次代の親の子育て模擬体験・ライフデザイン支援事業

更新日:2021年12月15日

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事業実施に至った背景

平成26年度に、本市と連携協定を締結している大学の学生1,570人と30歳~34歳の市民2,000人を対象に「次代の親の意識と支援施策の研究に関する調査」を実施しました。その結果、全体の約1割の方が、「子どもはいらない」という回答で、「子育てが大変」、「子どもが嫌い」、「子どもを育てる自信がない・育て方が分からない」という意見が主な理由でした。

そこで、赤ちゃんと触れ合う機会を提供することで、赤ちゃんの温かみを実感し、命の大切さに気づく、自己肯定感をもち、子育ての心理的負担・不安感を解消し、「子どもを産み、育てたい」と思える方が増えることを目指し、少子化対策として実施しました。

赤ちゃん先生

<赤ちゃん先生とは?>

NPO法人ママの働き方応援隊が、一定の研修を受けた0~3歳の赤ちゃんとママが教育機関や高齢者施設、企業、団体に、ふれあい・交流することで、受講者にとっては多くの感動を得る機会となり、参加する赤ちゃんとママにとっても成長できる機会となるよう、学び・癒し・感動を共有し、人として一番大切なことを感じてもらう人間教育プログラムです。

 

 

【平成27年度】

1    実施期間         平成27年11月から平成28年1月まで 各校1回

2    実施校            公立中学校4校

3    対象学年         中学1年生3校、中学2年生1校、合計741人

4   ふれあい・交流の概要

平成27年度より、0~3歳の赤ちゃんと触れ合ったり、お世話をしたり、母親から直接話を聞いたりすることで、子育ての楽しさや大変さ、命の大切さを学び、育ててくれた親への感謝の気持ちや、妊婦さん、子ども連れの方への思いやりの心を培うことを目的に「赤ちゃん先生」を希望する市内公立中学校で実施しました。

 

【所感】

生徒たちはとても熱心にお母さんの話を聞き、一生懸命赤ちゃんのお世話を体験していました。最初は興味がなさそうにしていた生徒が、授業の終わりには、赤ちゃんに笑みを浮かべる姿が微笑ましかったです。新生児や乳幼児の生活や育児を知り、親への感謝の気持ちを持ったり、赤ちゃんはかわいいと感じた生徒も多かったと思います。

 

★アンケート結果★

<小さい子どもとふれあうことが好き>

実施前 70%→実施後 86%

<将来子どもをもちたい>

実施前 63%→実施後 70%

 

 

 

 

【平成28年度】

1    実施期間         平成28年7月から平成29年2月まで(各校数か月の間隔をあけて2回)

2    実施校            公立中学校5校

3    対象学年         中学3年生2校、中学2年生1校、中学1年生2校、合計1007人

4    ふれあい・交流の概要

平成27年度の実施結果をうけて、同じ親子と2回期間を空けて交流することで、親も子どもも成長すること、子どもの生活リズムも変化していくこと等を実感し、子育ては大変だけれども、それ以上の喜びがあることを知る機会を提供しました。

赤ちゃん先生入場

赤ちゃん先生の名前・月齢・最近できるようになったことを紹介してもらいました

みんなでお着替え

みんなで着替え・オムツ替えを体験しました

グループワーク

2回目も同じグループ、同じ赤ちゃんと交流しました(赤ちゃんの体調不良等により一部変更あり)

絵本の読み聞かせやお歌遊びもしました

絵本の読み聞かせやお歌遊びもしました

★アンケート結果★

<小さい子どもとふれあうことが好き>

実施前 52.5%→1回目 62.2%→2回目 64.5%

<将来子どもをもちたい>

実施前 48.2%→1回目 52.9%→2回目 51.9%

<自分の生き方について考えたことがあるか>

実施前 58%→1回目 66%→2回目 69%

<困っている赤ちゃん連れの方がいたら助ける・声をかける>

実施前 69%→1回目 86%→2回目 88%

※上記は5校を合算した結果です

 

【所感】

一定期間を空けて2回交流することにより、寝返りをする・ハイハイをする・歩くようになる・歯が生える・言葉がでる・人見知りが終わるなど、初回にふれあった時には見られなかった子どもの成長を感じることができました。また、「子育ては大変だ」というマイナスイメージだけでなく、子どもの成長の喜びを感じることができるというプラスのイメージをもつ機会となったと思います。

 

【全体をとおして】

赤ちゃんの成長を嬉しく思う自分と、育ててくれた親を重ねて「こんな気持ちで育ててくれたのかな」という感謝の気持ちや、授業の最後に赤ちゃんを妊娠し・出産することの難しさや、命の尊さ・大切さなどの話を聞く機会を設けた結果、「自分が生まれて、今生きていることが奇跡なんだと知った」という感想が多かったです。小さい子どもとふれあう経験がなかった生徒にとって、赤ちゃんのことを知り、より身近に感じる機会になったと思います。

子育て中のお母さんと交流し、どんなことに困っているのか、どんなことをしてもらえると嬉しいのかを知ることで、「親への感謝の気持ち」をもち、「命の尊さ」を感じることにより、「街で赤ちゃん連れの方が困っていたら助けたい」という気持ちをもってくれた生徒が多かったので、子どもから大人までみんなで子育てを助け合えるような街につながったらと思います。

 

この事業は「地域少子化対策強化交付金」(平成27年度)、「地域少子化対策重点推進事業交付金」(平成28年度)を活用して実施しました。

業務委託先:平成27年度 茨木市社会福祉協議会

                  平成28年度 NPO法人ママの働き方応援隊大阪茨木校

 

平成29年度より、「赤ちゃん先生」は教育委員会が「命の大切さ」に関する体験学習を、市内全ての中学校で実施するために交付する「いのちの教育推進事業交付金」のメニューのひとつとして取り組むことになりました。

この記事に関するお問い合わせ先
茨木市 こども育成部 こども政策課
〒567-8505
大阪府茨木市駅前三丁目8番13号 茨木市役所南館3階
電話:072-620-1625 
E-mail kodomoseisaku@city.ibaraki.lg.jp
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