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トップをめざすならトップの努力を

バトントワリング・ダンス指導者 大機満恵さん(55)
(南安威三丁目)

 全国大会総合優勝、世界大会チャンピオン。国内のみならず世界の舞台でも華々しい成果を上げるバトンやダンスのチームを指導するのが、大機満恵さんです。茨木を拠点に、世界に羽ばたく人材を育て続ける大機さんの姿を紹介します。

 大機さんは30年間、主に子どもを対象に、市内でバトン・チアダンス・ヒップホップの指導をしています。有力なチームが多いとされる大阪で、コーチを務める府内の高校のダンス部や自身のスタジオのチームを強豪へと育て上げました。「結婚を機に指導を辞めるつもりが、『教えてほしい』と家まで来てくれた人がいて。気付いたらこんなに長い間続けていました」と大機さんは笑います。

 そんな大機さんにも、つらい時期があったと言います。4年前、卵巣がんが発覚。2回の手術と7か月の入院を余儀なくされました。ところが、退院してわずか1か月後に、大機さんは指導の現場に戻ります。「入院中に段ボールいっぱいの手紙を子どもたちがくれたんです。待ってくれている、それなら恩返ししたいと思いました」。大機さんと子どもたちは猛練習を重ね、その年の世界大会で、見事に優勝を果たしました。

 指導者として心がけていることは、「自分自身が生涯勉強し続けること」。「トップをめざすならトップの努力が必要」という言葉通り、演技や審査方法の勉強に余念がありません。その努力は確実に実を結び、今年は指導するチームすべてが、全国大会出場や総合優勝などの目標を達成しました。

 「子どもたちがまっすぐ目標に進めるよう、そしてたくさん笑えるよう、全力で支えていきたい」。

 真摯な眼差しで、大機さんは話してくれました。