1月21日 『新修茨木市史』全巻発刊記念シンポジウムをクリエイトセンターセンターホールにて開催

更新日:2021年12月15日

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パネルディスカッションの様子
考古分野の講演の様子
東洋美術史分野の講演

市は、21日(土曜日)、『新修茨木市史』全巻発刊記念シンポジウム「いばらきの過去(むかし)・今・未来-市史編さんからみえてきたもの-」をクリエイトセンターセンターホールにて開催しました。このシンポジウムは、平成10年から約18年間実施してきた市史編さん事業がこの度全10巻の刊行を終え、これを記念して開催したもので、約200人の参加がありました。

第1部では、講演形式で、「歴史のなかの茨木」として、市史編さん委員6人による基調報告を行いました。櫛木謙周さんから「交通・交流からみた古代の三島地域」、村田路人さんから「江戸時代の茨木市域村々と幕府広域支配」、高木博志さんから「近現代の茨木市域と史料調査」、菱田哲郎さんから「茨木における考古学発見史から」、藤岡穣さんから「守り継がれた茨木の文化財」、河井豊副市長から「現在の茨木」と題して、それぞれ、古代史、近世史、近現代史、考古学、東洋美術、行政の分野から講演しました。いずれも、市史を編さんするにあたり調査研究してきた多くの資料にもとづいた話であり、ときにはレジュメやスクリーン上の画像を使いながらの説明でした。多分野にわたる講演も、深い内容ながらも、わかりやすい解説であり、参加者は、身を乗り出したり、うなずいたりしながら、とても熱心に聞き入っていました。

第2部では、パネルディスカッション形式で、「いばらきの過去・今・未来-私たちが未来に伝えていくもの-」と題し、第1部の講演者がパネリストとなり、提示されたテーマに沿った話が行われました。茨木は、京都と大阪の中間にあり、古くから人や物の交流があるという立地の良さが、どの時代においても、地域を特徴付けることになっているとの話がありました。また、市史編さん作業の中で行われた資料調査について、資料収集を継続することは大事なことであり、資料提供や資料公開など、市民と協働して行っていくことも大切であるとの意見が出ました。また、今後の市史の活用方法については、地域の歴史を知ることは地域への愛着を深めることになるので、子ども向けの教材や体験の機会を作るなど、歴史を身近に感じるきっかけを作り、愛着心を育めばよいのではないかといった提案がでました。