広報いばらき

特集 葬式の名人

7月11日プレミア上映会を開催

問合先 まち魅力発信課 電話620-1602

800人を超える参加者を魅了!プレミア上映会を茨木高校で開催

 7月11日に、茨木高校体育館で行われた映画「葬式の名人」プレミア上映会に、主演の前田敦子さん、高良健吾さんら出演者をはじめ、樋口尚文監督、大野裕之プロデューサーらが登壇しました。

 8月16日からのイオンシネマ茨木での先行上映に先駆けて行われたこのプレミア上映会には、抽選で選ばれた市民や、ロケ地となった茨木高校の生徒等、800人を超える参加者が、一足先に映画を鑑賞しました。

前田敦子さんにサプライズ!

 体育館後方入口から出演者らが入場すると、参加者は大興奮。舞台に登壇するまでの間、会場は大歓声に包まれました。舞台あいさつでは、前日の7月10日が誕生日だった前田敦子さんに、高校生から吹奏楽部の演奏とともに、花束が贈られ、樋口尚文監督からも、前田さんの愛猫のイラストのサプライズプレゼントが。前田さんは「本当にうれしいです」と、にこやかな表情を浮かべていました。

市民の皆さんに出演者からスペシャルコメント!

 前田敦子さんと高良健吾さんから市民の皆さんに向けてコメントをいただきました。前田さんからは「市民の皆さんが協力してくださって出来上がった映画で、とても感謝しています。市民の皆さんがたくさん映っていますので、探して楽しんでいただければ」と、高良さんからは「市民の皆さん、茨高生の皆さんが誇れる、そして思い出に残る映画になっていたらいいなと思います」とお話いただきました。

映画「葬式の名人」主な登場人物

渡辺雪子(前田敦子さん)

28歳。地元の町工場で働きながら、一人息子あきおを育てるシングルマザー。16歳までにすべての肉親を失った。

前田敦子さん

1991年7月10日生まれ、千葉県出身。AKB48のメンバーとして活躍し、2012年に卒業。市川準監督の「あしたの私の作り方」で映画デビュー。近年の主な映画出演作に「Seventh Code」「さよなら歌舞伎町」「イニシエーション・ラブ」「モヒカン故郷に帰る」「探偵はBARにいる3」「素敵なダイナマイトスキャンダル」「のみとり侍」「食べる女」などがある。

2019年に母となり、「旅のおわり世界のはじまり」の主演等映画出演が相次いでいる。

豊川大輔(高良健吾さん)

28歳。母校茨木高校教諭で野球部顧問。高校時代はエース吉田とバッテリーを組んでいた。吉田の一番の理解者であると自負している。

高良健吾さん

1987年11月12日生まれ、熊本県出身。2005年ドラマ「ごくせん」でデビュー後、2006年「ハリヨの夏」でスクリーンデビュー。その後映画を中心にさまざまな作品で強烈な印象を残す。「軽蔑」で日本アカデミー賞新人俳優賞受賞。「苦役列車」で日本アカデミー賞優秀助演男優賞、「横道世之介」でブルーリボン賞主演男優賞を受賞。日本を代表する実力派映画俳優の一人。その他「蛇にピアス」「ソラニン」「白夜行」「悼む人」「きみはいい子」「シン・ゴジラ」「月と雷」「万引き家族」、今年は「多十郎殉愛記」「アンダー・ユア・ベッド」に主演、さらに「人間失格 太宰治と3人の女たち」「カツベン!」など話題作の公開を控える。

緒方慎吾(尾上寛之さん)

28歳。大阪府議会議員。何かにつけて議員であることをアピールするが、同級生たちからは相手にされない、憎めないキャラクター。

尾上寛之さん

1985年7月16日生まれ、茨木市出身。1994年NHK朝ドラ「ぴあの」で子役としてデビュー。2018年は映画「悪と仮面のルール」、NHK「西郷どん」、今年はEX「白い巨塔」、小林 顕作・演出「THE BANK ROBBERY!〜ダイヤモンド強奪大作戦〜」等、映像・舞台と大活躍の実力派俳優。

