文化財めぐり
Vol.101
問合先、文化財資料館 電話634-3433
太田茶臼山古墳の陪冢
大型の古墳(主墳)に付き従うように存在する小型の古墳を陪冢といいます。陪冢は、主墳の周辺にあるすべての古墳をさすのではなく、主墳とほぼ同時期に、その古墳に対して計画的に配置したと推測されるものに限ります。陪冢には副葬品のほか、主墳に埋葬された人とゆかりのある人が埋葬されることもあります。
本市にある北摂地域最大の古墳、太田茶臼山古墳の周囲にも小さな古墳がたくさんつくられています。その一部は陪冢として宮内庁が管理しており、円墳や方墳、前方後円墳など色々なものがあります。これらは5世紀中頃から末期にかけてつくられており、全長20メートル前後の大きさで、人や馬の形をした埴輪などが出土しました。
太田茶臼山古墳は宮内庁により継体天皇陵とされていますが、その実態は明らかになっていません。しかし、こうした陪冢からの出土品により、主墳である太田茶臼山古墳の謎が少しずつ解き明かされていきます。