いばらき市議会だより

市長の施政方針に各会派が代表質問

3月2日に市長の施政方針の説明が行われ、その際、市長の隣で手話通訳が実施されました。
3月4日、7日に行われた施政方針に対する各会派の代表質問の主な内容は次のとおりです。

大阪維新の会

岩本 守〔質問者〕
萩原 佳
島田 彰子
長谷川 浩
円藤こずえ
大野 幾子

行かなくてもいい市役所の取組みは

行かなくてもいい市役所の取組みを進めてきたとのことだが、日によっては、市役所本館1階の窓口が非常に混雑している状況が見受けられる。この取組みによる来庁者数の推移の検証は行っているのか。

押印の廃止を含め、可能なものから手続のオンライン化を進めている。来庁に影響する業務のオンライン化については、令和4年度から取り組む予定であり、導入した際には、来庁者数の推移も検証していく。

子育て世帯へ芸術鑑賞の場を

市民に芸術鑑賞の場を提供するに当たり、子育て世帯も気軽に楽しめるよう託児サービスをセットで行うことで、さらに関係人口を増やすことができると考えるがどうか。

子育て世帯が気軽に楽しめる芸術鑑賞については、文化振興財団主催のコンサートにおける託児サービスや、財団と連携して、保護者と未就学児が一緒に鑑賞できるコンサートを実施するなどの実績がある。今後、さらに子育て世帯を含め、誰もが気軽に楽しめる工夫を検討し、実施していく。

中核市へ移行の考えは

府内において、中核市への移行条件が揃っているにも関わらず、移行していないのは本市のみと聞いている。新型コロナウイルス感染症関連の対応において、保健所の重要性が明確となったが、中核市になれば独自に保健所の設置が可能となる。中核市への移行を具体的に検討すべきと考えるがどうか。

新型コロナウイルス感染症対応について、府の茨木保健所が本市に所在するメリットを生かして連携を図っているところであり、人員・財政面の課題等の基本的な整理に加え、中核市に関する国や府の動向も踏まえながら、今後も総合的な見地から検証を重ねていく。

阪急茨木市駅西口周辺整備の進捗は

阪急茨木市駅西口周辺整備について、地権者の同意は済んでいるにもかかわらず、計画が進んでいないが、計画進捗の課題となっているものは何か。また、駅前ビルの耐震性が不十分な現状において、地権者、事業者、地域の方々との合意形成に向け、市はどのように取り組んでいくのか。

前回の再開発では、駅前交通広場の整備といった明確な目的があったが、今回は再々開発であることから、民間施設の建て替えを越えて、整備の目的となる新たな価値が関係者で明確化、共有されていないことが課題である。今後、再々開発としての新たな価値が関係者等で明確化、共有できるよう協議、調整を進めていく。

ポイント還元事業の上限額見直しを

二次元コード決済によるポイント還元事業を再実施することは評価するが、指定する決済会社4社の利用上限額が均等となっている。二次元コード決済に関しては、他市町村においても複数の会社を指定しているが、利用額等について各社で差を設けている。利用者の多い事業者に対しては、上限額を上げるなどの考えはないのか。

決済会社ごとの上限額を変更する考えはないが、決済会社ごとに実施時期を変更するなど、複数の決済会社での利用促進、ひいては、JPQR(総務省・経済産業省が推進する二次元コード決済の統一規格。)の導入につながる手法を検討し、キャッシュレス化の推進に努めていく。

中央卸売市場への積極的関与を

昨年建て替えが決定した大阪府中央卸売市場は、将来、観光の名所となる可能性も含め、本市にとって、ますます重要な場所になると考える。市も建て替えに積極的に関与していくべきであり、府に対して、さまざまな要求をしていくべきと考えるが、市の考えはどうか。

本市は、大阪府中央卸売市場運営取引業務協議会に地元自治体として委員参加しており、府に対して必要に応じて要望等を行っていく。

公明党

松本 泰典〔質問者〕
岡本 壱郎
大村 卓司
青木 順子
河本 光宏
坂口 康博  

安威川ダムエリアの取組みは

安威川ダムエリアの整備について、市民とともにさまざまな取組みを推進していくとのことだが、住民としての市民だけではなく、大学や団体、企業など多くの関係人口が関わることによるイノベーションも期待できると考えるがどうか。

いばきた活性化のためには、一過性のもので終わらせない仕組みが重要である。これまで市内外の大学や団体、地域住民とともに、北部地域の課題解決や魅力発信について連携して取り組んできており、今後もエリアマネジメント活動を通して、より一層、多様なつながりを生み出せるよう進めていく。

小学校・中学校のICT活用は

コロナ禍におけるオンライン学習等への活用実態に学校間の格差が生じており、対策が必要と考える。1人1台タブレット端末の安定的運用と学びの保障につなげるために、ハード、ソフトの両面から強化するとのことだが、今回の体制強化により、どのような変化が期待できるのか。

