8月3日 音楽で平和へ思いを馳せて 被爆ピアノコンサートを開催

更新日:2021年12月15日

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コンサートの様子の画像
被爆ピアノについて話す矢川さんの画像

被爆ピアノについて話す矢川さん

被爆ピアノを演奏する児童の画像

被爆ピアノを演奏する児童

3日、生涯学習センターのきらめきホールで、被爆ピアノコンサートを開催しました。これは、本市が非核平和都市宣言をしてから、今年で30周年になることを記念し、戦争の悲惨さや平和の尊さ、そしてお互いの人権を尊重することの大切さを訴えるとともに、次世代に伝えることを目的としたものです。広島市に原爆が投下されたときに被爆したピアノを調律した調律師・矢川光則さんによるお話と、そのピアノを使ったコンサートを行いました。大人や子どもなど多数の人が集まり、平和へ思いを馳せながら、美しい音楽に耳を傾けました。

矢川さんによると、広島・長崎で被爆し、現在も残っているピアノは10台あるそうです。今回のコンサートで使用するピアノは、爆心地からわずか1.8キロメートルにありました。表面に傷が多数みられますが、その傷は、爆風により、ガラスなどが飛んできてついた傷です。矢川さんは、原爆の恐ろしさや命の尊さを考えてほしいと、被爆ピアノとともに全国でコンサートを開いています。

続いて、ソプラノ歌手・大島久美子さんと、ピアニスト・森須奏絵さんによるコンサートが行われました。曲は、すべて広島や平和に関するもの。8月6日の平和式典で歌われる「ひろしま平和の歌」や、3度目の原爆は落とされないようにとの願いがこめられた「原爆を許すまじ」が演奏されると、客席はその音色と歌声に引き込まれていきました。

さらに、参加コーナーでは、市内の小学5・6年生によるピアノ演奏も行われました。どの児童も一生懸命演奏し、会場からはあたたかな拍手が贈られました。演奏した児童は、「家のピアノよりも鍵盤が軽く、少しの力で大きな音が出ました」と感想を述べていました。

コンサート終了後、来場者は、「難しくなりがちな平和についてのお話が、音楽を通して自然に頭に入ってきました。小学生の参加があったことで子どももたくさん来ていて、平和や戦争についての話を次世代に引き継げると思いました」と話していました。