広報いばらき

特集 イバラキな場所 まちに夢中

今、まちの中心に、ちょっとおもしろい「場」が増えています。

新たな定番になりつつある場所に共通するのは「茨木をもっと面白くしたい」という想いでした。

都市政策課 電話620-1660

PART1
茨木の暮らしがもっと楽しく、豊かに。
つながる、広がる新定番

リノベのいばらき

集まれ!ハンドメイド&DIYファン

茨木阪急本通商店街にあるリノベーション工房。1時間単位で大きな作業台や工具を利用でき、ちょっとした収納棚作りなど日曜大工にぴったり。家具の修理も受け付けており、指導を受けながら自分で直すことも可能だ。

ハンドメイドやDIYなどのワークショップも随時開催。おしゃれでほどよいサイズ感の作品が作れると女性を中心に好評で、手づくり好きの輪を広げている。

元町3-39 電話657-7675
午前10時〜午後4時(月曜日・火曜日・金曜日休)

講師 上野 大さん

見学はいつでも大歓迎!子ども向けの講座もあります。
ものづくりの楽しさをぜひご一緒に

かわいい作品たち
市民会館跡地の期間限定芝生広場でこたつや寄せ植えプランターを作るなど他のイベントとのコラボも多彩
昨年11月はIBALAB plusの会場作りもお手伝い

SOU/One Art Project

本物の芸術を日常の中に

JR総持寺駅の改札を出たところにある大きな壁画。テーマに合わせた作品の拡大プリントを展示する「SOU」は、駅開業に合わせて始まった。「今回の絵はおもしろい」「前もよかった」など、自分なりの感性で自由に楽しむことができる。アートがもたらす豊かさを茨木のまちに生かしたいという思いは、市民とともにつくるプロジェクトにも広がり、まちなかに新しい魅力を作り出している。

SOU 電話620-1810(文化振興課)
カコイバ 電話655-2757(市民会館跡地活用推進課)

ディレクター 稲垣元則さん

茨木はアートとの距離が近いまち。
ふだんの生活の中で出合って感性を揺さぶって

ディレクター 藤本聖美さん

「アート=敷居が高い」
ではなく、身近なものにしていきたいです

SOUの作品は約半年ごとに入れ替わる
2月7日〜11日には本町センター(元町8-8)でSOUの実作品を展示する「real SOU」を実施「イベント」ページ参照
市民会館跡地工事現場の囲いを使った言葉のアート「カコイバ」は、参加した市民229人の言葉をしりとりでつないだもの。これを木の枝に書いた作品は2月15日〜22日に総持寺いのち・愛・ゆめセンター(総持寺2-5-36)で展示

5坪計画 大正テンソル館

始めたい人を応援する集いスペース

空いた時間にパッと借りてパッと帰れる。そんな場所にと作った貸しスペースは、大正時代の古民家をリノベーションしたもの。フードやスイーツの販売、ハンドケアやコンサートのようなイベントだけでなく、個人的な集まりにも気軽に利用できると好評だ。お試しでカフェやハンドメイド作品の販売をしてみるなど、夢への一歩を踏み出すにもぴったりで、何か始めたい人を応援してくれる。

別院町2-17 電話090-3618-6859
午前9時〜午後9時(不定休)

オーナー 鰆木翔子さん

レンタル料は1時間800円から。
自分がやりたいと思っていることを自分の歩幅で実現できます

茨木阪急本通商店街内。気軽にのぞいてみたい
定期出店される手づくり弁当、パンや地元野菜などのほか、金継ぎのワークショップなどが人気。ハンドメイドアクセサリーやアンティーク、リメイク洋服の展示販売などから、子連れイベントまで内容は多彩
レトロモダンな雰囲気のこじんまりした空間。奥には小上がりも

茨木ラマン

日替わり店主に会いに行く夜のお楽しみ

人気の自家焙煎珈琲店が、夜は“茨木のおもしろい人”が日替わりで店主になるバーに。店主は「プロではない人」が条件のため、美容関係や自転車屋、鶏農家など昼間は別の顔を持つ人ばかり。個性たっぷりの店主を目当てに集う人は興味も似ているから、自然と話が盛り上がる。夜な夜な生まれるつながりが広がって大きくなり、茨木に新しい化学反応が起こればいい。店名に込められた思いがカタチになる日は遠くなさそうだ。

