広報いばらき

コラム「映画 葬式の名人」

費用の記載がない場合は参加無料。定員・申込などの記載がない場合は事前申込不要または当日直接会場へ。

 8月16日からイオンシネマ茨木で先行公開の映画「葬式の名人」の脚本・プロデュースを担当した大野裕之さんによるコラム。映画の見どころや裏話、公開に関する最新情報等を紹介します。問合先、まち魅力発信課 電話620-1602

映画の舞台裏(4)

 撮影は昨年7月末から8月中旬にかけて行いました。市役所内にスタッフ基地を置き、市役所の皆さんも一緒に映画作りに参加してくれました。おいしいロケ弁当は地元の食材。雨を降らすシーンは市の消防車。地元のハナブ商店が葬式の道具一式を提供。ロケ地の一部を紹介すると、川端康成がつけで本を購入していた堀廣旭堂書店、僕が高校時代に通った定食のわし家にたこ焼きの福原商店。茨木神社団法人、商店街、工場シーンはキンリューフーズ。銭原の青少年野外活動センター、里山センター、桜通り、元茨木川緑地、茨木高校など何もかもがメイド・イン・茨木の映画です!

 茨高の生徒有志も協力してくれました。あまり書くとネタバレになりますが、茨高が誇る体育祭の応援団も登場します。前年の体育祭で優勝した黒団が見事な演舞を披露した時、変わらぬ茨高生魂に触れて目頭が熱くなりました。

 なにより、多くの市民がエキストラに参加してくれて、一緒に楽しむことができました。一番盛り上がったのは、商店街を出演者が棺を肩に練り歩くシーンの撮影でしたね。すごい人だかりでしたが、誰もが撮影に快く協力してくれました。そんな市民の温もりに触れて、出演者たちが「自分のふるさとの次に茨木が好きになった」と言ってくれて嬉しかったです。

 さて、この度『葬式の名人』は、上海国際映画祭に正式招待され、また世界11か国から優れた映画を上映する「2019国際影視展」のクロージング上映にも選ばれました。上海での上映は毎回満席で、上映後は大きな拍手が沸き起こりました。皆さんのおかげで茨木の映画が世界に羽ばたいたのです!