令和元年度「女性活躍推進について」

更新日:2021年12月28日

ページID: 46083

日時・場所

1.日時

令和元年10月29日(火曜日)午後3時~4時30分

2.場所

茨木市役所 南館3階 防災会議室

出席者・テーマ

1.出席者

市内企業若手従業員の皆さま

北おおさか信用金庫 5名

近畿中央ヤクルト販売株式会社 4名

茨木市

福岡市長、上田市民文化部長、松山市民文化部次長 兼 人権・男女共生課長、藤井男女共生センター所長、吉田人権・男女共生課 男女共生係長、藏所人権・男女共生課職員

2.テーマ

「女性活躍推進について」

 

ミーティングの概要

福岡市長と北おおさか信用金庫および近畿中央ヤクルト販売株式会社の若手従業員9名の皆さんで、「女性活躍推進」について、タウンミーティングを実施しました。

若手従業員の皆さんには女性活躍に関する法律や、その法律が施行された背景等、テーマに関する事前説明を受けたうえで、参加していただきました。

ミーティング当日は福岡市長進行のもと、座談会形式にて行いました。

(以下、北おおさか信用金庫からの参加者を 北(アルファベット)さん、近畿中央ヤクルト販売株式会社からの参加者を ヤ(アルファベット)さん、市からの参加者を市(アルファベット)さん と表記します)

 

<仕事に対する考え方について>


○市長 皆さんは定年まで働くつもりなのでしょうか?私は専業主夫にも興味があるんですけれど。

○ヤIさん(女性) 成人を迎えたら働くことが普通だと思っているので働いています。また、独身のうちに働いていろいろ経験を積みたいなとも思っています。

○市長 Gさんはどうでしょうか?

○ヤGさん(女性) 私には夫がいて共働きなのですが、私が仕事を辞めて専業主婦になることで、もっと家事をしっかりするよう言われるのが嫌なのと、自分のために使えるお金が欲しいのが理由で働いています。夫が今よりお金を稼ぐようになってくれれば考え方は変わるかもしれませんが。

○市長 Bさんはどうですか?

○北Bさん(女性) しっかりと働きたい気持ちもあるのですが、夫には転勤の可能性があり、その場合にはついていくという考えもあるので、定年まで働くかどうかは選べませんね。

○市長 Cさんは?

○北Cさん(女性) まだ独身なので今後どうなるかわからないところもありますが、定年までは働かないと思います。

○市長 市役所には昇任試験がありまして、私はそこで面接官を担当しているのですが、職員に働く理由を尋ねると、約8割の職員が「お金のため」「家族のため」だと回答するんですね。それも大事なことなんですけれど、私の質問する意図は違うところにあって。私自身は、働くことはあくまでも自己実現であったり、先ほどIさんがおっしゃっていた経験を積むためであるとか、自分の成長のため、人の役に立つためであり、お金のために働くのではないと思っています。お金はあとからついてくればいい。働かなくても、お金をもらうという作業がなくても、生活の中で人のためにできることはたくさんあると思っています。

持論を展開する市長

 

<男性が家事育児に携わらない理由>

○市長 事前説明会で担当職員が皆さんからお話をお伺いしたところ、女性活躍のためには課題がいくつかあるということでした。そのうちの一つが、結婚して育児をしている女性が働くための環境があまり整っていないという話。その要因として挙がったのが、男性が家事や育児にあまり関わってくれないからだと。この、男性が家事や育児に携わらない理由は何だと思いますか?

○ヤFさん(男性) 僕は現在37歳なのですが、両親を見ていると、亭主関白というか、昭和的な考えがまだ残っているのかなというのはすごく感じていました。ただ、母は父から子育てに専念するのか働きに出るのか選択肢は与えられていたようです。その時に母は専業主婦として子育てを優先したということでした。

○市長 Eさんはどんなイメージですか。

○北Eさん(男性) そうですね。僕もFさんと同じような考えで、僕自身は、仕事から帰ったらできるだけ家事育児をしようと思っています。しかし、優先順位としては先に仕事があるので、そういう考え方や風潮といったものがいまだに根付いているのが、男性が家事育児に携わらない理由だと思います。

○市長 Dさんの家庭では、家事の分担はどうされていますか?

