健康メモ
費用の記載がない場合は参加無料。定員・申込などの記載がない場合は事前申込不要または当日直接会場へ。
No.128 気付かず進む緑内障
〜早期発見のために〜
40歳以上の20人に1人がかかり、そのうち9割の人は気がつかず、いったん障害された視野(見える範囲)はほぼ元に戻らない、という病気があります。視覚障害第一位の緑内障です。
緑内障では眼球の奥にある視神経が障害されます。緑内障の7割を占めるのは正常眼圧緑内障という眼圧(眼の硬さ)が正常の型です。眼圧は正常で、初期には全く自覚症状はありませんが視野の検査をすると少しずつ視野が狭くなるのが分かります。
緑内障のなかには急激に眼圧が上昇し、眼痛、頭痛、嘔気を伴い急に見えにくさが進行するものもあります。この場合は早急な治療が必要です。
緑内障の診断は眼圧、眼の中の状態、視野などをあわせて考えます。最近ではOCTなど眼底三次元画像解析装置を用いてより的確に早期診断できることが増えています。
治療では眼圧を下げることが有効です。できるだけ病気の進行を遅らせ現状維持をめざします。まずは点眼、効果不十分の場合は手術などで眼圧を下げます。しかし手術は複数回に及ぶこともあり長期の術後管理が必要となります。また、残念ながら手をつくしても進行が止まらない緑内障もあります。
緑内障は早期発見、早期治療により失明にいたる危険性を減らす可能性のある病気です。これからの高齢化社会を豊かに生きるため、40歳をこえたら年に一度、眼科専門医を受診してはいかがでしょうか。
茨木市医師会 加藤明子
問合先、保健医療課 電話625-6685