2月20日 さわやかな春の香り 市特産物「三島ウド」の収穫始まる

更新日:2021年12月15日

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ウド収穫の様子の画像
収穫したウドが箱に入れられている画像

市の特産物として親しまれて、なにわの伝統野菜に認定されている『三島ウド』の出荷に向けた収穫が、市内山間部の千提寺にある後藤一雄さんのウド小屋(6メートル×16メートル、綿帆布シートハウス)で今年も始まりました。

三島ウドは、江戸時代天保年間から市内山間部を中心に栽培されてきましたが、栽培に手間がかかることなどから、現在でも続けているのは後藤さんだけになりました。

三島ウドの栽培は、春に畑で根株を育てることから始まりました。育った根株を12月下旬に畑から掘り起こし、ウド小屋の中にすき間なく植え込みます。その上を水に浸した干し草と乾いた稲わらで覆い、適温を保つためにむしろを乗せるという「上むろ栽培」で行っています。

干し草とわらが発酵すると、むしろの下は20~30度くらいまで温まり、やがてウドの根株から芽が伸びて、干し草とわらを自力で押し上げていきます。ウドの成長に適した温度は20℃前後で、それより低ければウドは成長せず、高すぎればウドの芽が腐ってしまうため、この温度調節が一番難しいとのこと。「この冬は例年になく湿度が高く、生育が良かった。ぜひみなさんに食べて欲しいです」と今年の出来に自信を持つ後藤さん。

収穫されたウドは直径3~4センチ、長さ65センチほどと大ぶりになっています。シャリシャリッとした歯ごたえで、独特のさわやかな香りが口に広がり、ほろ苦い春の味が堪能できます。根元に近い部分は煮物や鍋物、真ん中の部分はサラダや酢の物、先の部分は天ぷらと、さまざまな食べ方で楽しむことができます。毎年全国各地から問合せがあり、贈答用としても好まれています。

今年の収穫量や品質は例年通りという。収穫は3月中旬ごろまで続き、3月には見山地区にある野菜等直販施設「de愛(であい)・ほっこり見山の郷」にも出荷する予定です。