特集1 茨木産でおいしい暮らし。
市街地から少し足を伸ばせば田畑が広がる茨木は、農産物の生産が盛ん。
新鮮でおいしい地元産の食材が身近で手に入るのは、このまちで暮らす大きな魅力です。
農とみどり推進課 電話620-1622
朝市&直売所へGO!
市街地でも、郊外に足をのばしても。
スーパーではあまり目にしない珍しい野菜に出合うこともあります。
早い者勝ちなので要注意。
畑から食卓へ茨木は地産地消がかなうまち
南北に長い茨木では市域の半分が山間部。標高300メートル〜450メートルの「いばきた」と呼ばれる地域を中心に多くの農産物が作られています。山が育んだ源流近くのきれいな水と空気、そして昼夜の大きな寒暖差が、四季折々の野菜や米、果物のうまみを凝縮し、おいしくします。農産物は、常時オープンしている直売所、定期的に開催される朝市やマルシェ、イベントなど、まちのあちこちで手に入ります。その日の朝や前日に収穫されたみずみずしい旬野菜はとても安く、うれしくなってしまうほど。
地元産の食材を取り入れた暮らしは、茨木では決して高いハードルではありません。とにかく新鮮で、作り手の顔が見える安心な自然の恵みがあるしあわせ。自分が住むまちに根付く農の営みを感じていただく食事は、毎日をさらに味わい深く、豊かにしてくれるはずです。
農家さんとの会話も楽しみ! 茨木育ちの新鮮野菜はここで!
駅前や商店街、中央公園のイベントで販売していることも
和める自然もお楽しみ
- 1 銭原朝市
- 阪急バス銭原バス停前
- 毎週日曜日 午前7時〜 ※冬季午前7時30分〜
- 2 泉原朝市
- JA北支店前
- 毎週土曜日 午前6時30分〜
- 3 見山の郷(直売所)
- 大字長谷1131
- 午前9時〜午後4時(火曜日休)
- 4 にんげん小屋 みずとわ
- 大字千提寺272-1
- 水曜日〜日曜日 午前10時〜午後6時
通える近所で気軽に
- 5 郡コミセン朝市
- 郡コミュニティセンター内
- 毎週土曜日 午前8時15分〜
- 6 JA茨木市農産物直売所みしま館
- 庄2-26-22
- 午前9時30分〜午後6時(水曜日休)
- 7 春日青空市
- JA本店(中央支店)駐車場
- 毎月日第3木曜 午前8時〜
- 8 茨木えきまえマルシェ
- 西駅前町4 茨木ショップタウン1階
- 第5週目を除く毎週月曜日・金曜日 午前10時〜
- 9 チキチキファームの軽トラ朝市
- ファミリーマート茨木大池一丁目店
- 大池1-4-1
- 毎週水曜日 午前9時〜10時頃
自分で収穫!
大岩いも掘り園
手ぶらで気軽に芋掘りが楽しめる。約8,000平方メートルの畑に約2万3,000株。糖度が高い「紅はるか」は、加熱するとしっとり甘く焼き芋にぴったり。
9月15日〜11月3日の土曜日・日曜日・祝日
※平日は30人30株以上の団体のみ(7日前までに要予約)
午前9時〜午後4時
大字大岩82 電話645-2020(市観光協会)
イベントも要チェック
安威川フェスティバル
安威川ダムや自然に親しむワークショップ・体験会に加え、茨木産の新米や新鮮野菜、加工品の販売も。地元食材グルメも人気。
※今年度は中止
農業祭
茨木産の農産物や加工品が大集合する秋の恒例イベント。品評会に出品された農産物の即売会もお楽しみ。屋台や木工体験など、家族で楽しめる。
今年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、中止。
朝市・直売所、イベントなどは、新型コロナウイルス感染症の影響により、開催日時の変更、中止などの場合があります。
特産品、あります。
茨木にはこの地ならではの気候風土が育む特産品があります。
ちょっと珍しいものから身近なものまで、地元の味を食卓に取り入れてみませんか?
※三島独活以外は、見山の郷をはじめとする朝市・直売所などで購入可能
あまっこ 7月下旬〜10月下旬
果物のような味わいが人気!
