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企画・イベントをより楽しむために詳しく掘り下げて紹介します。

定員・申込などの記載がない場合は事前申込不要または当日直接会場へ。費用の記載がない場合は参加無料。

川端康成生誕月記念企画展
「川端康成のディスカバー・ジャパン」

とき
6月1日(木曜日)~30日(金曜日)(火曜日は休み)、午前9時~午後5時(最終日は正午まで)
ところ
川端康成文学館
問合先
同館 電話625-5978

 昭和45年(1970年)に始まった、国鉄による観光促進キャンペーン「ディスカバー・ジャパン」。そのキャッチコピー である「美しい日本と私」が、ノーベル文学賞を受賞した際の川端康成の講演「美しい日本の私」から取られているということは、あまり知られていません。康成は国鉄の一大キャンペーンに意外な面で関わっていたのです。

 川端康成文学館では、毎年、康成の生誕月である6 月に記念企画展を開催しています。今回スポットを当てたのは、「康成と観光」。前述の国鉄もそうですが、康成やその作品について「観光」という観点から見てみると、面白いことが分かってきます。例えば、康成が宮崎での取材をもとに書き下ろしたNHK ドラマ「たまゆら」は、放映後に宮崎への新婚旅行ブームを加速させました。また、「波千鳥」の執筆は、大分県を舞台にしてもらうため、知事が康成を取材旅行に招待したことがきっかけになったと言われています。このように、康成の作品が観光を促進させることも多く、その意味で康成は「ディスカバー・ジャパン」を先取りしていたと言えるでしょう。本展では、「ディスカバー・ジャパン」のポスターや、康成が書いた「美しい日本と私」の文字が使用された資料、旅・鉄道・映画を切り口にした作品紹介など、康成がディスカバー(発見)した美しい日本について探ります。皆さんもぜひ、康成を、そして日本をディスカバーしにきてください。