いばらき市議会だより

一般会計補正予算質疑

第7回定例会一般会計補正予算(第9号)質疑

 令和2年度一般会計補正予算(第9号)質疑を12月3日、4日の2日間にわたり行いました。

 主な質疑内容は次のとおりですが、誌面の都合上、質疑の一部しか掲載できません。詳しい内容は、南館1階情報ルーム及び各図書館に設置している会議録をご覧ください。また、市議会ホームページでもご覧いただけます。(いずれも2月下旬予定)なお、市議会ホームページで録画配信をご覧いただけます。

いばらき未来の会

稲葉 通宣

医療体制が希薄な地域への対応は

コロナ禍で改めて浮き彫りとなったが、居住地域内にすぐに行ける医療機関がない地域の方々は、非常に不安を感じておられる。今後、茨木市立地適正化計画において、居住誘導区域に指定されている地域で、医療体制が希薄な地域に対しては、市が率先して医療機関の誘致等に力を入れて取り組むべきと考えるがどうか。

地域医療資源調査分析報告書をもとに、地域医療体制が希薄な地域に焦点を絞ったレセプトデータ等の分析など、医療体制が希薄な地域への対応を検討していく。

大阪維新の会

大野 幾子

公共施設の改革を

青少年野外活動センターや文化財資料館等の公共施設には多くの経費がかかっているが、来場者数が年々減少しており、施策に対する目的を達成できているかわからない状況である。市直営の施設を民営化することや公共施設の活用について、計画性を持って、見直しを進めてほしいと考えるがどうか。

平成29年度に作成した公共施設白書では、各施設の運営コストや利用実態及び課題を整理し記載している。白書を基礎資料とした各施設のあり方検討を踏まえ、今年度には公共施設最適化方針を策定する。今後は、最適化方針に沿った施設の見直しを順次進めていく。

会派に所属しない議員

米川 勝利

利用可能な公共空間の有効活用を

コロナ禍だからこそ、公共空間の価値を再発見し、新しい価値を生み出すため、公共空間の活用をすべきだと考えるが、民間事業者や市民に対して、活用してほしい公共空間のリスト作成をしてはどうか。また、民間からの空間活用の提案制度を導入してはどうか。

活用可能な公共空間を含む市有財産をリスト化し、民間事業者や市民へ活用を呼びかけることや民間事業者等からの提案制度の実施は、市有財産の有効活用につながると考える。現在、民間提案制度導入を視野に、先進事例の研究に取り組んでおり、全庁的な視点から検討していく。

公明党

大村 卓司

JR総持寺駅周辺のにぎわい創出を

JR総持寺駅前においては、超高層マンション建設の検討が行われ、その後、白紙となり、現在は更地となっている。また、駅周辺の自転車駐輪場は、利用者のために改善が必要な状況である。今後のにぎわい創出のため、自転車駐輪場を含めた取り組みはどのようになっているのか。

市として、地域住民や駅利用者の利便性向上に資する駅前機能の誘導に向け、周辺関係者に働きかけを行ってきたところである。現在、開発事業者及び周辺関係者と、駅前の利便性向上に資する駐輪場機能を含む、にぎわい創出に寄与する複合施設整備に向け、協議・調整を行っている。

自由民主党・絆

塚 理

医療資源不足地域への対応は

医療資源不足地域に本市の保健医療センター附属急病診療所の分院を設置し、医師を派遣して診療を行うモデル事業の実施については、課題が多く困難である。一方で、公民館等を利用し、巡回診療という方法で、医師を派遣するのは実施可能ではないか。

診療所の少ない北圏域において、医療需要と提供体制のバランスが崩れてくることが予測され、課題であると認識している。今後、医療資源不足地域へどのような対応が可能か検討していく。

公明党

松本 泰典

庁内連携による移動支援を

高齢化の進展などにより、新たな移動手段が求められている。市全体の交通体系だけではなく、地域ごとの移動困難者に必要な支援の頻度や人数等、活用可能な資源となる車両等の周辺配置環境、そして、地域コミュニティの状況などを踏まえた掘り起こしが必要と考える。そのためには、幅広い視野で庁内連携を行う新しい考え方と取り組みが必要ではないか。

特に高齢者等の生活に必要な移動の支援については、庁内の各部署に関連する課題が多くあると認識していることから、市の関わり方を検討し、幅広い視野で各分野と連携しながら進めていく。

日本共産党

朝田 充

JR茨木駅西口にエスカレーターを

JR茨木駅西口のエスカレーター設置について、市は西口再整備と一体で設置するとの立場であるが、市民が切望するエスカレーターの設置は、再整備と切り離し、先行して実施するべきではないか。