木成り完熟で収穫。酸味が少なく甘味が凝縮されたコクのあるミニトマト。果肉に弾力があり、プチっと感がおいしい。
三島独活(みしまうど) 3月
唯一の伝統農法で作る軟白独活
旧三島郡で江戸時代から続く伝統野菜で、星付きの店御用達の高級食材。梨のような甘さとシャキシャキ感は、すき焼きやきんぴらに。
購入予約の問い合わせは千提寺farm.
ぶどう 9月〜10月
口いっぱいに広がる甘さと香り
低農薬、低化学肥料などの条件を満たした「大阪エコ農産物」の認証を取得。一粒が大きく、糖度が高いピオーネとハニービーナスなど。
見山産大豆
大粒でしっかり濃い豆の味
加工品に適した大豆で作る豆腐や納豆は直売所の人気もの。自然発酵で熟成させた龍王みそは学校給食のみそ汁でも使用。
見山大甘青(おおあまあお)とう 7月下旬〜10月下旬
クセがないから子どももOK
肉厚で、種が少ない万願寺系大型とうがらし。ピーマンのような独特の香りがなく、焼いてよし、揚げてよし。
見山の赤しそ 6月中旬〜7月上旬
目が覚めるような美しい発色!
一般的な赤しそに比べて発色が濃く、縮み葉なのが特徴。ひと握りの葉だけで色がきれいに出ると、梅干しやジュースにするファンも。
米 新米9月〜
甘くてうまみのあるエコ米
減農薬、減化学肥料で育てるのはひとめぼれ・キヌヒカリ・コシヒカリ・ヒノヒカリの4品種。レンゲを肥料にしたレンゲ米も。
宙(そら)いも 11月9日〜11月30日
市民とともに作るさつまいも
茨木で採れたさつまいもで、茨木の名産品を作る――農家とお店と市民が一体となって進めるまちおこしプロジェクトで誕生。
おいもグルメフェアで登場!
期間限定でさつまいもグルメが味わえる秋の恒例イベントは、「宙いもプロジェクト」と連携して実施。イベントでは参加店舗やパンフレットをチェックして。
つなぐひと tsunagu-hito 1
三島独活農家 中井大介さん 優紀さん
日本唯一の伝統製法の継承と持続可能なまちづくりをみんなで
実家に戻って地元の人がまちづくりに取り組む姿に心を動かされ、自分たちもなにかできればと考えはじめた頃、この地にしかない三島独活の最後の栽培農家さんが引退することを知りました。地域に根ざした大切な野菜を守りたいと5年前に就農したのですが、藁と干し草の発酵熱だけで育てる江戸時代からの伝統製法は容赦がないほど大変で、大失敗もありました。でも、独活を通して、人も独活も「独りじゃ活きられへん」ことを実感。今、仲間と「地給地足」をテーマに、この地の豊かさを未来につなぐ活動にも取り組んでいます。
三島独活株主会
三島独活の継承をサポートする持ち株会(1株5,000円)。「独りじゃ活きられへん」という独活の特性にちなみ収穫までの農作業や食事を共にしながら価値を共有、独活1株をもらえる
つなぐひと tsunagu-hito 2
赤しそ農家 小阪誠史さん
父から受け継いだ見山の赤しそ。作る農家も使う人も、増えていって欲しい
父が栽培をはじめたのは15年ほど前、特産品を作ろうとなった頃だと思います。毎年大切に育てていました。今は私が父から引き継ぎ、育てています。
最近では見山の郷さんと学生さんのコラボ商品などが開発されていますが、未来に残していくためには、ブランドをPRする新たな展開で生産量を増やし、作りがいのあるものにすることも大切だと思っています。私も効率的に生産・出荷できるよう勉強し、創意工夫で応えたい。栽培は難しくないので作り手にもっと増えて欲しいし、息子にも受け継いでもらいたいです。
赤紫蘇サイダー
「新しい茨木ブランドを」と、開発された見山の郷オリジナルのご当地サイダー。見山の赤しそならではのきれいな色とさっぱりした後味が好評。知る人ぞ知る名品
採れたてをいただきます。
茨木産の食材を手に入れたら、季節を味わう献立に。
