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アジア初となる リースリング・フェロー

山野 寿さん(72)・高弘さん(43)

(蔵垣内)

 リースリングはドイツワインの原料として最高品種と言われる白ワイン用のぶどうです。今年5月、寿さんと高弘さんの親子はリースリングワインなどドイツワインの普及活動が評価され、世界的な貢献者に贈られる称号「リースリング・フェロー」をアジアで初めて受賞しました。

リースリングワインの魅力を伝えたい

 寿さんは30代のときにドイツワインと出会いました。中でも、かざらない味で料理を引き立てるリースリングワインに惹かれ、「この味は和食に合う」とひらめいたと言います。これを日本で広めるため、一大決心してワイン輸入代理店へ転職。入社2年で社長(現在は会長)に就任し、リースリングワインを全国に広めるためワイン取引の全国展開を始めました。

 平成12年(2000年)には、ドイツのワイン農家で1年ほどぶどう栽培や醸造を勉強し、同年、息子の高弘さんも父の背を追って同社に入社しました。

 入社後、高弘さんは父・寿さんと同じように2年半のドイツ研修を経験し、リースリングワインの魅力を伝える団体「リースリング・リング」を設立。ワインを普段飲まない人でも参加できる試飲会を全国で開催するなど、リースリングワインの普及に力を入れました。昨年には社長に就任し、同社のワインが有名和食店で取り扱われるなど、日本でもリースリングワインが広まり始めました。

 こうした二人の普及活動が、世界にドイツワインを広める活動をしている団体「Wine of Germany」から評価され、今回の受賞につながりました。二人は「これからも地道にリースリングワインの魅力を伝えたい」と、更なる普及への思いを語りました。