12月9日 室町時代からの伝統を受け継ぐ茨木唯一の酒蔵 中尾酒造で新酒の販売開始

12月9日、創醸は明治2年、室町時代から継承された伝統の技と心で、酒を醸し続ける茨木唯一の酒蔵・中尾酒造の新酒「艶正宗しぼりたて生酒『旬』」が販売開始となりました。

400年以上の歴史を誇る茨木の酒造りは、良質の酒米が豊富に収穫されることから、江戸時代には富田・池田・伊丹と並び摂津郷と称され、全国的にも酒の名産地として知られていました。全盛期には数十軒を数えたと言われている市内の造り酒屋の中で、現在まで伝統をしっかり受け継いできたのはこの中尾酒造一軒だけ。国内の多くの蔵元のように、ほとんど機械で酒を造るという近代化の波にのまれることなく、『槽(ふね)』を使って自然圧で酒を絞るなど伝統の造り方を守り続け、茨木最後の牙城として、酒造りに取り組んでいます。

また、酒蔵の経営者が杜氏(とうじ)兼任というのは他にも例がありますが、麹造りからもと造り、杜氏に至るまで、現場の仕事をすべて1人でこなすのは全国でも中尾さんだけと言われています。

新酒『旬』は、蔵内からの井戸水を使用し、米は茨木に伝わる幻の酒米・三島雄町(みしまおまち)を使用しています。しぼりたてのフレッシュな味わいと、甘くて飲みやすいのが特徴。杜氏であり経営者でもあるこの道20年の経験を持つ蔵元5代目の中尾宏さん(51歳)は、「今年は気温が低かったため、温度が下がらないように維持することが大変だったが、利き酒の感じでは切れ味がよく、飲み飽きない味に仕上がっていると思います」と今年の出来に自信を持ちます。

9日の午後から販売を開始。市内の酒屋などで購入できます。中尾酒造では、『旬』のほかにも、特別純米酒『龍泉(りゅうせん)』や、三島雄町(みしまおまち)を使用した純米吟醸酒『見山』などを醸造、販売しています。

中尾宏さんがはっぴを着て櫂入れをする様子の写真
新酒「艶正宗しぼりたて生酒『旬』」の透き通った緑色の瓶が並んでいる写真