映画「葬式の名人」スペシャル対談

「『私はここに住んでいるんだ』と
誇りに思っていただける映画」

脚本・プロデューサー 大野裕之さん

1974年大阪府生まれ。茨木高校・京都大学卒。映画『太秦ライムライト』の脚本・製作でファンタジア国際映画祭最優秀作品賞。著書『チャップリンとヒトラー』で第37回サントリー学芸賞。日本チャップリン協会会長。

「日本映画界の国宝級スタッフと若いキャストの掛け算」

監督 樋口尚文さん

1962年佐賀県生まれ。早稲田大学政経学部時代に映画評論家デビュー。『大島渚のすべて』ほか著書多数。電通のクリエイティブ・ディレクターとしても活躍。平成25年(2013年)、『インターミッション』で映画監督に進出。

本作の成り立ちは?

大野 「市制施行70周年記念に映画を作りたいけど、そういうことは可能か」とざっくばらんにお話をいただいたんです。いわゆるご当地映画ってその土地の人だけが楽しむものが多いので、最初は正直、興味を持てず…。全国区になるご当地映画もありますが、ややもすれば閉じたものになりがちで、ひとりのクリエイターとして興味がないのと、もう一つは茨木は田舎でもないから一生懸命宣伝をしなくていいんじゃないかなって。ただ、自分が茨木高校出身で茨木に愛着があって、なんといっても母校の先輩は川端康成という日本の小説を世界レベルで展開した人。作るべきだと考え直して「やります」と電話しました。

川端康成や川端文学の魅力とは

大野 今回の作業を通して発見することが多かったです。普通に読んだり原作をそのまま映画化するだけでは気づかなかった。川端康成は幼い頃に肉親をすべて失うなど喪失感に満ちているわけですが、そういった死生観から日本の美を見つめ続けた日本の作家と言われています。本当に絶望に裏打ちされているからこそ、川端文学には希望があるんだなって今回教わりました。

樋口 川端文学を映画にするとなると、みんな倒錯的な暗いものをやりがちですが、この映画は非常に爽やかな青春映画です。それは死を意識した上での明るさなんですよね。深刻な死を描く映画はたくさんあるけど、まったくギスギスしていない、思いやりに満ちたものが作れると気づきました。

主演を演じた前田敦子さんですが、キャスティングの経緯は?

大野 脚本を完成させた後、キャスティングの話し合いをしようということになりました。企画の榎さん、樋口監督と3人で喫茶店で座って話し合って2分、3分後に監督が「前田敦子さんはどうでしょう」と切り出してきたんです。

樋口 よく覚えています。そうしたらみんなが「いいんじゃないか」って。見事にそこではまったんですよね。もともと批評家として前田さんの演技を絶賛していたので、一緒に映画を作ろうとしたこともあるのですが、なかなか実現できなかった。とはいえ、それだけ「素晴らしい人」と思っているあっちゃんに何でもかんでもお願いするわけにはいかない。でも『葬式の名人』は、「これだったら」という企画だったので、ぶつけてみる価値があるんじゃないかって。

大野 すぐにお返事をいただけましたよね。

樋口 すぐに同意して話に乗ってくれました。あっちゃんは理屈っぽい演技ではなく感覚的に表現できる。それはAKB48時代からあったはずで、(撮影では)大きく外れていなければ余計なことは言わずにOKを出していました。

高良健吾さんについては?

大野 豊川大輔の年齢の役ができる俳優として、みんなの間で共通して名前が挙がったのが高良健吾さんでした。

樋口 高良さんには、(演技を)信頼してお任せしていました。ただ、とにかく台詞まわしが大変そうでした(笑)。

大野 大阪言葉の部分ですよね(笑)。僕が言語指導をしたのですが、高良さんから特に頑張りたいと言われて、すごくお稽古しました。「九州はとにかく言葉を強く押していくんです。でも大阪って『ここで笑わせよう』ってときにふっと力を抜いて引く瞬間があるじゃないですか。それが難しいんです」とおっしゃっていました。でも押していく感じって豊川のキャラクターにぴったりなんですよ。だから、高良さんの大阪言葉のおかげで、一途に押していく豊川役のキャラクターが生まれたのだと思います。

