広報いばらき

人キラリ

キラリと光る市民紹介コーナ−

長年市の環境教育に携わる
市環境教育ボランティア
若尾隆一さん(78)(北春日丘二丁目)

 得意分野の知識を生かして、市民向けの学習会や観察会の講師を務める環境教育ボランティア。今回紹介する若尾隆一さんは、15年の長きにわたり環境教育ボランティアとして貢献してきました。また、ほかにも団体をいくつかかけもち、幅広く活躍しています。

未来世代に夢を託して

 子どもの頃から、植物や昆虫の採集をし、自然が大好きだったという若尾さん。社会人になってからも自然観察に興味を持ち続けたといいます。今日の活動のきっかけは、定年退職後にNPO法人シニア自然大学校に入り、自然環境を体系的に学習したことから。若尾さんは平成13年(2001年)の環境教育ボランティア創設当初からこの活動に従事しています。

 市では3年前から、環境教育ボランティアが講師を勤める小学校向け環境学習プログラムを実施。若尾さんは昨年度だけで市内13校に延べ26回出向きました。出前教室では「わかちゃん」の愛称で親しまれ児童に大人気。昔からコーラスも趣味のひとつであり、皆で歌を歌ったり、クイズを出したりと常に対話形式で児童らを引き付けて盛り上げます。若尾さんの豊かな知識と、子どもを飽きさせず集中させるノウハウは、出前教室を通して他のボランティア仲間にも引き継がれています。

 ほかにも、同大学校の研究員として、他市の小学校で授業を行ったり、泉原に田んぼを借りて、皆で田植えを行う自然塾を開いたりするなど活躍の場も多岐に渡ります。「日本はすばらしい自然に満ちています。テレビやアニメが身近にある未来世代の子どもたちに、本来の生き物の生きざまに触れてもらいたい。そして、この国の自然を好きになって、自然を大切にする人に育って欲しいという夢を託したいですね」と語っていました。