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キラリと光る市民紹介コーナ−

マリンバ奏者 渡辺領子さん(46)(大池二丁目)

 木製の鍵盤打楽器であるマリンバ。音域が広く、優しい音色が特長である一方、多いときには6本のバチを同時に使うこともある、弾きこなすのが難しい楽器です。

 そんなマリンバの魅力を伝えるため、市内で活動するのが、渡辺領子さん。ソリストコンテストで入賞したこともある実力者です。

ほっとしてもらえる音楽を届けたい

 「マリンバ奏者の叔母の影響で、幼い頃からマリンバは身近な存在でした」という渡辺さん。ただ、「マリンバは弾くものではなく聴くもの」と考えていたため、最初に始めた楽器はピアノでした。そんな渡辺さんの転機は10歳のとき。演奏会で年下のいとこがマリンバを演奏しているのを見て、自分がマリンバを弾いているイメージが沸いたそうです。「奈良にある叔母の家まで、1人でレッスンに通いました。遠方で大変だったけど、やめたいと思ったことは一度もありません」と当時を振り返ります。その後、大学在学中に本格的な演奏活動を開始。平成7年(1995年)には全日本ソリストコンテストで優秀賞を受賞するなど、華々しい活躍を見せます。

 現在は姉の利佳子さんとともにマリンバとピアノの姉妹デュオ「エール・ドゥ」を結成。大池コミュニティセンターで無料のコンサートを定期的に開催しているほか、学校や幼稚園などでの演奏会を通して子どもたちにマリンバの魅力を伝えています。また、マリンバ、ピアノ、そして歌の技術をいかし、1人で別々に演奏したものを重ねて録音したCD作りにも挑戦中です。

 今後について、「私にしかできない音楽の世界を作りたい」と話す渡辺さん。「子どもが高校を卒業したので、これからが第2の音楽人生。一人でも多くの人、いろんな世代の人に『ほっとしてもらえる音楽』を届けたいです」と笑顔で語ってくれました。