茨木の食卓カウンセラー、清水かおりさんに、旬素材の持ち味を生かしたレシピを教わりました。
日々のごはんと暮らしごと 茶飯事会
料理教室主宰 清水かおりさん
食卓は暮らしも生き方も豊かにする。
茨木産のごはんでおなかと心を満たして。
「ていねいな暮らし」とは特別な暮らし方ではなく、自分なりのささやかなここちよさを積み重ねていくことで紡がれていくのだと私は考えています。日々のごはんは、そのひとつだと思います。
私は子育てを通して茨木の良さを知り、北部の農家さんとの出会いを通じて茨木産の農産物のおいしさを知りました。地元の野菜は露地栽培が基本なので季節がはっきりとわかり、新鮮なのが魅力。茨木の「今」がある食卓は、作っていても味わっても、心にゆとりをくれます。生産者の方々を思いながら、新鮮な野菜そのもののおいしさを味わうシンプルな調理法でいただいています。
清水さんに教わる
茨木野菜たっぷりレシピ〔レシピは2人分〕
IBARAKI Special
1. 鶏肉のソテー あまっこといちじくのソースがけ
そぎ切りにした鶏胸肉1枚に酒を振って片栗粉をまぶし、オリーブオイルでソテーする。あまっこ10個は4等分、いちじく大1個は皮のままざく切りにし、オリーブオイル大さじ1と刻んだニンニク1片を入れて熱したフライパンに加え、少し煮崩れたら弱火にしてしょうゆ・バルサミコ酢各大さじ1を加えて煮詰め、ソースをつくる。鶏肉の上にかけ、生の小松菜を添える。
Advice
鶏肉ソテーのソースは揚げなすにかけても。いちじくのかわりになすを使って作ってもOKです。走りの小松菜は生でもおいしいのでぜひお試しを
2.かぼちゃとひじき、ナッツのマッシュサラダ
かぼちゃ250グラムの種とワタを取り、皮ごとひと口大に切って水からゆでる。沸騰したら芽ひじき小さじ1を戻さず加え、柔らかくなったらゆで汁を捨ててつぶす。粗く刻んだミックスナッツとミックスドライフルーツ各大さじ山盛り1、白ごま小さじ2を加えて混ぜ、塩少々で味を調える。
Advice
かぼちゃのサラダは冷ましている間にドライフルーツからの甘味が出て、味がなじんでおいしくなります。時間が経つと固くなるので、マヨネーズを少し加えても。さつまいもで作っても美味
3. 見山大甘青とうの和風ラタトゥイユ 赤しそ風味
青とう4本は2等分、なす中1本は2センチメートル〜3センチメートルの輪切り、みょうがは縦半分に切る。鍋にオリーブオイル大さじ2とつぶしたニンニク1片を入れて中火にかけ、野菜を入れて軽く炒める。油がまわったら弱火にし、刻んだ赤しそ漬け小さじ1を散らし水大さじ2、しょうゆ・みりん各小さじ1を加え、ふたをして10分ほど柔らかくなるまで蒸し煮する。火を止めて、10分ほど蒸らす。
Advice
材料の赤しそ漬けは梅干しに付いているものでもOK。赤しその風味でさっぱりと食べられます
4. 夏秋野菜と切り干し大根のカレー味噌スープ
洗わずざく切りにした切り干し大根7グラム〜8グラム、1センチメートル角のたまねぎ、水600ミリリットルを鍋に入れて火にかける。10分ほどしたら1センチメートル角に切った好みの野菜を加え、柔らかくなるまで煮る。味噌汁よりも少なめに味噌を溶き、カレー粉少々を加える。
Advice
野菜は冷蔵庫にあるものでもOK。切り干し大根や玉ねぎから甘みがでるので、味噌は甘めでないものがベター。龍王味噌がおすすめ
名残りと走りが出合う
5. 見山のエコ米のごはん
名残りと走りが出会う 「一汁三菜ごはん」
旬のなかにも走り、盛り、名残りがあって味わいも変わるから、切り方や調理法を変える、そんな楽しみ方も。9月は夏野菜も残りつつ、秋野菜が出はじめる時期。形や硬さ、色、香りがまちまちなのも楽しみながら、手に入るものでアレンジして