エスカレーターを単独で設置する場合、多額の費用が必要となり、仮に設置したとしても供用開始は早くて令和5年度からとなる。JR西口の再整備の工事着手が令和7年度とした場合、実際に利用できる期間は約2年から3年程度となり、協議会において、再整備の検討をしている現段階では、設置の判断には至っていないと考えている。

大阪維新の会

岩本 守

コロナ禍におけるいじめへの影響は

新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言が出され、小学校では4月から5月にかけて休校中であった1学期のいじめの件数が150件と、かなり多いと感じる。コロナに関連しているか定かではないが、どのように分析、評価しているのか。

いじめで苦しむ児童・生徒を見逃さないため、積極的に認知し、早期発見・早期解消に取り組んでおり、件数の増加はその結果であると考えている。しかし、コロナ禍による行動様式の変化等によってストレスを抱える児童・生徒も多く、いじめの未然防止という観点でも、きめ細やかなケアが重要であると考えている。

自由民主党・絆

上田 光夫

本市の文化芸術政策の取り組みは

芸術がもたらす直接的な成果を評価することは難しいとのことだが、「SOU」のほんもの作品展においては、空き店舗を活用したいという事業者が増加し、空き店舗に新たな価値を生み出すことで、芸術が持つ可能性が結実した例と考える。平成30年6月施行の国際文化交流の祭典の実施の推進に関する法律は、一つ一つの取り組みをさらに展開させるのに活用できると考えるが、市の認識はどうか。

法に関する認識として、文化芸術を通じた国際交流の重要性は理解しており、国の施策を勘案し、本市の実情に応じた茨木らしい取り組みを研究していく。

大阪維新の会

円藤 こずえ

元茨木川緑地の自転車通行対策は

元茨木川緑地では、朝夕の通勤・通学時に自転車が多く走行しているため危険である。将来的に、自転車道と歩道を分ける予定はあるのか。また、現在設置されている注意喚起の看板は、地味で目立たず、壊れているものもあり、きちんと整備がされていない。子どもにもわかりやすく、目につくようなイラストが入ったものや、平仮名表記の看板を設置してはどうか。

元茨木川緑地における自転車の通行については、元茨木川緑地のリ・デザイン事業におけるワークショップ参加者や道路管理者などの関係者と一緒に検討する。また、自転車のマナー啓発の看板については、より効果的な方法を検討し、設置していく。

会派に所属しない議員

小林 美智子

幼稚園のあり方検討委員会の充実を

現在、茨木市立幼稚園のあり方検討委員会が開催されているが、就学前児童の教育・保育環境を考える視点からも、私立幼稚園の要配慮児の状況などを把握する必要があると考えるがどうか。また、市立幼稚園保護者ヒアリングでの3年保育を望む声や、市立幼稚園園長会からの3年保育が必要だとの意見は今後どう反映されるのか。

検討に当たっては、私立幼稚園の現状把握は必要であると考えているため、私立幼稚園連合会に対して協力を求めていく。また、庁内検討委員会での意見や保護者ヒアリングにおける3年保育の要望については、あり方検討委員会でさらに議論をしていただき、今後の提案の内容に考慮していく。

公明党

篠原 一代

保護者対応にかかる支援体制は

教員と保護者の良好な関係は、子どもの教育環境には不可欠である。保護者からの要望等に対し、解決が困難で長期化する場合、学校への支援体制が必要と考えるがどうか。また、保護者への対応は初期対応で決まると言われる。保護者とのコミュニケーションスキルを身につける研修として、教育コーチングを取り入れてはどうか。

学校応援サポートチームを設置し、学校だけで解決が困難な場合に、指導・助言や支援を行っている。教育コーチングについては、傾聴・質問・承認といったスキルは、保護者対応に有効であると考えており、今後、教育相談や課題別研修に取り入れていく。

自由民主党・絆

上田 嘉夫

災害時における避難所の指定は

安威川が氾濫した際には、最大3メートル浸水する地域があり、避難所も浸水するおそれがあるため、市民も不安に感じている。氾濫時の避難場所についての今後の方針はどうか。また、現在指定していない公共施設や民間企業等への避難所指定について、どのように考えているのか。

令和2年3月に府が安威川等の浸水想定区域図の見直しを行ったことから、ハザードマップの改訂を進めており、指定避難所の見直し等も検討している。また、公共施設以外の避難場所等については、市内企業と協定を締結するなど確保に努めているが、引き続き、昨今の状況を踏まえ、新たな避難場所の確保に取り組んでいく。