○北Dさん(女性) 平日は夫も働いていて、帰りは遅いです。勤務先までは距離があるため夫の出勤時間は早いので、保育園の送迎や食事の用意、お風呂等平日はどうしてもすべて私が一人で負担しています。夫は私が子どもを寝かしつけてから帰ってくることが多いですね。

○市長 自分の時間っていうのは、ほぼないんでしょうかね?

○北Dさん(女性) 平日はないですね。子どもを寝かしつけながら私も一緒に寝てしまうことが多いです。夫が休日に子どもの面倒を見てくれることはたまにはあります。

○市長 一人で家事育児を負担しているのは、仕方がないことだと考えていますか?

○北Dさん(女性) 私も仕事が忙しくてすぐに帰れるわけではないので、夫には可能な限り早く帰ってきてもらい、家事育児に協力して欲しいですね。仕方がないとは思わないです。私も働いているので平等だと思います。

○市長 Bさんの家庭はどうでしょうか?

○北Bさん(女性) 私のところは夫婦共働きで土日が休みなんですけれど、夫は帰りが遅くなることが多いです。平日の家事育児はほとんど私がやっているのですが、子供をお風呂に入れるのだけは夫がやってくれています。

○市長 Jさんの家はちなみにどうなんですか?

○市J さん(女性) 私のところも、夫が仕事で忙しくて帰りが遅いので、家事育児はほとんど私がやっています。たまに夫が早く帰ってきたときには子どもをお風呂に入れてもらっていますが、自分の時間はなかなかとれないですね。

○市長 ちなみに私の家庭では、保育園の送り迎えは基本的に私がやっています。掃除については、妻と私で先に気が付いた方が行うようにしていますが、私はほとんど家にいないので気が付かず、結局は妻がしてくれていますね。朝ごはんも早く起きた方が作っています。朝ごはんくらい作れますよね?

○北Bさん(女性) 夫にも作れるとは思うんですが、私が先に起きていますので…。

意見を述べる女性参加者

 

<家事育児の負担が女性に集中しやすいのは男性と女性、どちらの意識の問題なのか>

○ヤHさん(女性) どちらが正解で間違いだというのはないと思うのですが…難しいですね。

○市長 女性が家事や育児をやり過ぎているのでしょうか?Bさんが朝ごはんを作らず、夫さんを起こさなければどうなるんでしょうかね?

○北Bさん(女性) 寝坊ですね、きっと。放っておくと夫も子どももずっと寝てると思います。

○市長 一度子どもだけを起こして夫さんを起こさないというのをやってみてもいいかもしれませんね。怒られるかもしれませんが。

○市長 今まで自分の母親の姿を見ていると、女性が家事や育児をやらないといけない、ついやってしまうという女性の意識もあると思うんですが、逆に男性の意識を変えていくにはどうしたらいいんでしょうか?Eさんは、比較的どんどんやっていこうという意欲はあるんですよね?

○北Eさん(男性) そうですね。朝ご飯は僕が先に起きて作っています。子どもの送り迎えについては、妻のお母さんが近くに住んでいて協力してもらえているので、とても助かっています。その他家事については、市長の家庭と同じように気が付いた方がやるようにいています。

○市長 なるほど。Dさんの夫さんはどうですか?仕事が忙しいから?意識が低いから?

○北Dさん(女性) どちらもじゃないですかね。話し合いの末に意識はすごく改善されましたけど、以前は喧嘩することが多かったですね。平日はずっと仕事で忙しいっていうのもあると思います。

○市長 話し合いで改善されたんですね?

