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特集 夏休み子ども特集

知ってる?自転車のルール 道路交通法が変わったよ

 8月は夏休み。自転車で出かけることもいっぱいだね。でもちょっと待って!その乗り方で大丈夫?

 6月に自転車に関係する法律が新しくなったんだ。これを機に、自転車の運転ルールを確認しよう。

問合先 道路交通課 電話620-1651

ちゃんと自転車に乗れてる?

自転車は身近な「車両」

 自転車は、子どもから大人までたくさんの人に利用されている乗り物。どこかへ出かけるときにとても便利だよね。それだけじゃなくて、環境に優しく、健康にも良いんだよ。

 日常生活で身近な自転車が、法律では自動車と同じ「車両」だって知ってるかな。自動車と同じってことは、車道を走らなければいけないし、左側通行だって守らなければいけないんだ。そういったルールを守らなければいけないのは、大人だけじゃなくて子どもだって同じなんだよ。ルールを守らない人が多いから、自転車事故がたくさん起こっているんだ。

市内での自転車事故

 自分が事故を起こさないために、まずは市内の自転車事故についても知っておこう。

 市内で発生した自転車関連の事故数は、府内で4番目なんだ(平成26年度版大阪の交通白書)。また、府全体で自転車関連の事故は減っているのに、市ではほとんど減っていないんだ。みんなで減らしていかないといけないね。

新しい制度を知ろう!!

新しくできた制度ってなに?

 6月に、自転車に関係する法律が新しくなったって知ってるかな。

 今回変わった点で注目してほしいのは、「自転車運転者講習制度」ができたことなんだ。この制度は、危険な行為を繰り返す人は、講習を受けなければいけないというもの。講習を受けないでいると、罰金まであるんだ。「危険な行為」は信号無視や踏切への立ち入りなど、14項目に分けられるんだよ。

どうして新しくできたの?

 自転車事故の全体の数は年々減ってきているんだ。じゃあ、どうして新しい制度がつくられたのか。それは自転車の運転者の交通違反が多いことが理由なんだ。全国の交通事故の約2割が自転車関連の事故。そのうち、約6割の自転車運転者が交通違反をしていたんだ。しかも、違反をした自転車が歩行者を巻き込む事故の割合は、とても増えているんだよ。そこで、こうした交通違反や自転車事故の被害者を減らすため、この制度がつくられたんだ。

なくそう違反 守ろう命

これまでも これからも

 下記の「危険な行為マップ」にあるような危険な行為って、これまでもしてはいけなかったよね。新しい制度ができたからといって、違反になる行為が増えたわけではないんだ。信号無視などの交通違反はこれまでどおり罰金になることもあるんだよ。これからは、罰金に加えて、講習を受けなくてはならないこともあるんだよ。

自転車事故も命に関わる

 自転車運転の正しいルールを知っているけれど、「急いでいる」「ほかの人もしているから」など、言い訳をつくって違反をしていないかな。ルールと一緒に、それを守る大切さも知る必要があるんだ。

 自転車の事故でも、一生残るけがをすることや、最悪の場合には死んでしまうことだってあるんだ。自分だけでなく、相手がけがをしてしまうかもしれないよね。相手の人生を大きく狂わせてしまうし、けがの大きさによっては数千万円の賠償金を支払わなくてはならないことだってあるんだ。これは未成年でも支払わなければいけないよ。絶対に事故にあわない、事故を起こさないようにちゃんとルールを守っていこう。また、万が一に備えて保険にも加入しておこう。

安全運転の第一歩はルールを知ること

 市では、みんなに自転車運転の正しいルールや、安全運転の大切さを知ってもらうために、警察や市民団体などと協力して、さまざまな取組みを行っているんだ。

 例えば、小学・中学校や施設などで開催している交通安全教室。そこでは正しい自転車の乗り方やルール、事故にあってしまった時の対応などを伝えているんだよ。ほかにも、通学などで自転車に乗ることが多い高校生に、実際に自転車に乗り、ルールを正しく守れているかを確認する、自転車通学運転免許証講習会も行っているんだ。