西中条町7-24-101
※昼は「たたらば珈琲 Torte」
電話647-7914
午後8時30分〜11時(不定休)

発起人 藤井茂男さん(たたらば珈琲店主)

茨木を「ただ住んでいるだけのまち」にするのはもったいない!
ここが地域に新しい楽しさを見出すきっかけになれば

ちょっと妖しい?看板が目印。照明などで昼間の雰囲気をチェンジ
店主や居合わせた客との会話がここの魅力
もうひとりの発起人、グラフィックデザイナーの本村信裕さんも“ポッポさん”という名で店主に。「Welcomeな場所なので、入りにくいなどと思わず、気軽に遊びに来てください」

PART2
行動するほど、好きになる。
イバラキLOVEな大人女子座談会 市長も飛び入り!

まちに出て、まちや人と関わるのはむずかしいこと?

茨木の魅力をつくる場に関わる4人の女性に、行動する楽しさについて聞きました。

座談会メンバー(50音順)

臼本享子さん 福祉ネイリスト。

「IBALAB」に誘われたのをきっかけに「IBALAB plus」にも参加
まちとの関わりかたが変わったことで自分自身も変わることができました

片山幸子さん

市民歴約1年半。昨年10月、11月に「大正テンソル館」にアクセサリー&コーヒーの店を初出店
今できることにチャレンジしながら茨木での生活を楽しんでいます

酒井智児さん

ヒアリングガーデナー。親子ガーデニング教室や「IBALAB」「リノベのいばらき」など幅広く活動
子どもと一緒にできる活動の大切さを実感。自分にできることで茨木を盛り上げたい

山本昌代さん

ローズWAMを中心にパン教室を実施。「大正テンソル館」や「いばきたマルシェ」ではパンの販売も
このまちはあたたかい。いろいろな人とのつながりで自分も世界も広がりました

まちに関わってみたら、楽しいことが増えた。
自分自身も、世界も、広がった。

まちとつながるきっかけは「人」

臼本 茨木ジャーナル(茨木の情報を発信するWEBメディア)に書いたコメントを見た人から「イベントするから来ない?」と誘われて行ったのがIBALABでした。その流れで、IBALAB plusにも参加しました。

片山 大学生の娘と私の手作りアクセサリーや、夫の自家焙煎コーヒーのお店を大正テンソル館に2回出店しました。お店を出すのは初めて。娘に「お母さんも!」と迫られて、趣味のつまみ細工を出しました。

山本 16年前に引っ越して来た時に、ローズWAMのボランティア講師の募集を見つけて以来、パン教室をしています。大人数で緊張したけど、みなさんに助けられながら今も続いています。私もテンソルさんで、忍頂寺の農家・Farm河野屋さんの野菜の横でパンを売ってます。

酒井 私は元々寄せ植えの教室をやっていたのですが、幼稚園ママに教えるうちに少しずつ広まって、親子教室をするようになりました。ハピママ(茨木ハピママフェスティバル)にも初回から声をかけていただき、出店しています。ハピママの主宰者の紹介でリノベのいばらきの話もあり、立ち上げ時にはワークショップをさせてもらいました。

行動したからこそ得られる発見や喜びがある

山本 テンソルさんやいばきたマルシェでパンの販売をするようになったのも、農家さんからのお声がけです。「おいしい」と、また足を運んでくれる方、教室に来たいと言ってくれる方もいます。少しずつですけど、ご縁が広がっていくのがうれしいですね。

酒井 IBALABには私も参加しました。芝生広場に寄せ植えをする「いばよせ」では、リノベでプランターを作り、1つのプランターを1家族で管理して、種まきから収穫までを体験してもらいました。みんなが他の人のプランターも気にかけながら責任を持って関わってくれて、横のつながりを感じることができたのがよかったです。

片山 私は娘から提案があったときに「人様に買っていただくような品物を作るなんて無理!」と言ってしまったくらい、自信がありませんでした。娘に背中を押されたから、腹をくくったという感じです。でも、やってみたら後悔なんてひとつもないと思えるくらいに楽しかった。店の中からいろいろなものを見ることができたり、お客さんと会話をしたり、わくわくするような体験がたくさんありました。