○北Dさん(女性) はい。直して欲しいところを伝えて、夫も思うところがあるので私も話を聞いて。そうやって話し合いをしてからですね。子どもが今8か月で「ママがいないと何もしたくない」みたいな時期で手がかかるのですが、今では夫が自分で朝起きてくれるようになり、家事を手伝ってくれるので助かっています。

○市長 Aさんはどんなイメージですか?家事について。

○北Aさん(女性) 市長がおっしゃっていたように、「家事は先に気が付いた方がやる」みたいなのが一番だと思います。夫婦とはいえ他人同士であることに変わりはないので、それぞれでやるっていうのが理想です。

○市長 Kさんはどんなイメージでしょうか?

○市Kさん(男性) まだ結婚して間もないからなのか、性格のせいなのかはわかりませんが、僕にとって家事は「やらないといけないもの」というよりは「やりたいもの」という認識です。夕食では新しいメニューに挑戦してみたいだとか、新しい掃除グッズを試してみたいだとか。お互いに協力し合うという感覚は薄いので、珍しいパターンかもしれません。

○市長 今どきの家庭の形かもしれないですね。Lさんはどんなイメージでしょうか?

○市Lさん(女性) うちには高校生と中学生の子どもがいて、一番手がかかる時期はもう終わっているので今は時間にゆとりがありますが、昔、夫は一切家事ができなかったんですね。しかし、当時は私の帰りが遅かったので、早く帰宅していた夫に、やってやれないことはないということで家事をお願いしていると、できるようになりました。料理については今でもできないので私が担当していますが、それ以外の家事は夫がまめにやってくれています。

○市長 昔はしなかったのに、今はするようになったのはなぜですかね?

○市Lさん(女性) 私と夫の仕事で忙しかった時期が逆転したからだと思います。当時はまだ子どもが幼かったので、夫に子どもの面倒をみてもらわないことには私の仕事も家庭も回っていかないという状態でした。仕方なくなのかどうかはわかりませんが、それから夫が家事をするようになっていきました。夫が家事や育児をできるようになると子どもたちがなつくようになり、それも後押ししてどんどんできるようになっていきましたね。今では子どもたちに家事を分担させるというところまで行きついているので、子どもたちも家事ができるようになりました。

○市長 必要は発明の母といいますしね。

話す女性参加者と聞く男性参加者

 

<理想の女性像について >

○市長 身近な人でも芸能人でも、誰でもいいので聞かせてください。

○北Cさん(女性) 母親が理想です。父親が夜勤でいないことが多いので、家に帰ったら当然母親と二人で。何でもやってもらっている状態なので、私もそんなふうになれたら。

○市長 お母さんには、自分の時間っていうのはあるんですか?

○北Cさん(女性) あると思います。家庭菜園を楽しんでいますね。

○市長 Dさんの理想の女性は?

○北Dさん(女性) 私も母親ですね。母は私が高校生になるまではずっと専業主婦でした。父は昔ながらの「俺は働きに出るから、家事育児はお前がやれ」みたいなタイプだったこともあり、家事は手を抜いておらず、ごはんはおいしくて家はいつもきれいでした。私が高校生になるタイミングで仕事に復帰して今でも看護師として働いていますが、家事もやっています。私も自分の子どもに理想だと言ってもらえる母親になりたいと思っています。

○市長 Aさんは?母親じゃなくてもいいんですが。

○北Aさん(女性) この人っていうのは思いつかないんですが、子供を抱えて仕事をしているようなイメージが理想かもしれません。子どもをあやしながらでも家の中でできるような仕事とか、そういったものにも少し憧れがあります。

○ヤGさん(女性) 私は祖母が理想の女性像です。今は働いていないんですけれど、昔は子育てもしながら、働かなければいけなかったから始めた仕事にやりがいを見つけ、突き詰めていたと聞きました。今では当時から貯めていたお金で自由に友達と遊びに行ったりしていて、家にもほとんどいないくらいです。なので、私も祖母くらい自分のやりがいを持ち続けられるような女性になりたいです。

○市長 Hさんは?

