジョンの改定に向けたニーズ調査やワークショップ等を実施(453万円)

こんな取組みも

青年就農補助金の拡充

 農業への人材の一層の呼び込みと定着を図るため、新規就農希望者への青年就農補助金の拡充等を実施(400万円)

映像芸術祭の実施

 映像作品の発表と鑑賞機会の創出を図るため、短編映像作品を募集する第2回茨木映像芸術祭を開催(300万円)

5.ともに備え命と暮らしを守るまちに

まるごとまちごとハザードマップ事業の推進

 日常における水害に対する防災意識の向上を図るため、浸水想定区域内の指定避難所等に浸水リスクを示す表示板を設置(699万円)

マンションの耐震化の促進に向けた耐震設計補助金の創設

 安全・安心な住環境を確保するため、耐震性を満たさないマンションの耐震設計に係る費用を補助対象に追加(300万円)

市災害医療センターの電源設備等の増強

 市災害医療センターの機能を果たす病院に対し、災害用発電機等の増強に係る経費を補助(2億3,496万円)

こんな取組みも

土砂災害対策地域版ハザードマップの更新・作成

 防災意識を高め災害時の適切な避難行動につなげるため、地域版ハザードマップを更新・作成(688万円)

地域防災訓練の充実

 大規模災害発生時等における円滑な避難所運営等を行うため、モデル地域で運営マニュアル等を用いた避難所開設・運営訓練を実施(445万円)

耐震診断義務化対象路線における沿道建築物の耐震化の促進

 災害時の円滑な通行環境を確保するため、義務化対象建築物の耐震設計等に係る費用の補助と、対象建物の所有者に対し、耐震プロデューサーによる相談等を実施(990万円)

6.対話重視で公平公正な市政運営

チャレンジいばらき補助金の拡充

 多様な主体が連携した市民活動の活性化を図るため、新たに市民活動団体や大学、企業等との連携による活動を補助対象に追加(150万円)

施設予約システムのクレジット決済対応等

 利便性向上や施設の利用促進を図るため、施設予約システムにクレジットカード決済機能等を追加(1,111万円)

こんな取組みも

セクシュアルマイノリティ支援の拡充

 性の多様性を理解し認め合う社会を実現するため、LGBTフレンドリー宣言による施策の推進と、パートナーシップ宣誓制度の新設や公正証書作成費の補助等を実施(78万円)

FAQチャットボットの導入

 問合せに係る利便性向上を図るため、ホームページや市公式総合アプリ「いばライフ」から問合せ可能なチャットボット(自動会話プログラム)を導入(330万円)