6月28日 非常時は小・中学生の力も重要 仙台から講師を招き指定避難所「再現」訓練を実施~段取りや留意点を学ぶ~

更新日:2021年12月15日

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救援物資を運ぶ小学生の写真
水を運ぶ小学生の写真
訓練の指導の様子の写真

28日、西河原公園屋内運動場と芝生広場において、指定避難所「再現」訓練を実施しました。参加団体は、自主防災会、消防団、茨木市スポーツ少年団、ボーイスカウト・ガールスカウト、学生ボランティア(立命館大学、追手門学院大学、関西大学)、認定NPO法人日本レスキュー協会など、総勢約300人が集まりました。この訓練は、東日本大震災当時、町内会長で防災リーダーを務め、指定避難所で中心的な役割を果たしていた吉田亮一さんを講師に迎え行いました。日ごろの訓練や勉強会のおかげで地域住民が協力し合い、スムーズに指定避難所の開設・設営・運営を行った仙台市内の事例を再現したもので、今回は、自宅にいるときに地震が発生する想定。

緊急地震速報が流れた想定のもと、自宅を出て一時避難地に集まります。町内会役員らがテントを設営し、避難者が暖をとれるよう動く一方で、中学校の先生と生徒たちが体育館に避難場所を開設。全員で指定避難場所へ移動した後、避難者の名簿を作成する受付班、自衛隊から物資を受け取り種類別に並べる物資班、各班に必要な備品を用意したりトイレ用の水を運んだりする設営班など、7班に分かれて避難場所の設営や運営のため行動を開始します。「学生はリーダーをサポートして」「小学生だって進んで取り組んでいこう」という吉田さんの声かけのもと、班の中で役割分担を決め、任された仕事を協力して行っていきました。

最後に、吉田さんは、「初めての訓練なので、スムーズにいかなくて当然です。全体の流れを体感して、地域でも訓練を。災害が起きても、市の職員や消防はすぐには来てくれない。地域の人を守って、避難所を切り盛りするのは、ここに住んでいる皆さんです」。また、大人なら40分かかる簡易トイレの組み立ても中学生なら20分でできた体験を通し、「高齢化社会では、大人だけでなく小・中学生の力が重要」と締めくくりました。

自主防災会の会長の男性は、「救命救急や初期消火などの訓練は毎年行っているが、今後は避難所の開設や運営の訓練も、今日の経験を生かしてぜひ取り入れたい。特に、子どもも役割を任されてやりがいを感じるだろうし、私たちも守りがいがある」と今日の学びの成果を振り返りました。

大学で防災を専攻する女子学生は、「いざ訓練になると、仕切る人がいないと誰も何もできないことを痛感した。結果的には協力し合えるようになったが、次は、私がリーダーになって、みんながすぐに動けるように誘導したい」と意気込みを語りました。