○ヤHさん(女性) 私も母が理想です。両親は私が生まれて間もなく離婚したため、母は女手一つで家事と育児に取り組んでいました。そんな大変な中でも仕事に打ち込み、プライベートの時間をねじ込んでいて楽しんでるようだったので尊敬しています。

○市長 Iさんは?

○ヤIさん(女性) 私はアスリートと結婚するアナウンサーにあこがれます。自分の仕事を突き詰めていったのちに寿退社をするという流れをよく耳にしますが、表舞台から退いて夫さんのサポートに徹する姿が素敵だなと思います。

○市長 私はもともと弁護士だったので、離婚相談を受けることもあったのですが、そのときに女性は気の毒だなと思うことがありました。たとえば、長く専業主婦をしていた女性はキャリアが断絶していて資格も持っていないので、その後、自立する手段がなくて離婚に踏み切れないという話もありました。昔のステレオタイプの女性像でやってきた方は特に、生きづらい面もあるのかなと思ったりもします。先ほど出たアナウンサーであれば復職できそうですけどね。逆に男性のFさんからすると、どのような女性を結婚相手に求めますか?仕事はしていてほしいですか?

○ヤFさん(男性) どちらかというと、仕事はしていてほしいですね。また、以前は相手にいろいろ求めることが多かったのですが、ここ数年では逆に何かをしてあげたいという思いが強くなってきています。共働きするのであればその点は平等なので、余計なことは言わずに、家事については素直にお願いする気持ちを伝え合えればうまくいくのかなって思います。

意見を述べる男性参加者

 

<自分の職場環境は子育てに向いているのか>

○市長 皆さん、今働いている職場は子育てがしやすい環境だと思いますか?そう思う方は挙手をお願いします。(何名か手が挙がる) 手を挙げた方、それはどういう理由でそう感じていますか?

○ヤFさん(男性) 私たちの会社にはヤクルトレディ向けの認可保育所が完備されており、午後2時までが勤務時間という方々もいますので、子育てしやすい環境は整備されていると思います。

○市長 Iさんは何か、それ以外に思いつくことはありますか?

○ヤIさん(女性) 定時で帰れるというのは大きいと思います。今でもプライベートの時間を確保できているので、その時間を家事や育児にあてることも可能です。ライフステージが進んでも働きやすいんじゃないでしょうか。

○市長 どうやったら定時に帰れるんですか?

○ヤFさん(男性) 会社として「定時までに仕事を終われるような仕組みにしましょう」と働きかけてきたので、そこが浸透してきたのだと思います。

○市長 Hさんはどうでしょう?

○ヤHさん(女性) 私はヤクルトレディ向けの認可保育所で働いているのですが、よその保育所にお子さんを預けている保育士もいるんですね。そんな方々のお子さんが体調を崩したときには「すぐに迎えに行ってあげてください」と園長先生が対応してくださるので、保育士も働きやすいのかなと思います。

○市長 Gさんは?

○ヤGさん(女性) 私の同僚は、保育所が見つからなかった場合にも育休を延長できていたので、子育てしやすい職場環境が整っていると思いました。

○市長 市役所の職員も子育てがしやすいと手が上がりましたが、どうですか?

○市Kさん(男性) 今の所属部署が特にそうなのかもしれませんが、子どもが熱を出したり、そういった緊急の場合にもフォローし合う雰囲気をすごく感じるので、子育てしながらも働きやすいと思います。

○市長 Lさんはどうでしょうか?

○市Lさん(女性) 公務員の職場環境において、子育てに関する制度はたしかに整っていますが、それ以上に子育てをしながら働き続けている職員が多いという環境が、子育てをしやすい大きな理由だと思います。それはつまりロールモデル(具体的な行動や考え方の模範となる人物)になる方がたくさんいるということなので、自分の子育ての仕方・働き方をイメージしやすく、相談もしやすいという点で環境は整っていると思います。

ヤクルトからの参加者たち

○市長 北おおさか信用金庫の方々は手が挙がっていませんでしたが、どういうことなんでしょうか?

