4月18日 コロナ禍3年ぶりの開催 総持寺で伝統行事の「山蔭流庖丁式」

更新日:2022年05月06日

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庖丁式

 

18日、正午から、高野山真言宗補陀洛山(ふだらくさん)総持寺(総持寺一丁目)の伝統行事の一つ「山蔭流庖丁式」が3年ぶりに開催されました。

例年、山蔭流京奉会から選ばれる、庖丁士が腕前を披露し、今年は、三重県志摩市・汀渚 ばさら邸で副料理長を務める安部晋也さんが大役を担いました。

直垂(ひたたれ)、烏帽子などといった平安時代の装束に身を包んだ安部さんは、右手に長さ約30センチの庖丁、左手には真魚箸(まなばし)を持ち、今年奉納する結之鯛を前に、華麗な庖丁さばきを披露しました。堂内に流れる雅楽の調べに合わせて、鯛に手を一切触れず、勢い良くさばくさまには迫力があり、観客は真剣な眼差しで見入っていました。

師範となり、初の庖丁式を終えた安部さんは、「周りの仲間に見守られ、気が引き締まりとても緊張しました」と語り、3年ぶりの開催となったことについて住職の中西隆英さんは、「コロナ禍で、ここ2年間思うような修行ができませんでしたが、今年は感染対策を講じながら無事開催することができて、安堵と悦びを感じました」と話していました。