昨年の撮影時期は大阪北部地震の被害が深刻でした

大野 6月17日に子役のオーディションをしましたが、阿比留照太くんという素晴らしい子役が見つかって、本当に良かった。そして(メインロケハンなど)準備も進めていた。そうしたら6月18日、地震が起こりました。映画は無理だと思うくらいでした。少し落ち着いてから、ロケ地などでお世話になる茨木の皆さんに連絡をしたら、皆さん「大丈夫です」とおっしゃってくれて。定食屋さんなんか、「皿が全部割れましたけど、大丈夫です!」と。でもそれって全然、大丈夫ではないですよね。そして「映画をやめるなんて絶対に言わないでくれ」って、逆に僕らが励まされました。そのとき、この映画のもう一つの大きくて深いテーマができたと思いました。

とても思い入れの強い作品になったのではないでしょうか

樋口 スタッフは日本映画界の国宝級の皆さんが結集して、キャストは若い力で押した。国宝と急成長の掛け算に、通常の商業映画では実現しづらいシナリオ。監督としてはめちゃめちゃ楽しいものでした。撮っているときから繋いでいるときまで幸せでした。監督として良い思いをさせていただいて、遊ばせてもらいました。こんなに良い遊びは経験させてもらえませんから。

大野 スタッフもキャストの皆さんも、とても愛着を持って作っていただけました。茨木の方もこの映画を見て、「私はここに住んでいるんだ」と誇りに思っていただけるのではないでしょうか。

葬式の名人

原案:川端康成
前田 敦子、高良 健吾
白洲 迅
尾上 寛之、中西 美帆、奥野 瑛太、佐藤都 輝子、樋井 明日香
中江 有里、大島 葉子、佐伯 日菜子、阿比留 照太(子役)
桂 雀々、堀内 正美、和泉 ちぬ、福本 清三、栗塚 旭/有馬 稲子
監督:樋口 尚文
脚本・プロデューサー:大野 裕之

8月16日(金曜日)イオンシネマ茨木より先行ロードショー

※映画「葬式の名人」のチケットの半券を環境政策課で提示すると、5いばらき環境ポイントがもらえます。

泣て、笑って、逝ってらっしゃ。

一度限りの同葬会。遠い日の青春。
記憶の扉が開かれる。

関連イベント

商店街で映画観賞券をゲット!

市商業団体連合会 電話623-2161

 8月1日(木曜日)〜5日(月曜日)に、同連合会加盟の商店街で買い物をすると、ゴミ袋と映画鑑賞券応募チラシがもらえます。抽選で250組500人に映画鑑賞券が当たります(詳細は同連合会ホームページ参照)。

パネル展示&映画関連の川端作品紹介

中央図書館 電話627-4129

とき
8月10日(土曜日)〜9月20日(金曜日)
ところ
同館1階ロビー
内容
映画「葬式の名人」プレスシートのパネル展示、映画のモチーフとなった川端作品や監督・プロデューサーおすすめの川端作品を紹介

大野裕之さんの初脚本・プロデュース作品
「太秦ライムライト」上映会

川端康成文学館 電話625-5978

とき
8月21日(水曜日)、午後2時〜4時、1時30分から受付
ところ
ローズWAMワムホール
定員
当日先着150人
備考
大野裕之さんの講演あり

ロケ地を盛り上げよう!

まずはロケ地マップをゲット!

 映画「葬式の名人」で登場する茨木高校や商店街等のロケ地を掲載したロケ地巡りマップを、8月16日からイオンシネマ茨木で同映画鑑賞者に配布。映画グッズ等が当たるクイズラリーやインスタグラムキャンペーンの情報も掲載しています。ぜひあなたも「ロケ地の名人」に!

ロケ弁付き!ロケ地巡りツアー

とき
9月23日(祝日)、10月6日(日曜日)、
午前9時30分〜午後3時30分(予定)
対象
高校生以上
定員
各20人(多数の場合抽選)
内容
映画「葬式の名人」の数々のロケ地を巡るバスツアー。昨年の映画製作に携わった職員の解説付き。ここだけの話もたくさん飛び出します。
備考
費用、申込方法等詳細は市ホームページ参照

ロケ地登場!? J:COMで映画を紹介

 8月17日(土曜日)、午後2時から生放送のJ:COMチャンネル(地デジ11ch)「ジモト満載ええ街でおま!」で、ロケ地の方々が登場し、撮影当時の様子を激白!?ぜひご覧ください。