○北Eさん(男性) 以前、子どもが熱を出したときに一度だけ途中で帰らせてもらったことがあるのですが、言い出しづらい雰囲気でした。業種柄、保守的なのかなと思う部分があります。実際に、うちの会社での男性の育休取得率は0%です。

○市長 Cさんの意見は?

○北Cさん(女性) 子育てをしながら働いている先輩を見ていて大変そうだなと思ったからです。

○市長 それは子どもが病気のときに?

○北Cさん(女性) そうですね。ばたばたしていたので。

○市長 じゃあDさんは?

○北Dさん(女性) 今まで何回か、熱を出した子どもを保育所まで迎えに行くために途中で会社を抜けたことがあるのですが、業務の引継ぎ等ですぐには抜けられないことが多いのが現状です。上司もすぐに帰っていいと言ってくださるので、帰りにくい雰囲気はないのですが…。

○市長 Bさんは?

○北Bさん(女性) 私も仕事をすぐに抜けるというのは難しいのですが、子どもが3歳になるまでは時短勤務制度というのがあるので、そこは非常に助かっています。

○市長 皆さん、お子さんが病気になったときに困ってるんですね。

○北Aさん(女性) 子育てに関する制度はあるのですが、それを使うのは人で、その人が集まるのが組織。金融機関においては支店もひとつの組織ということになるので、それぞれの支店の中で、子育てについても様々な意見があることは会社として認識しています。ただ、男性にも育児休暇をとっていただきたいので、人事部からの声掛けなども考えなくてはなりませんね。

○市長 ところで市民文化部長。子育てがしやすいという話が人権・男女共生課の職員からありましたが、全庁的にはどういうイメージですか?

○市民文化部長 人権・男女共生課のように窓口業務やルーチンワークが少ない部署では、急に欠員が出るようなことになっても比較的対応しやすい体制が出来上がっているのかなというふうに思います。逆に、窓口対応が多くて複数の職員で連携して作業を行うような部署では休みづらいですね。

○市長 なるほど。子育てをしながら働きにくい場面として、子どもが病気にかかった時の話が多かったですね。茨木市では、親子3世代で住む家を買うときに補助金を出しています。それこそお子さんが風邪を引いてしまったときや、おじいさんやおばあさんが倒れてしまったときなどに助け合えるように。ですので、もしも家を買うことがありましたらぜひ茨木へ。ところで、先ほど男性の育休の話がありましたが、ヤクルトさんではどうでしょうか?

○ヤFさん(男性) 男性が育児休暇を取得したというのはないですね。

○市長 そうですか。ちなみに茨木市では何%ぐらいでしたか?

○市Lさん(女性) 今で7~8%ぐらいですね。

○市長 男性の取得率の目標は?

○市Jさん(女性) 目標は5%なので、達成はしています。

○市長 市でも男性の育休取得率が0%の時代があったと思うのですが、どうやって改善されたのでしょう?

○市Jさん(女性) 上司からの呼びかけが大きいと思います。今まで男性の育休という土壌がない中で、男性が自ら「育休を取ります」って言うのはとても勇気がいる。上司から「子どもが生まれるなら1か月でも取ってみないか?」と言ってもらえる環境が整ってきたのが、取得率が上がった理由としては大きいと思います。そうして男性でも育休を取る人が増えていけば、新たなロールモデルが生まれ、さらに取得率も上がっていくのかなと思います。

○市長 私は育休を取ったことがある男性職員数人と話したことがありますが、そのときに多く耳にしたのが「妻が二人目を出産するために家を空ける間、一人目の面倒をみるため」という理由でした。中には1年間育休を取った職員もいましたね。

○市Lさん(女性) 私の勝手な感覚ですが、福岡市長が就任されてから育休を取得する職員が増えたように思います。やはりトップの方が、そういう空気を作ってくださるっていうのはすごく大きかったのかなと。時代の流れとも合っていたと思います。

○市長 では、育休がとれない理由とは何でしょう?組織の風土なんでしょうか?