臼本 私は高齢者や障がい者福祉に関わる仕事をしているので、最初はバリアフリーなどの目線だけで考えていました。でも、参加してハッと気づいたのは、まずは人と人とのつながりをつくることが必要だということ。茨木に暮らすひとりの市民としてまちを見て、考えることが大切だと視点が変わり、自分からまちに出て行こうという気になりました。

市長 まちに出ることが、いろいろなプラスをくれたんですね。

茨木の暮らしを楽しくするのは自分次第

市長 みなさんいろいろな方法でまちと関わられていますが、その一つひとつが、茨木の魅力をつくっているように思います。

臼本 最近印象的だったのは、IBALAB plusの、道路にチョークでお絵描きをするイベント。「イベントのことは知らなかったけど、通りかかったら楽しそうなので参加してみた」という方を含め、300人くらいが来ていたんです。

山本 私は先日、こども会の行事で3世代が参加するパン教室を開催したのですが、これがとても楽しくて。おじいちゃんはパン生地をさわるの初めてだし、子どもは粘土遊びのよう。多世代で交流できるあたたかな雰囲気も、茨木の魅力のひとつではないかと、改めて感じることができました。

臼本 IBALABでは3歳からベテラン農家までいろいろな世代の人が参加していました。

酒井 私たちを含め、イベントを主催したり出店したりしている人は、特別「意識が高い」というわけではなく、茨木が好きで、茨木をもっと楽しみたいという、普通の人たちです。まずは興味があることに参加してみては。情報収集すると、楽しいことはいっぱいありますよ。

臼本 もっと多くの人にまちづくりの活動に参加してもらいたいのですが、どのくらいの熱量でお誘いの声をかけたらいいのかと悩んでいます。

市長 まずは巻き込む形でも、僕はいいと思います。どうするかは、自分で判断されると思います。

全員 確かに。誘われたのがきっかけですが決めたのは自分でした。

市長 人と人とのつながり、クチコミの力はすごいので、ぜひみなさんも広げていってください。

酒井 なにかを始めたいという人は、出店者に声をかけてみるのも、ひとつの手だと思います。

片山 私は、みなさんに比べたらまだまだですが、自分自身がときめいたり楽しんだりしていることが何よりも大切だと思っています。これからも、自発的な気持ちを持ちながら、自分のペースで茨木のまちと関わっていけたらと思っています。

山本 4人でコラボしたイベントもできそうですね。ますます楽しみが広がりました。

(1)IBALAB(イバラボ)

市民会館跡地エリア活用のキーコンセプト「育てる広場」実現に向けた取組みとして、一昨年に行われた社会実験。期間限定の芝生広場を参加市民と作り、ひと箱サイズのフリマやマルシェ、こたつを置いて過ごすなど、みんなの発案によりさまざまな企画を実施

(2)IBALAB plus(イバラボ プラス)

まちなかのちょっとした空間をより魅力的に使ってみる市民参加型の社会実験。駐輪場(にぎわい亭前)に芝生を敷いて開催した「茨木夜市」を皮切りに、通りの軒先や公園、道路、閉店した公共施設のオープンスペースなど、さまざまな場所で実施された企画を通して、まちなかに普段とは違った使い方やにぎわいを創出

(3)茨木ハピママフェスティバル

立命館いばらきフューチャープラザで行われているハンドメイド雑貨の販売や、親子で参加できるワークショップが楽しめるイベント。昨年の開催で10回目

(4)いばきたマルシェ

茨木ショップタウン内で定期的に行われている「茨木えきまえマルシェ」のひとつ。茨木北部地域の3つの地区(忍頂寺、泉原、佐保)の農家がそれぞれ月2回、旬の野菜を販売

女性目線をまちづくりにもどんどん取り入れます

茨木市長 福岡洋一

お話をうかがって、皆さんそれぞれが思う豊かな暮らしを、このまちで形にされているのだと感じました。これからも市民の皆さんのちょっとした一歩、大切な一歩を支え、そして広げるお手伝いをしていきます。