多くの学校でオンライン授業を実施したが、感染拡大の影響により、教員が不足した学校では、実施が困難な場合もあった。スムーズにオンライン授業ができる環境整備と、問合せに対応する学校の負担軽減が必要である。そのため、学校のネットワーク回線を増強するとともに、端末操作等の問合せ対応の充実により、学校や教員の負担軽減を図っていく。

交通政策への取組みは

現在進めている西河原西交差点の立体交差化及び西河原交差点の右折レーン設置の進捗状況と完成予定時期はいつか。また、公共交通の維持・充実に関する市の取組状況はどうか。

西河原西交差点の立体交差化は令和4年度末の供用開始をめざし、整備が進められており、西河原交差点の改良事業は令和3年9月に事業承認の告示がされて以降、地権者と交渉中と聞いている。また、移動手段の確保については、福祉事業者や、その他の市内事業者による既存の移動手段との連携、新たな交通のあり方を検討するため、必要な基礎調査、課題の整理等に取り組んでいく。

阪急茨木市駅前の東西一体的整備を

阪急茨木市駅前の再整備について、西口においては、公共・公益性を有した空間形成を検討中とのことだが、東口では、病院の誘致計画が進んでいる。阪急茨木市駅周辺整備は、道路交通網等を含めた東西の一体的な整備計画となるようにするべきではないか。

阪急茨木市駅東口における病院誘致に伴い、周辺道路の交通環境及び駐輪場の確保などが懸念されることから、西口の整備については、東口の状況も見据えながら検討していく。

中核市への移行は

新型コロナウイルス感染症への対策において、府の茨木保健所との連携強化が大きな課題である。中核市へ移行し、保健所の持つ情報や機能を得て、対策の強化を行うべきと考えるが、市はどのように考えているのか。

保健所との連携は非常に重要と考えており、現在、二名の職員を府職員に併任し、保健所から直接情報を得て、速やかな支援に努めている。今後、時機を見て府及び近隣中核市の情報収集を行い、既に保健所が所在している本市のメリットも勘案しつつ、総合的な見地から中核市に関する検証を重ねていく。

救急病院誘致の今後は

小児救急を含む救急病院の誘致に向けて、病院事業者の選定を行う段階に入ってきたが、今後のスケジュールはどうなっているのか。また、立地予定場所の周辺道路における交通渋滞対策及び駐輪・駐車対策について、どのように考えているのか。

新たに策定する基本整備構想を踏まえ、令和4年度上半期を目標に、学識経験者等で構成する誘致病院事業者候補者選定委員会において審議し、候補者を選定する。その後、選定した事業者と詳細なスケジュールを調整する。また、周辺道路対策については、市道双葉町主原線の一方通行区間の一部対面化による病院へのアクセス機能強化を検討している。駐輪・駐車対策については、既存の市営駐車場の改修や民間駐車場の活用を含め、検討していく。

日本共産党

畑中 剛〔質問者〕
朝田 充
大嶺さやか

西駅前交差点のバリアフリー化を

西駅前交差点の歩行者平面横断化によるバリアフリー化に関し、府による具体化についての現状はどうか。また、2020年8月に都市計画道路十三高槻線の全線開通を府に要望したと聞いている。開通により大阪高槻京都線の渋滞緩和が期待されると言われており、西駅前交差点のバリアフリー化も無関係ではない。その後の府の対応等はどうなっているのか。

以前から府と警察で協議されているが、交通量の多い本交差点では、平面横断交差点化により、さらなる渋滞が懸念され、実現に至っていない。また、都市計画道路十三高槻線については、周辺道路への影響を把握するための交通流動分析などの検討を進めていると聞いている。本市としても、早期の着手を要請し、渋滞対策に取り組んでいただくとともに、引き続き、交差点のバリアフリー化を要請していく。

ジェンダー平等社会への取組みは

令和4年度の施策に、ジェンダー平等社会の実現について、一定の施策推進が盛り込まれていることは評価するが、これまで求めてきたハラスメント禁止条例の制定、国際セクシュアリティ教育ガイダンスの普及啓発、包括的性教育の市民向け学習会の開催について、それぞれどのように取り組むのか。

ハラスメント禁止条例の制定については、現時点で考えていないが、人権施策推進計画の中間見直しの中で、必要な施策について検討していく。また、国際セクシュアリティ教育ガイダンスの普及啓発及び包括的性教育の市民向け学習会の開催については、今後研究していく。