○北Aさん(女性) ロールモデルがいないのは大きいと思います。先ほどもありましたが、自ら手を挙げるのは難しいのが現状だと思います。

○市長 Bさんは、男性が育休を取ることについてどう思いますか?

○北Bさん(女性) 夫が育休を取っても、子どもの面倒をみたり、教育したり、育児がちゃんとできるのか心配です。一方で、家事を覚えて、協力してもらえるようになるのは嬉しいですね。

○市長 家事をできるようになるのが先なのか、育休を取るのが先なのか。先ほど出てきたLさんの話にもつながりますね。Dさんは夫さんが育休を取ることについてどうお考えですか?

○北Dさん(女性) 手伝ってくれるのはもちろんありがたいのですが、家事や育児について、私と夫の意見の食い違いが理由で喧嘩が起きかねないので、そうであるなら育休は取ってもらわなくていいかなと思います。ただ、事前説明会でJさんがおっしゃっていたように、育児の大変さを夫にわかってもらうための期間と割り切るのであれば、たとえ短期間であっても私は賛成です。

○市長 Fさんは結婚したら育休を取りたいと思いますか?

○ヤFさん(男性) 自分が育休を取っているイメージは湧かないですね…。

○市長 ちなみにJさんの家の場合は、どういうパターンだったんですか?

○市Jさん(女性) 夫は子どもが産まれるのをすごく楽しみにしていたのに加えて、上司がかつて人権・男女共生課の係長をしていたこともあって出産前から育休を取るよう勧められていたようです。それもあって子育てへの意識が高く、夫は一か月間の育休を取得しました。私は一人目を出産し、子どもと二人っきりというのはとても不安だったので、夫がいてくれたのは気持ちの面で負担軽減になりました。ただ、夫は家事がまったくできないので、そちらの負担は変わりませんでしたが。

○市長 なるほど。北おおさか信用金庫さんからは、子どもが病気にかかったときに会社を抜けにくくて困っているという話が多かったですが、ほかになにか、子育てしにくい理由はありますか?

○北Aさん(女性) Bさんのように、子どもが3歳までは時短勤務が可能な制度に助かっているという方もいれば、もっと時短勤務可能期間を延長してほしいという声もあります。子どもが3歳になったからと言ってすぐに巣立つわけでもないので、まだいっしょにいてあげたいという気持ちもあるようです。一方で、仕事が思うように進められないというもどかしさもあるようです。

笑顔で話す女性参加者

 

<終わりに>

○市長 本日はお話を聞かせていただき、ありがとうございました。北おおさか信用金庫さんは、市から働きやすい職場づくりを推進している事業所ということで認定をうけているので、これからに期待ですね。ヤクルトさんは、ヤクルトレディさんがたくさん働いているからなのか、すでに女性が働きやすい制度が充実しているということでした。それぞれのお話をヒントに、市役所として何ができるのかを考えていきたいと思います。各会社、その中でも支店や部署ごとに育児のために職場を抜けやすい・抜けにくいという部分に特に大きな差があるように感じましたが、市長として、まずは市役所で子育てがしやすい空気感を作り、それをまち全体に届けられるよう頑張ります。また、女性活躍のロールモデルとして母親を挙げる方が多かったですが、私自身はまだまだ女性に負担がかかっていると思っています。男性が家事をするのが当たり前になればいいと思いますし、家庭内だけでなく職場でも気軽に助け合えるような関係を築けるようになればいいなと思いますので、そのあたりの意識を変えていければと思っています。本日は貴重な時間を割いてお集まりいただき、ありがとうございました。

この記事に関するお問い合わせ先
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