広報いばらき

特集1 私たちの教室にタブレット型端末がやってきた

問合先 教育センター 電話626-4400

 市では、市内の全小学・中学校にタブレット型端末を配置しました。

 学校では新しい機器を使って、従来の授業からは想像できないような新しい授業を展開中。

 今回の特集では、その最新の授業風景をお伝えします。

ICT活用で進んでいく いばらきの教育

ICTを教育現場で活用

 市内の小学・中学校では、平成22年度から、プロジェクター、書画カメラなどのICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)機器を効果的に活用することで、より分かりやすく、理解が深まる授業を実現しています。

 また、市では、情報通信ネットワークなどを使って行うe-learning学習支援システム「いばらきっ子スタディ」を導入し、放課後や自宅での学習も支援しています(下記参照)。

情報処理室のパソコンを入れ替え

 ICT機器を活用した市内の小学・中学校の授業が、今、さらに進化しつつあります。

 市では、昨年度から今年度にかけて、市内全小学・中学校の情報処理室のパソコンをタブレット型端末(以下、タブレット)として利用できるパソコンに入れ替えました。同室から持ち出して利用できるので、さまざまな授業でタブレットが活用されています。その最新の授業風景を紹介します。

e-learning「いばらきっ子スタディ」のご利用を

 e-learning「いばらきっ子スタディ」は、パソコンを使って学習を進める市独自の教材です。学校外でもインターネットに接続可能な環境であれば、市立小学・中学校に通う子どもは全員が無料で利用できます。教育センターのホームページからログインしてください(各自のログインIDとパスワードは学校で配付)。

コチラから→http://www.educ.city.ibaraki.osaka.jp/

利用者の大川智輝さん(5年生)

「いばらきっ子スタディ」で毎日勉強しています。解答する度に音が出るので楽しいです。特に歴史が好きで、小学校ではまだ習っていないけれど、6年生以上の社会の問題もどんどん解くことができるので、夢中になります。

タブレットで変わる授業スタイル

タブレットで授業風景が変化

 市内の全小学・中学校にタブレットが設置され、授業風景に変化がみられるようになりました。タブレットは、プロジェクター、書画カメラ、大型テレビなど従来からあるICT機器や、黒板、チョークではできなかった新しい授業スタイルを生みだしています。

 タブレットの使い道はたくさんあり、教員が授業の目標達成に向けて、より効果的にタブレットを使用できるよう日々研究を重ねています。子どもたちが「楽しい」「おもしろい」と感じるだけで終わってしまうのではなく、その機能を使ってどんな力を身に付けていくか考えながら使い方を模索しています。

ICTで学ぶ意欲を高める

 タブレットを使うことで、「発表がしやすくなる」、「班での意見交流が活発になり考えが深まって意見が膨らむ」など、子どもたちの学習意欲を引き出すさまざまな効果が期待できます。

 市では、これからも、子どもたちの思考力・判断力・表現力を培うための手段として、市内の小学・中学校でタブレットを活用した授業を展開していくとともに、さらに楽しく、分かりやすく、子どもたちの理解がもっと深まる授業ができるように努力していきます。

レポート1 体育

 体育のダンスの授業では、グループで課題ダンスの振付の動画を見ながら練習したり、タブレットのビデオ機能を使って自分たちを撮影し、振付を確認したりします。生徒たちは足の動きだけを撮影するなど、自分たちで使い方をアレンジしています。

北陵中学校 教諭 西浦和広さん

 ダンスやマット運動など、自分の動きを確認しながら進めると理解が早い場合にタブレットを使用します。言葉で説明するより生徒自身の動きを撮影して見せたほうが技術の上達が早いです。

北陵中学校3年生 大川恵太さん

 最初はうまく使えるか不安でしたが、ビデオ機能などすぐに使いこなせるようになりました。体育館には鏡が1か所しかないので、動画を撮って自分たちの動きが確認できるのは便利です。

レポート2 理科

 クラス全員にタブレットを配付し、地震や火山活動で大地にどんな変化が起こるかを各自がインターネットを使って調べます。その後、タブレットのノート機能を使い、調べたことをまとめます。

畑田小学校 教諭 丸山大地さん

 タブレットの導入により、インターネットを使った学習がぐっと手軽になりました。教室でも1人1台の使用が可能になり、インターネットを活用できるので、今まで以上に「調べ学習」がはかどりますね。

畑田小学校6年生 森川雄登さん

 タブレットは状況に合わせて、キーボードやタッチパネルでの入力が選べるのでとても使いやすいです。持ち運びもできるので、教室でノートにメモしながら「調べ学習」ができて便利です。

レポート3 国語

 「和の文化」について調べたことをグループごとに1冊の本にまとめ、タブレットを使ってその内容を発表しました。発表後、タブレットの投票機能を使い、発表の内容などを評価し合いました。

中条小学校 教諭 竹内洋平さん

 タブレットを使い始めてから、発表が苦手だった子どもたちも積極的に発表するようになりました。言葉だけでなく、タブレットに表示される画像を使って説明できるので、発表しやすいのだと思います。

中条小学校5年生 本田彩珠さん

 資料を手元で見ながら自分で操作できるので発表しやすいです。ほかの人の発表を聞く時も、資料が手元のタブレットに表示されるので見やすく、画像を拡大して見られるので分かりやすいです。

レポート4 社会

 社会の授業の冒頭、タブレットを使って前回の授業の復習を行います。先生が各班に配付したタブレットに前回の授業で使用した画像を送信し、クイズを出題。児童たちはグループで相談しながら解答をマーキングします。その解答の一覧を大型テレビと手元のタブレットに表示し、答え合わせを行います。

西小学校 教諭 名坂 健さん

 タブレットを授業に取り入れることで、子どもたちの学習意欲が高まりました。子どもたちにはタブレットだけでなく、将来登場するであろう新しいICT機器も尻込みせず使えるようになってほしいです。

西小学校6年生 本田花歩さん

 タブレットを使って授業の復習をするのはクイズ番組みたいで楽しいです。全問正解したいので、一所懸命復習するようになりました。班で相談して答えを考えるので班のみんなとの交流も増えました。