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ロンドンパラリンピック 銅メダリスト

和田伸也さん(37)(舟木町)

 障害者スポーツの祭典で「もう1つのオリンピック」を意味する、パラリンピック。今回紹介する和田伸也さんは、平成24年(2012年)に開催されたロンドンパラリンピックの陸上競技5,000メートル視覚障害全盲の部で銅メダルを獲得し、来年に迫ったリオデジャネイロパラリンピックを目標に努力を続けるアスリートです。

支えがあるから走り続けられる

 和田さんがランニングを始めたのは約9年前。高校生の頃に発症した網膜色素変性症により視力が低下し、それまで続けていたラグビーをやめてから10年以上経った頃のことでした。「視力を失う中で生活することに精一杯で、運動をしようと考える余裕もありませんでしたが、就職して少し生活が落ち着いてきた頃、知人に視覚障害のある人たちのランニングチーム『賀茂川パートナーズ』を紹介してもらったのがきっかけです」と振り返ります。

 すると、和田さんはすぐに目覚ましい活躍を見せます。出場したレースでの成績が認められて、走り始めて2年後には日本盲人マラソン協会の強化指定選手に選ばれ、ロンドンパラリンピックでは5,000メートルで銅メダル、マラソンで5位入賞など、輝かしい成績を残しました。さらに、昨年韓国で開催されたアジアパラ競技大会では3種目で金メダルを獲得しました。来年開催されるリオデジャネイロパラリンピックでは、ロンドン以上の成績をめざして日々練習に励んでいます。和田さんは「私は1人でランニングをしているのではありません。レースで伴走をしてくれるパートナーをはじめ、茨木でお世話になっているランニングチーム『ミントJC』のメンバー、普段の練習に付き合ってくれる人など、多くの人の支えがあって、競技を続けられています。自分が活躍することで、パラリンピックへの注目が高まるよう頑張ります。ぜひ、応援してください」と感謝の思いとともに意気込みを語ってくれました。