 誰もが気軽に乗れる自転車だからこそ、ルールを学び、守る責任も大きいんだ。市・警視庁のホームページや下記の「危険な行為マップ」を見たり、自転車講習会(講座講習のホームページ参照)に参加したりして、しっかりと自転車のルールを学んでね。それが安全運転の第一歩になるんだ。

思いやりのある運転を

茨木警察署 交通課長 竹内 巧さん

 市内の自転車事故で一番多いのは10歳代によるもので、全体の2割弱を占めています。たくさんの人が行き交う、JR茨木・阪急茨木市駅周辺やその間の道路で事故が多発し、なかでも出合い頭の事故が非常に多いです。

 自分勝手な運転をしないで「車道は左端を走る」「片手で携帯電話を操作しながら走行しない」など、交通ルールを守って、周りの人に思いやりのある運転をしましょう。

要チェック! 自転車運転者講習制度を詳しく教えて!!

14歳以上の人が「危険な行為」を過去3年以内に2回以上繰り返す
自転車運転者講習の受講を命じられる

3時間の講習で、違反者に応じた個別的な指導もあるんだ。手数料の標準額は5,700円だよ。

受講しない場合

命令を受けてから、3か月以内に受けないと5万円以下の罰金!!

危険な行為マップ

危険な行為は全部で14項目あるよ。
全てしっかりとチェックしよう!
(1)と(5)と(8)が特に多いよ。

14項目の「危険な行為」を紹介するよ!!

(1)車道の右側や歩道を通行する

 車道と歩道などが区別されている道路で道路(車道)の右側や歩道を通行する(ただし、13歳未満の子ども・70歳以上の高齢者や、車道を走行すると危険な場合は歩道を走行できる)

(2)踏切への立ち入り

 遮断機が閉じていたり、閉じようとしていたり、警報が鳴っているときに踏切に入る

(3)路側帯で歩行者のじゃまをする

 自転車が通行できる路側帯で、危険な速度と方法で通行し、歩行者のじゃまをする

(4)お酒を飲んで運転する

 お酒を飲んだ後、自転車を運転する

(5)一時停止で止まらない

 一時停止の標識を無視して交差点に入ったり、交差道路を走る車両などのじゃまをする

(6)信号無視

 信号を無視して進む

(7)通行してはいけない場所の通行

 道路標識などで自転車の通行が禁止されている場所を通行する

(8)歩道で歩行者のじゃまをする

 歩道の車道側や通行が指定されている場所で歩行者のじゃまをする

(9)安全に運転をしない

 ハンドルやブレーキなどを、両手で持たなかったり、まわりが危なくなるような速度や方法で運転する

(10)右折するとき、直進車や左折車のじゃまをする
(11)ブレーキなどに不具合があるまま運転する
(12)環状交差点で車両などのじゃまをする
(13)歩行者用道路で歩行者のじゃまをする
(14)左から来る車や優先道路を走る車のじゃまをする

Q&A

Q

傘スタンドを使って、傘をさして運転したら違反?

A

違反になることがあるので使用は控えよう。

 運転者の視界のじゃまになったり、傘がほかの人に当たったり、ハンドル幅から15センチメートル・高さ2メートルを超えるなどしたら違反になるよ。

もしも事故にあってしまったら…

 けが人がいる場合は、すぐに119番で救急車を呼ぼう。

 ほかの人がけがしないように、自転車を安全な場所に移動させよう。

 けが人がいてもいなくても、110番しよう。

交通安全教室に参加して

彩都西中学校3年生 元浦菜緒さん(14歳)

 私は週3回塾に通っていて、その時に自転車を使います。塾の授業は夜にあるので、ライトを必ずつけるようにしています。でも友達と並走していたり、歩道を走ったりと安全運転に対する意識が足りないところもありました。

 交通安全教室で、自分が被害者や加害者になる怖さを知りました。事故を起こさないために、これから友だちや家族、みんなでルールを守っていきます。