JR茨木駅西口にエスカレーターを

JR茨木駅西口において、再整備に先行したエスカレーターの設置が急務と考える。一つ一つ課題解決を図り、先行設置を行うべきだが、市はどのように考えているのか。

朝夕のラッシュ時における輸送能力や工事中の安全確保などに課題があると考えており、まずは、これらについて整理していく。

自由民主党・絆

塚 理〔質問者〕
福丸 孝之
永田 真樹
上田 光夫
下野 巖

「おにクル」の今後の展開は

市民会館跡地エリアに建設中の文化・子育て複合施設「おにクル」は、「茨木童子ですら来たくなる」という愛称からも、さまざまな展開が期待される。今後のイベント開催や展開について、どのように考えているのか。

令和4年度は、育てる広場を軸とした参加型寄附メニューの展開や、フライタワー「円環」のワークショップなど、複合する各機能の特性を生かした、さまざまなプレ事業やコラボ企画を実施し、おにクル開館に向けた期待感を醸成していく。また、今後、「おにクル」という愛称から、新たな発想やイメージを膨らませた新たな事業展開についても検討していく。

公立保育所でのさらなる感染防止を

現在、公立保育所では、おむつを持ち帰ることとなっているが、医学文献によると、便からもコロナウイルスが排出されていることが示唆されている。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、おむつの持ち帰りをなくす工夫をしてはどうか。

ごみ収集までの間、廃棄するおむつを衛生的に保管する場所を確保することが困難である等の課題があることから、これまでおむつの持ち帰りをお願いしてきたが、便によるウイルスの排出は新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から無視できないものと認識している。有効な手立てなどを検証するとともに、必要性等について検討していく。

山麓線の安全と不法投棄の対策は

山麓線開通により、北部地域の東西交通の利便性が向上したとの声があるが、通学路における安全対策や車からのごみの不法投棄について、どのように考えているのか。

山麓線と通学路が交差する交差点については、開通後から通学路安全指導員を配置するなど、児童の安全確保に可能な限り努めているが、早急に信号が設置されるよう、引き続き各関係者とともに大阪府警察本部へ要望していく。また、車からのごみの不法投棄については、パトロール車による巡回や不法投棄物の回収を適宜行っており、不法投棄が多発する場所については啓発看板の設置を行っている。今後も地元自治会や茨木警察署など関係機関と連携を図りながら継続していく。

地域医療体制の充実を

北部地域をはじめ、市内各地域において地域医療資源の空白域が出てきている。支援策として、短期的には医療機関を巡回する移動手段の工夫や、中期的には空白域に開業する医師への支援や事業承継の支援等が考えられるが、本市の今後の見通しはどうか。

誘致病院も含めた医療資源を活用し、北部地域の外来医療を支援する体制の検討を行うなど、さまざまな対応策について研究していく。

農業者の事業承継への支援を

農業振興の取組みとして、市では新規農業者や認定農業者に対する支援を実施しているが、農業の後継ぎに対する支援についてはどうか。国や府において、農業への事業承継に対する支援制度がない状況であるが、本市として、農業者の事業承継に対する取組みをどのように考えているのか。

新規就農に比べ、農業者の事業承継に対する国や府などの支援策は少ないと認識している。農協などの農家組織と引き続き意見交換を行いながら、施策の立案へとつなげていく。

いばらき未来の会

西本 睦子〔質問者〕
稲葉 通宣
安孫子 浩子

地域住民への防災・減災対策は

自治会加入率が低下している中で、地域住民全体への防災避難訓練や啓発などの防災・減災対策について、どのような取組みを考えているのか。

地域の多様な世代が防災に関心を持ち、自助・共助の必要性や地域活動に関心を持っていただくことが重要と考えている。新たに設置する浸水リスク表示板を活用したリスクの周知や啓発を行うとともに、市主催の避難所開設・運営訓練や地域主催の訓練等に参加してみたいと思っていただけるよう、さまざまな工夫を検討し取り組んでいく。

中学校給食実現へのスケジュールは

中学校給食について、これまで保護者から実現を望む多くの声をいただいている。実現までのスケジュールはどのようになっているのか。

中学校全員給食のスケジュールについては、給食センターの整備、運営を行う事業者を選定し、令和4年12月に事業契約を行う予定である。なお、施設の整備は約2年間を想定しており、設計、建設、開業準備を経て、令和7年中から給食を開始できるよう、各学校で給食の受け渡しを行う配膳室の整備も併せて、計画的に取組みを進めていく。

安威川ダム周辺の騒音等への対策を

安威川ダム周辺整備については、北部地域活性化の重要拠点となることを期待しているが、関係人口の増加や、さまざまな活動が活発化することにより、騒音や治安の悪化などの望まざる事象が発生することが考えられる。そのような事象について、未然に防ぐための工夫が必要と考えるがどうか。

騒音や治安の悪化など、集客による悪影響が出ないよう、施設の運用体制等、地元の皆さまと情報共有を図りながら進めていく。